20代の女性。焦点性てんかんで、意識減損発作を月に1,2回認め、カルバマゼピンを内服していた。発作が止まらないので当院へ転院。
薬剤調整をしている間に、結婚。葉酸のサプリを飲むように勧める。そうこうしている間に妊娠したと伝えられる。
結局、妊娠初期の段階に2回ほど発作をきたしたが、何とか乗り越える。
実家での出産を希望し、実家の近くの産婦人科にてんかんに関する情報提供書を書く。
1週間ほどして、電話があり、てんかんがあるので、近くの総合病院で帝王切開で出産するように言われたと言う。私が葉酸のサプリを飲むように指導したこともディスられたという。
てんかんがあるから帝王切開というのは論理が飛躍している。てんかん患者さんの出産を経験したことがない産婦人科なので、リスクを回避したいと言う考えと思われる。
当院でてんかん患者さんが延べ100人以上出産しているが、帝王切開を勧められたり帝王切開となった方は1人もいない。