京都には宮内庁管理の国有皇室用財産が京都御所、仙洞御所、桂離宮、修学院離宮と4あります。
拝観はいずれも事前に宮内庁に許可申請する必要があります。
うち3については30年以上前に拝観済みですが、当時は往復はがきで でした。現在はネットでも可なのでまんどくさが軽減されています。
残していたのがタイトルで上皇の御所です。
京都御苑内、京都御所の東南に雁行しています。
現在地に定まったのは1630年後水尾上皇の代です。
同時に北に接して東福門院(後水尾上皇の后、徳川秀忠の娘和子)の女院御所も設営。
両御所の殿舎は現存しません。
但し、女院御所の跡地に1867年英照皇太后(孝明天皇の女御)のため大宮御所が造営、現在御常御殿が残存。皇室が使用のため内部までは拝観できません。
1636年、女院御所の東側には北池を中心とする庭、仙洞御所の東側には南池を中心とする庭が泉石奉行小堀遠州によって作庭。
当時の北池、南池は石積みの直線的な岸辺の池。遠州は西欧の幾何学的庭園、花壇を知っていた。
皇室のシュミではなかったらしく1744~47年テッテ的に改造、遠州の遺構は南池出島の護岸石組などにわずかに認められるのみ。
また、北池と南池とが掘割でつながれた。
敷地の北側北西隅近くから入場し、受付、参観者休所で待機します。
敷地入口まで地下鉄丸太町から15分。
ガイド付きで周回所要1時間。
正門内側
1855年築地塀
大宮御所御車寄
大宮御所御常御殿
1867年
前面に紅梅、白梅。
他に松、竹も植栽、松竹梅が揃っている。
北池の西岸に出る。
北池の北→東→南と周回する。
北岸から南望
鷺の森東端から園路をふり返る。
南池はほぼ中央に中島が二つ、西から八ツ橋、石橋、反橋がかかる。
八ツ橋は石造で藤棚に覆われている。1895年造。
八ツ橋入口の左
滝が見える。その右、出島に突き出た三畳敷きほどある平石は、草紙洗いの石という。
八ツ橋の右
八ツ橋上から南望
中島から出島 土佐橋の方
中島から葭島の方
醒花亭前から北望
向かって左(東側)は奥に四畳半の書院、手前に五畳の入側。境に建具を入れない。
西岸州浜
八ツ橋 中島を見る。
州浜に敷き詰めてある楕円形の玉石は約11万1千個あり、粒が揃っている。文化年中(1804~17)京都所司代小田原藩主大久保忠真が領民にサイズを指定して1個当たり米1升で集めて敷設。ゆえに一升石の別名。
中島 葭島を見る。
紅葉山の麓を北池西岸に戻る。
茶室又新(ユウシン)亭 1884年
外腰掛
中門
大きな丸窓 四つ目垣
こゆ草庵シュミは帝王の庭には合わない。
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北池イラスト1 南池モノクロ画像4 概略図