今シーズン、唯一、見続けた連続ドラマ「僕のいた時間」の最終回が終わりました。

ALS(筋肉が徐々に衰えて、最終的には呼吸も自分ではできなくなる病気)にかかった青年が、病気を受け入れながら、その都度、たくさんの覚悟をして、自分を生きようとしていくお話でした。


自分の意思がまったく伝えられない状態で、生きる意味があるのか…?

究極の選択を、最後に主人公はします。


「自分を生きる」とはどういうことなのか…

考えさせらるドラマでした。


僕のいた時間 [DVD]/アミューズソフトエンタテインメント
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時、同じくして、こんな本も読みました。 ↓↓↓


心病む母が遺してくれたもの: 精神科医の回復への道のり/日本評論社
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もうひとつの「心病む母が遺してくれたもの」/日本評論社
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統合失調症(昔の精神分裂病)の母をもち、家族への様々な葛藤を抱え、自分自身も自暴自棄、自殺企図を繰り返し、精神科にかかりながらも、精神科医になった女性の自分自身の再生への道を、書いた本です。



これは、衝撃的。

精神の分野で働いていた私ですが、いろいろなことが、リアルに伝わってくる、すごい本でした。



家族であり

患者の経験もあり

医者でもある。


3者の視点から、精神科医療について描かれているのは、画期的だと思います。



それから、1冊目の帯には、「人はいつだって変われる!!」と書いてあります。

この作者が、どのように、今に至るまで、回復してきたか…ということが、いろいろなエピソードを交え、書いてあります。

本当に、「人はいつだって変われる」「変わる力がある」と思わせてくれるものでした。

自分自身を信じるということはもちろん、人の可能性を信じるということの大切さも強く感じました。


それから、長い時間をかけ、母や父を受け入れることができるようになった作者。

母も父も自分たちなりに一生懸命生きていた…と思えるようなったことが書かれています。

他にも、いろいろな人が登場しますが、それぞれの人が、その人たちなりに、一生懸命生きているという姿も伝わってきます。

何がいい、何が悪いという単純なものではなく、事実を受け止め、自分のできることを精一杯やって生きていく…そんな思いが伝わる本でした。


2冊目は、精神科医療の現状、精神保健福祉分野の遅れ、偏見が及ぼす影響なども、作者の体験に基づくものがたくさん書かれています。

これは、ぜひ、多くの方に知ってもらい、考えてもらいたいことです。


「自分を生きる」とはどういうことなのか…ということを考えさせてくれる本でした。