「最近、ママの体調ずっと悪くてごめんね。」
その言葉がなかなか出てこなかった。
体調悪いのは事実だし、
元気が無いのも事実だけど、
謝ることができなかった。
謝ったら、
「大丈夫だよ」
「気にしてないよ」
そう言われることは目に見えていたから。
子どもに心配をかけたくなかった。
平気なふりをした。
なんでもないふりをしようと頑張ったけど、
やっぱりずっと体調は悪くて、元気はなくて、
いつも通りにはいられなかった。
「ママ、ずっと風邪引いててごめんね」
それでも、
その一言がどうしても出なかった。
しょうがないもん。
風邪引きたくて引いてるわけじゃないもん。
わざとじゃない。
心の奥底ではそう思っていたから。
私が、
「子どもに心配をかける親である」自分を
許してなかったから。
そして私は子どもたちに謝った。
「ママ、ずっと風邪引いててごめんね」
体調が悪くなってから初めての「ごめんなさい」だった。
子どもたちはあっけらかんとしていた。
本心かどうかわからないけど、
「別にいいよ~」と軽く返事をしていた。
子どもたちの反応よりも
私自身がそれを子どもたちに言えたことにほっとした。
あぁ、やっと許せたのだな、と思った。
心配をかける親である自分を許すことができたのだなと思った。
それからもまだ体調は悪い。
体調が悪いと機嫌も悪くなるし愚痴っぽくなるし、
私はぶっちゃけ面倒くさい人間になる。
もう、それでもいいや、って許すことができた。
だって実際喉痛くてしゃべりたくないんだもん。
頭ボーッとしててなにか言われても考えまとまらないんだもん。
鼻水ぐずぐずで息しづらいんだもん。
それでいい。
そのままでいい。
体調悪いまま。
機嫌悪いまま。
面倒くさいままでいい。
だってそれが私なんだもん。
無理して頑張ってみて失敗して。
それが私なんだもん。
そんなんでいいんだ。
そんな私が最高なんだ。
子どもに心配かけていいよ。
子どもを不安にさせていいよ。
親は信じるしかないから。
子どもたちはそれでも大丈夫だ、
幸せになる、生きていける。
そう、信じるしかない。
信じるのは怖いし、不安になるし、
無責任なような気さえするけど。
ただ、それでも
私は子どもたちを信じる。
子どもたちの
「幸せになる力」を信じる。
たとえ、
私のことを心配して重荷を背負ったとしても、
私を抱え込んで苦しむことになったとしても、
それでも大丈夫だ、と。
親とは切ないものだなぁ。
勝手に背負われては
勝手に捨てられていく。笑
それでもいいんだ。
子どもたちにもらったものは、
数え切れないほどあって、
勝手に背負われて、
勝手に捨てられたとしても、
私はそれでいい。
好きに生きればいいさ。
私が子どもたちに望むことはもうほとんど何もないんだ。
生きていてさえくれればそれでいい。
それだけだからなぁ。
死ぬことが悪いとは思わないけど、
やっぱりもっとこの世界で一緒に遊んでいたいから。
それだけはやっぱり私のエゴで。
ただの私のわがままなのだけど。
死んでほしくないと、
思ってしまうことは止められないけど。
それでいいんだ。
愛してるから。
子どもに心配をかける親でいていいよ。
それでいいよ。
そのままでいい。
大丈夫。
子どもの生きる力を
幸せになる力をナメるな。
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