ワクワクするものがいっぱいあった
おもちゃや、絵本、乗り物、なんでもあった
中でも、児童文学の象徴
飛び出す絵本は俺のお気に入りだった
今の3Dブームの元祖ともいえるだろう
あんなにワクワクするものはない
そんなこんなで物語も少し飛ぶのだが
高校生の頃、ある日、俺は授業中、いつものようにとっても気持ちよく睡眠をとっていた
周りはなにかゴソゴソやっている
うっすらと気付くも、睡魔に勝てない俺は眠り続ける
当時英語の先生だった横山先生(仮名)
が怒る
横山先生「お前らなにゴソゴソやっとんねん、授業に集中しろ‼」
周りの皆すっと消える
俺だけ残る
「◯◯なに寝とんねや‼prankの意味答えろ‼」
わからない
最近買ったお気に入りの辞書で調べよう
辞書を開く時に目が合った
ヒルマがニヤリと笑ってこっちを見る
こいつは
アイシールド21のヒルマみたいな性格の男で
人を殴りながらアヒャヒャヒャと笑う
人の不幸とイタズラが大好きだ
こいつは自分の鼻くそを人につけようとしてくる
多分奴の血は緑色だろう
とりあえず、ヒルマが笑っていることから俺は嫌な予感がしていた
しかし、横山先生の睨みが効いている中では俺になす術もなく
電子辞書を開く
フワッとなにかが浮き上がる
まるで
飛び出す絵本のようにフワッと姿を表す
大量の陰毛だった
横を見るとヒルマが悪魔のような顔で死ぬ程笑っていた
クラスのみんなも爆笑し、横山先生まで笑っていた
どうやら、俺が寝ている間にヒルマが自前の陰毛をたくさん調達して忍ばせていたようだ
しかし、あんなフワッとなるかね
開いた後は、電子辞書の上に山盛りの陰毛が乗っているだけだった
寝ていた俺が悪かったのだろう
因みにその後調べたprankの意味は悪戯だった
