▶日本最古の書物は『古事記』ではないのか? | ぐーすけとりきのブログ

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現存する日本最古の歴史書といえば『古事記』である。

『古事記』は、天武天皇の命により稗田阿礼(ひえだの
あれ)に読み習わせたものを、元明天皇の命によって和
銅5(712)年に太安万侶(おおのやすまろ)が撰録
したものと伝わる。

だが、この『古事記』以前にも、書物がなかったわけで
はない。

『古事記』序文にも、「国家を治める大本にして民を教
化する基となるべき『帝紀』『旧辞』の誤りを改め正し
て、後世に伝える」旨が記されていることからも、『
古事記』の前に書物があったことは明らかだ。

『古事記』のあとに完成した『日本書紀』によると、推
古天皇28(620)年に、聖徳太子と蘇我馬子は『
天皇記』『国記』『臣連伴造国造百八十部併公民等本
記』という三部の書物をつくったとされる。

だが、皇極天皇4(645)年6月に蘇我氏が滅亡する
際、これらの書物は邸宅とともに焼失してしまい、その
なかで『国記』だけが拾い上げられたという。なお、『
国記』は現存していない。

平成17(2005)年11月、奈良県明日香村の甘樫
丘東麓(あまかしのおかとうろく)遺跡から、蘇我入鹿
の邸宅の一部が発見された。

建物は谷を大規模に造成して建てられたもので、焼けた
壁土も見つかっていることから、『日本書紀』の記述と
も一致する。今後の発掘調査次第では、『天皇記』や『
国記』の存在が確認される可能性もあるのである。