平成25年5月6日(月)のくろやぎです。


最近ニュースに取り上げられている「憲法改正」の中で、第96条の改正が挙げられています。

この憲法第96条の条文は次の通り(wikipediaより引用)


■第九十六条
この憲法の改正は、各議院の総議員の三分の二以上の賛成で、国会が、これを発議し、国民に提案してその承認を経なければならない。この承認には、特別の国民投票又は国会の定める選挙の際行はれる投票において、その過半数の賛成を必要とする。

憲法改正について前項の承認を経たときは、天皇は、国民の名で、この憲法と一体を成すものとして、直ちにこれを公布する。


このように、第96条は憲法改正の手続きについて規定しています。


さて、この憲法改正の手続きについて緩和する意見と据え置く意見があると思いますが、私の考えは「据え置く」です。

理由は

1.民主主義は優れたシステムだが容易に暴走する

2.憲法はその暴走を制限する安全弁である

3.三分の二の賛成を得られるほどの尽くした議論の上で改正されるべきである


民主党が与党となった衆院選あるいは最近では維新の会の時のように、大衆はその時の空気に流されてしまいます。その結果誤った選択をしてしまう可能性がある。

万が一民主主義が暴走しかけた時に、それを抑制するのが憲法の役割なんだと思います。一票の格差問題にしても、一部の集団に発言力が偏らないように憲法で制御をかけています。

この憲法を民主主義の結果とはいえ容易に変えられるようにすることは、安全弁の機能がなくなることを意味する。

そもそも、民間の会社経営とは違い政治は迅速な意思決定を価値基準にすべきではない。それは会社経営にくらべて国民の生命に与える影響が大きいからです。一度変えたら取り返しがつかないからです。

充分な議論、充分な批判を受けてそれでも生き残った政策だからこそ国益に資する、国民の生命と財産を護ることができるのだと思います。

つまり、両院で三分の二程度の賛成も得られないような改正案は、改正案としてまだ磨き上げる余地があるということ。また政治家が議論を尽くすことができていないということ。


私は第二次安倍内閣の第三の矢以外を指示していますが、

第96代内閣総理大臣だから96条を変える!みたいなノリでやっていないことを切に願います。

「いつ憲法第96条を改正するの!?」

「今では無い」


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