はじめに
この追記記事は全てフィクションであり、全ての表現、地名、行為などは存在するものではありません。絶対にフィクションです。
空き缶集めはもう古い
ここまで言っておかないと心配になるのは、私の悪い所だろう。
タイトルにもある通り、今回は彼らの収入源がどうなっているのかを聞き込みしてみた。
よく一般的にイメージされる、空き缶をビニール袋パンパンに詰め込んで自転車を漕いでいるホームレス、いわゆるクラシックスタイルは今は減少傾向にあるらしい。
それはアルミ缶の買取価格の低下であり、ここ10年でキロ辺りの価格は4割ほど下がったらしい。
これでは彼らも生きていけない、と思ったときに買取価格が異常に上がっていたものがあった。
それは「電子機器、部品」だったのだ。
ここにまでデジタル化の流れが影響しているとは正直考えもしなかった。
だが、この話をしてくれたオッちゃんは幸いにも彼のテントに捨てられた家電を収集していたそうだ。そうして彼はそれを売り払い、数万円を握りしめ北九州にギャンブルをしに行ったらしいが、今もここに居るという事はきっと負けたのだ。
それに加えて今は自転車部品も高く売れると得意げに語る。近年の健康志向によりカッコいい自転車が街中を走っているのをよく見かけるが、やはり需要に合わせて買取のブツも変わっていく。
語られる言葉全て犯罪
もう一度念を押しておくが、これはフィクションの話だ。
上記の通り買取価格がアップしたものは有るものの、簡単に落ちている事などはあまり無いように思える。家電は根気で何とかなるかもしれない。
なら自転車、それも高いものなんていつ持ち帰るチャンスがあるのか。鍵は当然かかっている。
「拾うわけじゃない、バラ(分解)すんや」と嬉しそうに教えてくれる。少しの間理解するのに時間がかかったが、なるほど彼は犯罪の話をしているのか。私が私服警官なら1発アウトの場面だ。
何でも、上物の自転車は全てバラした状態でも買い取ってくれる「闇業者」があるらしい。
他にも出どころ不明の金属部品や金属廃材、男物のパンツまで値がつくそうだ。正直私はその業者と話をしてみたいと思ったが、命に関わる事はあまり踏み込まないでおこう。
自転車はバラし後のフルパーツで約1万5千円、工事現場などにある小型発電機は4千円、iphoneに至るは2万円を超える機種もあるそうだ。
たしかに値段を聞くと1発狙いたくなる気持ちも分かる、マグロ漁のようなものだ、それもバッチリ違法の。
そして自転車には、後付けライトというボーナスがついている事がとても多いらしい。とても嬉しそうだ。
もちろん彼らは初めから違法の道を選んだ訳ではない、そこには彼らなりの苦悩や葛藤、生きる為という重要な決断があったのだろう。
私は99%のホームレスはこの道を選ばないと願っている。たまたま私が流れ着いた場所が、シニアギャングの集まりだっただけの話だ。
しかし彼らも毎回悪に徹する訳ではなく、粗大ゴミとして捨てられた家電から銅線を抜いたり、金属を多く含む食器や小型家具などに目を付けているらしい。家電は換金効率が1番いいのが銅線だけを抜き取って売ることらしい。
また、市から与えられる清掃の仕事は月に2,3回ほどあるらしい。日給で8000円弱、飯付きだ。
このような仕事が少しでも増えれば彼らもリスクを背負う頻度もさがるだろう。
狙われやすい物TOP3
個人的に狙いやすい物をそれとなく聞いてみた結果、オッちゃんのベストは
1位:ヘルメット(共通)
2位:自転車
3位:原付バイク(50cc)
という事だった。
3位の原付バイクは、よく「海外に売られる」などと言うが、バラバラに分解されて何食わぬ顔で国内流通していることがある。これは私も以前バイク屋で聞いた事があった。
2位の自転車は前述の通り、値段が高い上に軽く、分解に手間がかからない。
住宅街よりも、学生などの多い場所や、飲みに行ってやむなく置いていったパターンなどを狙うことが多いそうだ。
そして1位はまさかのヘルメット。
これはバイク、自転車共通で狙い目らしいが、その実ヘルメットは中古品でも買取価格が高いらしい。たしかに自転車のヘルメットなどはブランドによってはかなりの値段がするものもある。
思えば、車輌にはロックがかけてあるのに、ヘルメットはハンドルにかけられているだけの物をどちらも見る事が多い。そして鍵に巻きつけてあっても、ヘルメットのアゴ紐など数秒で切れてしまうものだ。
最後に
お読み頂きありがとうございます。
皆様どうかセキュリティ強化に努めて頂きますよう願っております。
車輌にはイモビライザーかアースロックを、ヘルメットは面倒でも家に持ち込んで玄関にでも置いておきましょう。
そして空き缶を集めるホームレスは邪険に扱わずなるべく関わらないようにそっとしてあげましょう。どうか、お願いします。