慣れというのは

恐ろしいというか

幸せというか

どんな苦しい思いを

したところで

それに慣れてしまえば

順応して 普通に

なってしまう

幸せも慣れてしまえば

それが当たり前で

感謝などなくなってしまう

いいのか 悪いのか

たいしたことではないかな

何かの番組で

戦時中だったからか

あるいは地震が何かか

サーカス団の動物たちの

世話が出来なくなり

餌をあげられなくなった

お腹が減ったゾウは

いっしようけんめいに

何回も芸をする

いつも拍手喝采だった

芸をする

そうすれば ご褒美に

何か食べ物をもらえるからだ

だけど何度芸をしても

餌はもらえず それでも

芸をする 何回も芸をする

それを見ていると

哀しい気持ちで

いっぱいになった

そんな時代があったことが

哀しい
 

小沢健二の音楽と

詞にハッとした

明るさ ポップさ 滑らかさ

淀みなき前向き 未来的

私の前に道を作ってくれた

私は暗いのは嫌い

苦労は自慢したくない

何もかも肥料にして

楽天的に ポップに

何でもできるヒーロー

ヒロインのかたまりで

みんな生きるべき

だと思っている

私の青春の血となり

肉となった数々の

その頃の最先端の

フォーク ロック

ポップス 私を作り上げた

詞の数々 私の命

親の影響 友達の影響

よりも より強く

心に響いた歌の数々

今改めて聞くと

懐メロとは言えない

いまだに私にとっては

まっさらだ

陽水 拓郎 チューリップ

南こうせつ ガロ

特に詞に感銘した

父が亡くなり母が亡くなり

私は兄と2人になった

私は兄を嫌がってるなど

おくびにも出せなくなった

だが緊張は続いていた

気づかず緊張は続いていた

私は自分の心を隠して

兄に接し 最期まで

様々面倒を見た

そして2年前 兄が

71歳で亡くなった

私は 父 母 兄を

みきった やり切った

ずっと続いていた緊張が

段々と溶けてゆく

体が心が柔らかくなっていく

ここまでやり切って

良かった