17世紀のイギリスに実在した放蕩詩人、ロチェスター伯爵の壮絶な一生の記録。
彗星のごとく現れ、美しく燃え尽きていった男の人生を演じるのは、世界中を魅了し続けける稀代の人気俳優、ジョニー・デップ。
破天荒な才覚と突飛な性向で周囲を畏怖させ、『17世紀のロック』との呼び声高いセクシーな伝説の男を、デップが渾身の演技で魅せる。
共演は怪優、ジョン・マルコヴィッチ。演技派との呼び声高いサマンサ・モートン。 音楽に『ピアノ・レッスン』でも大変高い評価を得たマイケル・ナイマン。
最高のスタッフとキャストが集結し、王政復古時代の英国をスクリーンに見事再現した傑作!
ーSTORY ー
1660年代。王政復古のイギリス。天才詩人との呼び声高いジョン・ウィルモット・ ロチェスター伯爵(ジョニー・デップ)は、数々の傍若無人な振舞いのため国王 チャールズ二世(ジョン・マルコヴィッチ)の怒りを買い、追放されていたが、三ヵ月後に恩赦を受け、ロンドンに戻ることになる。
一緒に向かう妻のエリザベス・ マレット(ロザムンド・パイク)のスカートの中に手を差入れるジョン。
馬車の中、2人は愛を交わす。ロンドンへ戻ったジョンは、演劇談義に花を咲かせる悪友たちがたむろするバーに立ち寄る。そこで自分が追放された武勇伝を語り、拍手喝采を浴びる。そしていつものように芝居小屋へ繰り出す。これがジョンの以前と変わらぬロンドン生活なのだ。
舞台が始まると消え入りそうな声で台詞を吐く女優に客席は大ブーイング。しかしジョンは彼女の隠れた才能に気付き楽屋を訪ね、自分が演技指導したいと申し出る。
その女優エリザベス・バリー(サマンサ・モートン)はジョンの熱意に押され、しぶしぶ引き受けることになる。
翌日から一対一の舞台稽古が始まった。2人はいつしか惹かれあうようになっていた。やがて舞台初日。
情感のこもったエリザベスの演技に、会場は騒然となり拍手喝采を浴びせかける。彼女は様々な誘いを断り、楽屋でジョンを待ちわびるが彼が帰ったと聞き失望に打ちひしがれる。
その夜中、遂に自分の気持ちを爆発させてしまったジョンはエリザベスのアパートまで馬を駆って戻っていく。「もう自分の気持ちを抑えるのはヤメだ!」と雨の中、絶叫しながら。
英仏の関係を改善するため、フランス大使を招く歓迎式典が迫っていた。チャールズ二世は式典で上演する戯曲の執筆をジョンに依頼する。
「私のためにシェークスピアを超えるものを書いてくれ」と。しかし、彼が舞台で披露したのは、王政をセクシャルに揶揄した衝撃的な内容だった。当然のごとく 再びロンドンから追放され、追っ手から逃げ回る生活を送るジョンだったが--。
果たして彼は、恵まれた容姿と才能を持ちながら、なぜこれほどまでに破滅的な人生を選んだのか?
そして、エリザベス・バリーとの恋の行方は?
ジョン・ウィルモット・ロチェスター
天才と称されながらも、一方で女好き、酒好き、ポルノ作家としても有名で、アルコールと梅毒が原因となり、33歳で死去。
また、妻エリザベス・マレットは、故ダイアナ元妃の直系の先祖である。
チャールズⅡ世
女と競馬に目がないチャールズ二世は、“陽気な王”“お人好しの王”という愛称で庶民に親しまれた。近代技術と芸術の発達を奨励し、ボイルやニュートンなどの科学者や詩人、舞台俳優と積極的に交流したという。
「衣服改革」を唱えて男性用スーツの原型を作ったり、グリニッジ天文台を建設したりと、彼が現代の生活に及ぼした影響は計り知れない。また、無数の愛人がおり、彼女らとの子供の多さに恐れをなした臣下達が侍医に命じて作らせたのが、羊の腸を使った避妊具、つまり今日のコンドームである。
王の登場シーンに頻繁に登場する犬は、現在も愛玩犬として人気の
スパニエル種。
犬達を溺愛し、国務を疎かにして非難されたというエピソードも史実として残っている。
エリザベス・バリー
17歳で踏んだ初舞台で、バリーは批評家から惨憺たる酷評を浴び、作家兼団長のオトウェイは彼女を解雇する。しかしバリーは演劇を諦めず、その後もいくつかの劇団を渡り歩く。
ロチェスターの指導を経て、バリーはとんとん拍子に成功し、“ロンドンで最も裕福な独身女性”となる。美貌の持ち主ではないが、その声は素晴らしく、台詞ひとことで 観客の心をとらえる女優として人気を集めた。
結婚によって女性の地位が守られていた当時において、あえてバリーは生涯独身を貫いたが、ロチェスターとの間に娘を一人もうけている。
著名人コメント
*僕が女だったら、妊娠しますよコノ映画。 オダギリ ジョー(俳優)
*17世紀イギリスの世界観とジョニー・デップの怪演がすばらしい。
汚れてもかっこいいジョニー・デップ、ぐっときました。
あんな生き方、ある意味男の夢ですね。 小栗旬(俳優)
ビニールのコメント
★わし自身、イギリスの城砦や衣服のデザインに興味があるので、
その部分だけをとっても観る価値はありだ。美術陣スタッフに期待
している。
こういうシーンだけでもワクワクするネ!!