・ASSFORT/The Unlimited Variety Of Noises.

ASSFORTの1st EP。これより前にCDで1枚音源を出しているが極初期の作品と言える。

後期はシャッフルの要素を取り入れ、ハードコアという言葉にとどまらないジャンルレスのロックを作り出したが、この頃はバリバリのスラッシュサウンド。簡単に言えばGAUZEフォロワーだった。

GAUZEのフォロワーと言えば、あの勢いと説得力を出す事が出来ず、どうにもこうにも煮え切らないバンドが多い。しかし、初期のASSFORTだけはフォロワーでありながら唯一無二の個性と初期衝動を兼ね備えていた。

スピード感はまさにGAUZEのそれだが、ここで聴かれる彼らのリフはUSハードコアのカラッと乾いた感じではなく、どちらかと言うと英国的な暗さを感じる。これが単純に楽器が下手な故に意図せずそうなってしまったのか、狙って演奏したかはわからないが、GAUZEには無い暗さが良い個性となっている。

そしてボーカル。もう「歌う」という事とは無縁だ。初期衝動精神に則り、文章を叫ぶとでも言えば伝わるだろうか?音楽に歌を乗せるという感覚がそもそも無いとしか思えない(笑)。しかし、その音楽性と勢いも相まって、歌詞を真剣に読んでみたいと思わせるだけの魅力がある事も確かだ。

私は彼らの音源はほとんど網羅したが、このEPの音源が一番好きかもしれない。まさに強烈なNOISE!!