今日受けた憲法の授業が想像以上に良かったので、自分なりに解釈してお伝えしようと思います。
・まず第一に、憲法とは何か?その役割とは?
1、国の仕組み(統治機構)について定める。【授権規範】
(どんな組織が、どんな権力をどうやって行使するか)
⇒国ができることを定めるので、『授権規範』と呼ばれます。
2、人権について定める
人権という言葉を知らない人はいないと思います。
ですが、どのようなものを人権というのでしょうか。
答えは、『人が生来的に有している不可侵の権利として憲法によって定められている権利』
のことを指します。
なので、国が違えば人権も変わってくる、ということです。
人権について定めることも憲法の役割です。
人権によって国の権力行使を抑制することから、『制限規範』と呼ばれます。
また、憲法は最高法規であり、(ルールの中で最上位に位置する、ということです)自身の内容と矛盾するあらゆる決まり(法律、政令、省令、条例など)を無効化することができます。
わかりやすく遊戯王で言うと、神の宣告のようなものです。
と、ここまでが憲法についての説明です。
ここからは、死刑についての説明です。
『死刑は、刑事施設内において、絞首して執行する』
ちなみに死刑になる罪としては、
・内乱罪(首謀者)=テロの主犯格
・外患誘致・援助罪=わかりやすい例を挙げると、他国のテロリストの手引きをすること。
・現住建造物放火罪=人が住んでいる家を放火する
・現住建造物等浸(誤字ではない)害罪=人の住んでいる家を水没させる。
(ダムをせき止め、その下にある家屋を沈めるなど)
・水道毒物等混入致死罪=その名の通り、水道の水に毒物を混ぜ、人を殺すこと。
・殺人罪=人を殺すこと
・強盗致死罪=強盗をし、(殺すまでする気がなかったとしても)そのうえ人を殺すこと
・強盗強姦致死罪=強盗または強姦し、人を殺すこと
が挙げられます。
そして、裁判で死刑が確定すると、その日から6か月以内に法務大臣が死刑執行の命令を出し、その執行から5日以内に死刑が執行されます。
死刑執行の際には、検察官、検察事務官(検察官の補佐役)及び刑事施設の長またはその代理者が立ち会わなければなりません。
また、死刑執行が行われる刑場には、検察官または刑事施設の長の許可を受けたものでないと入ることはできません。
(民主党政権下でマスコミに開放されました)
ここで、死刑について定めた刑法と憲法の中で矛盾が生じます。
刑法では、死刑を絞首で行うと定めています。
しかし憲法36条にはこうあります。
『残虐な刑罰は、絶対にこれを禁止する』
え、何それは……。
一般的な考えでいえば、首をつらせて殺すというのは、結構残酷なことです。
(ちなみに私個人の意見としては、死刑は絶対必要だと思います。しかし、憲法と照らし合わせたときに矛盾が起きるな、と感じます。法律破っといて自分はルールに守られようなんてそんなんじゃ甘いよ)
死刑廃止派(主として弁護士など)の意見としては、こうです。
絞首刑は、生命を奪う刑罰であるうえに、不必要な精神的、肉体的を与えるため、残虐な刑罰である。
また、誤判・冤罪の可能性がある以上、死刑を行うことは生命・国民の権利を軽視することになる。との意見もあります。
この辺りの考えというのは、本当に人それぞれだと思います。
私は、死刑になるような人間は、いくら残虐な方法で殺しても構わない(むしろそうするべき)と思うし、冤罪に関しては、もちろんそれを許してはならないが、冤罪になる人を助けるためにその数百倍もの犯罪者を許すようなことはそれ以上にあってはならないと思います。
(現行の裁判は、百人の犯罪者を許しても一人の冤罪を出さないポリシーなので、これとは思い切り反します)
ただ少なくとも、現行の憲法のもとに死刑を執行するのは大きな矛盾をはらんでいると思います。
なので、死刑を行うのであれば、憲法を変える必要性があると考えます。
皆さんはどうでしょう、考えるきっかけになれば幸いです。
*罪が赦される……!?
死刑判決を受けても、その執行が延期、免除されることがあります。
それはどんな場合かというと……
・死刑の判決を言い渡された女性が妊娠しているとき。
親が犯罪者であろうと生まれてくる子供に罪はないとの観点から、出産を終えるまでは死刑執行が延期されます。
・恩赦法によって赦される
簡単に言うと、極めてめでたいことがあったときに、罪人の刑が軽くなる・帳消しになるというものです。
日本国憲法発布後の恩赦は、
1、1947年11月3日 昭和二十年十月十七日及び昭和二十一年十一月三日公布の減刑令の修正
2、1952年4月28日 サンフランシスコ講和条約発効
3、1952年11月10日 明仁親王殿下立太子礼
4、1956年12月19日 国際連合加盟
5、1959年4月10日 明仁皇太子殿下ご成婚の儀
6、1968年11月1日 明治百年記念
7、1972年5月15日 沖縄本土復帰
8、1989年2月24日 昭和天皇大喪の礼
9、1990年11月12日 明仁皇太子殿下即位の礼
10、1993年6月9日 徳仁皇太子殿下御成婚の儀