長い旅路~日本兵になったアメリカ人~


NHK BS1
(前編)8/15
PM10:00~PM10:50

(後編)8/16
PM10:00~PM10:50


※アメリカで生まれ、戦前日本に渡った日系二世。その多くが日本軍の一員として母国アメリカと戦った。戦中戦後と過酷な運命に翻弄されてきた彼らの人生を二夜連続でたどる。








日本にもアメリカにも、まだ人権も何もないような時代。ましてや戦争という倫理も道徳も無視された時代。


戦争は不条理。



しかしながら…、兄と弟が戦い、家族を母国に殺され、原爆で殺され、スパイ容疑をかけられ、いわれのない差別と排斥…愛する二つの母国に運命を翻弄された日系二世の歴史がこのまま埋もれてしまって良いはずがない。



戦後もアメリカによって隠され、また日系二世自ら口を閉ざしてきた、彼らの戦いの歴史。


ただただ傷つき傷つけられ、彼らにとってはもはや勝った事も負けた事にも意味は無かったのかもしれない。
生きる為に軍に入り、生きる為によりアメリカ人らしくなろうとし、生きる為に一生懸命働いた。
自らの魂を救う為の険しい道。




戦争を体験した方々の声は伝え聞く話よりも、直接脳や心に届く貴重な声。
たった100分の映像で全てを知る事はできないが、少しでも知る事ができて僕は本当に良かったと思う。





学ぶべきは年号でも戦国武将でもない。
日本人は近代史をもっと深く学ぶべきである。重要な部分は近代史にある。
年号や武将の名前ばかり知っていたところで、より良い国を理想としたり、日本の未来を思う事はない。
現在の日本がどのようにして作られてきたのか。
多くの犠牲のもとに成り立っている事を。
日本人として戦って命を落とした、日系二世、朝鮮人、台湾人…。
当時の政府の責任、世界の動向、何故ゆえにして戦争へと向かってしまったのか?現在の日本へと繋がる歴史。


不撓不屈の精神で戦後復興を果たした人々を見習い、我々は日本をもう一度考えなければならない。