▽「新弟子」呼ばわりされても気にならない
ガンツ:宮戸さんは、「高田さんは誘ってくれたけど、
旧UWFから新日本のときも、新日本から新生UWFの
ときも、前田さんからは誘ってもらったことはない」っ
ていうことを、半ば根に持ってましたよね?(笑)
安生:宮戸さんは気持ち悪いくらいにヘンなところにこ
だわっちゃう人なんで。
椎名:筋の問題なんですかね?
安生:いや、筋の問題っていうか、宮戸さんは自分を一
人前として認めてもらえてないんじゃないかっていうこ
とに引っかかってたんですよ。
新生UWF時代、もうデビューして何年も経っているの
に、俺ら安生、宮戸、中野の三羽鳥は、前田さんから名
前じゃなくて「おい、新弟子!」って呼ばれてて、ずっ
と後輩の田村(潔司)はなぜか「田村」って名前で呼ば
れてる(笑)。そこに対して宮戸さんは「納得いかねえ
」っていっつも言っていましたから。
椎名:愛情問題(笑)
玉袋:細けえけど、名前で呼ぶ呼ばねえっていうのは、
後から効いてくるんだよな。俺もアニさんたちから「あ
んちゃん」って呼ばれてたのが、「玉袋」って呼ばれる
ようになると、「あの人だけは、まだ俺のことを名前で
呼んでくれねえ」とか、思ったりしたもんな。
安生:それだけ宮戸さんは、前田さんに対して愛情を持
っていたんですよね。
ガンツ:「前田さんに認められたい」っていう思いが強
かったと。
安生:きっとそうですよ。だからボクなんか何と呼ばれ
ようが全然なんとも思わない。だって、初めにつけられ
たあだ名が「ボウフラ」ですからね。
ガンツ:ガハハハ!ボウフラ!蚊にすらなってない(笑
)
椎名:それは誰に言われてたんですか?
安生:これは高田さんに言われたんですけど。「おまえ
いつ入門したんだ?どっから湧いて出てきたんだよ。ボ
ウフラみたいなヤツだな」って。
それは入門の経緯からで、ちゃんとテストに受かったわ
けじゃないのに、そのまま居ついちゃったヘンなヤツだ
なって。だから「新弟子」と呼ばれようが「ボウフラ」
って呼ばれないだけマシかなって。
椎名:ハハハハ!
安生:だから「新弟子くん」って呼ばれても、素直に「は
い!」って答えられますもん。
★ ★ ★
▽前田をエースにしてUWFを続けていくことには納得
してた~前田マンション事件
ガンツ:前田さんの自宅でバラバラになってしまった件
も、本当に偶然のやり取りの中で、ああなってしまった
という。
安生:それだけのことですよね。あんな意思確認なんて
しないで、普通にそのままやっていればすんだことだと
思うんですけどね。選手はみんなUWFを続けたかった
んだから。
椎名:じゃあ、前田さんの「俺のことを信用できるか?
」っていう言葉がなければ、分裂してなかったってこと
ですか?
安生:してないですよ。みんな前田さんのことは好きじ
ゃなくても、前田さんをエースにしてUWFを続けてい
くことに対しては納得してましたから。だから言葉の使
い方を間違えたと思うんですよ。
「UWFを続けていくにはこれしかないと俺は思ってい
る。おまえらついてきてくれるか?」って言われたら、
「はい」って素直に言えたと思うんですけど。
「俺を信用できるか?」って、別にこのタイミングで確
認する必要はないんじゃないのって。団体存続と前田さ
んへの思いは全然別のことなんだから。だって当時、前
田さんを信じている人間は誰もいなかったでしょ?
椎名:いませんでしたか(笑)。
安生:あのとき、俺と宮戸さん以外は、みんな「信じま
す」って言ったけど、それは団体を存続させたいから言
ってるだけなんだから。
玉袋:じゃあ、あの発言さえなければ割れなかったって
ことか。
安生:まあ、割れておもしろくなったから、結果オーラ
イだったかもしれないですけどね。
★ ★ ★
▽そんなこと、言ったんスか?
ガンツ:1億円トーナメントでリングスと揉めて、その
ときの会見で飛び出したのが、安生さんの「前田日明に
は200%勝てる」っていう発言ですよ。あの文言は誰
が考えたんですか?
安生:そんななの宮戸さんでしょ?俺が言うわけないも
ん。
ガンツ:あの会見は強烈なんですよね。
玉袋:強烈というか、小学生的というか。「200%」
って(笑)。
ガンツ:「200%発言」だけじゃなくて、「あの人は
UWFで終わった人間。あのときから強いとは思ってい
なかった」とか言ってるんですよ。
安生:そんなこと言います?俺、わりと先輩・後輩の上
下関係が好きな人間なんですよ!?
玉袋:ワハハハハ!
安生:高田さんに「これからは友達になろうぜ」って言
われて、「ノー」って言う、先輩・後輩の関係を心地よ
く感じる人間が、先輩に対して「終わった人間だ」とか
言えないっスよ!
椎名:アハハハハ!
ガンツ:さらに「最近のリングスの話題と言えば、前田
さんのニープレスが新しくなったことくらい」とまで言
ってました。
安生:そんなこと言ったんスか!?(笑)。
椎名:覚えてないですか?
安生:覚えてない。だって自分の言葉じゃねぇもん!
ガンツ:ボク、あの会見の全文再録を『週プロ』で読ん
で、何ちゅうこと言ってんだって思いましたよ(笑)
玉袋:やっぱり、台本書いたのは、“高円寺”かな~?
ガンツ:舞台監督が後ろで睨みをきかせながらの会見だ
ったんでしょうね(笑)
安生:でも、ひどくないスか?それを人に言わせるって。
宮戸さんは、そういう会見のたびに「一生のお願い!一
生のお願い!」って。何回聞いてんの、その一生のお願
い!
一同:ダハハハハ!
安生:まあ、宮戸さんの「一生のお願い」じゃあ俺も動
かないんですよ。でも最後は「会社のためだから!」っ
って言うんですよね。
そうすると、すべては会社のためなら…ってなっちゃう
んですよ。
ガンツ:会社のために俺が泥をかぶる(笑)。
安生:結局そこなんですよ。「会社のためだから」って
ボクはホント、前田さんに対してそんな思いはないです
からね。
だって、そもそも前田さんの悪口を言ってた人間のベス
ト3をあげるとしたら、宮戸、船木(誠勝)、鈴木(み
のる)ですよ!
一同:ガハハハハ!
安生:その三人が不動のベスト3!俺はその輪に入って
ないですから。なんでその俺が「ニープレス」やら何や
ら、覚えてもねぇことを口にして、「200%勝てる」
とか言わなきゃいけないのか(笑)。正直、先輩・後輩
関係で何の不満もなかったですから。
玉袋:唯一の不満は、renomaのパンツくらいで(笑)。
安生:renomaは笑い話になっていいじゃないですか?で
も、普段からそんな悪口言ってねえし、嫌いじゃねえし
なんで俺がそんな一番最悪の悪口を言わなきゃいけない
のかって言ったら、「会社のため」だからなんですよ!
玉袋:俺は泣けてきたよ!安生さん、最高だよ!
★ ★ ★
▽上の発言は、安生のオトボケか?
安生は、皆さん、ご存じの通り、前田日明を後ろから、
殴り倒した男である。よっぽどなことがない限り、そう
言う事態には至らないだろう。
関係者は皆、口をそろえてこう言う。「前田さんと安生
さんとの間にしか分からないいきさつがあったんだ」と。
ただ、Uインターとリングスの一億円トーナメントの諍
いの時点では、サムライTVのパーティで前田が祝いの
席で安生をこずいた事件もまだ発生しておらず、安生は
前田に悪感情を抱いてなかったのかもしれない。
リングスに出場するつわもの達についても、「どこの馬
の骨か分からない選手」と安生はこき下ろしている。宮
戸のシナリオとしても、強烈である。
そんな強烈なことを、安生は覚えてないんだろうか?
「200%勝てる」ということをモジった「200%マ
シン」に扮して各団体を席巻して回ったというおちゃめ
なところもある安生である。
裏拳でこずかれたくらいから、だんだん思うところあっ
たのかもしれない。そう思いたい。
プロレス界で、安生が報われることを願ってやまない。