著者 くる
最初に比べて
どんどん欲張りになっていく
そうさせているのは
貴方だよ―――

「―――告白、するの?」
「……わかんない」
うちの好きな人は知だよって。
言いたかった。
言えなかった。
言わせてくれなかった。
「――これって迷惑ってことなのかな……?」
---くるside---
「―――ッ!そんなわけないじゃん!」
迷惑、なんて。
知は知愛のことが好きなんだから……
知って馬鹿すぎるよ……!
ホントは言ってしまいたい。
だけど、うちが言うんじゃだめだから……
だから、だから……
「―――うちはずっと知愛を応援するから!
がんばって……!」
「……うん」
---知side---
苦しかった。
知愛に好きな人がいるならば、
自分なんて迷惑の塊だ。
「いるならば」じゃないか……。
確かにいるんだよな。
なら―――
行き場の無いこの気持ちを
何処に吐き出せばいいんだ……
すれ違う
互いの心は交差して
互いの心を傷つけ
何を得る
目の前にある幸せを
掴むかどうかは
……彼ら次第
貴方は
今、何を想っていますか――
君は
---fin---
fast.ver終了
著者後書き有り
続く
