・Fuck Geez/No Way To Escape
京都は舞鶴で80年代から活動するハードコアパンクバンドのCD。最近になってこそ海外でベスト盤がリリース(LPのみ?CDも?)されたようですが、CDで国内でリリースされたものは、この1989年のアルバムが唯一ではないでしょうか?
マニアにはその内容よりもMCR Companyの主催者Yumikesがボーカルを取るバンドとして名が知れています。内容は…とても統一感のないもので、Oiパンクみたいな、キャッチーなパンクロックだった気がするのですが、とにかく印象に残っていなくて、全て中途半端だったような印象が残っていました。
そして今回久しぶりに聴き直してみたら、出だしこそDEATHSIDE系のジャパコアサウンドで始まったものの、徐々にラフィンのようなパンクロックに。そのうちスケートコアみたいのから、最後はクラッシュみたいなレゲエパンクもやり初めて、とにかく統一感が無い!!また、Yumikesのボーカルが、真面目に歌ってはいるのでしょうが、何とも脱力してしまうような声色なんですよね。
ベスト盤の紹介に「カルトパンク」と書かれていましたが、まさにその言葉通りだと思います。本人達がそれを望んでいたかは別にして。
色々な音楽を聴いた今では「音楽性に幅のあるバンド」というポジティヴな捉え方も出来るのですが、最初に得た「中途半端」というイメージからは特別変わる事のないバンドでした。でもベースの音がデカくて、音作りは個人的に好み。なんとなく売り飛ばせない…そんな音源です。