筍直煮

 

 

筍をざっくりと切ってだしで煮含めるだけ。失敗しようもない。
ところが、都会では食えたもんでない出来になることがある。事前に糠湯がきする必要があるが、掘りとってから長時間たってるとアクが抜けきらない。
だーらタケノコ食いたいなら田舎に住めである。料理直前にちょっくら裏の孟宗竹林でとってくればいい。川岸や山すそに放置の竹林がやたらある。もちりん所有者のない土地があるわけないのでとがめられれば弁償もの。やったことないで保証はいたしかねるが、たぶん糠湯がき不要だろう。
筍はドロボーしてでも食いたい食材ではないと思われる。たぶん中華で水煮加工したスカみたいな筍を食い過ぎたせいだろう。松茸狩りちいうが筍狩りとはきかない。阪急京都線長岡天神に住んでいた頃近くに筍料理で有名な風雅な料亭、TV鬼平犯科帳でも映るがあったが行く気にはならんかったにー。京都の竹林にはそこらのと一緒にしたらあかんのがあるそうな。土を入れ替えたり、雑木雑草当然0。じもにー所詮筍、そうしたほうが松茸ぎょうさんとれますねんゆうならわーるけど。とはいえ、季節に

木の芽和え

木の芽焼、

筍ご飯(しべて貼付け書にレシピ)


の1回は楽しみたいだろう。拙宅では毎年問題なく供される。どうしてできるのかというと毎朝仕入れてきた筍を店に戻ってすぐ店頭で湯がいている八百屋さんがいるのだね。こっちは買って帰って後は煮含めたりするだけ。こんな八百屋さんがいることにも大げさだが西荻の文化を感じる。

 

 

タケノコの竹林焼き 3ページ
文芸作家のうんまいもの話本はけっこうあります。こりがユニークなのは要するにうんまいつってるだけのことでなく対象料理の造り方まで記してあることです。その造り方だが、分量、温度、時間を数字で何から何まで精細に記すことはない。有名シェフの料理本に慣れていればそんなんで造れるわけないとおーうだろうが、造れてしまうんだね。食通じゃあるまいし料理が修正不可で食えんもんになるのは塩(砂糖、酢)大量投入のバヤイだけだろう。だーら専門料理本を見てこんなめんどいのとてもムリと自信喪失している女子がいたらそれは一旦置いといて本書掲載のを10や20お得意料理にしてからがいいだろう。料理本料理のそれぞれの肝腎な点は何々だけと見抜けるようになります。
もちりん一流作家であるからしてじぇんじぇん造る気はなくても読むからにうんまそうと思わせる。その好例が本項。竹林で焚火して筍を掘りとったら醤油を芯に流し込んで後は焼き芋と同じ要領。五月晴れのもと、こりで酒を呑めば生きているシヤワセが実感できるだろう(とおーっているだけなんだが)。晴れた空ー 白い雲ー
掘りとらず周囲の土のみ取り去り落ち葉を敷き詰め天辺から醤油を注ぎ込んだあげく んじゃいくよ
音譜はーるーこーおろーのーなどと歌いつつ着火したらばアニすんだ コノヤロ ワチチチチ でろーそくタラタラ鞭ビシバシよりよっぽどおーしろそうと妄想大暴走してしまうのだが、どちらもやらかしたことはもちりんない。