キャア アァアア アア
「アレクシア様が死んだ!!」
「そんな!!アレクシア様が!!」
ーーアレクシアが!?
【 私は守りたい この国を 民を 】
『もうこの国は終わりだ!!』
ーーだめだ 終わらせちゃいけない!!
アルベール
「皆の者騒ぐでない!!」
アルベール
「彼の者は私の替え玉だ
予てより私の命を狙う者が
いたのは皆も知っていよう
民衆の前に顔を出す以上
不測の事態に備えて
私の身代わりを立てていたのだ
私こそが
アレクシア・リュミエール
モーリアン王国
第一王位継承者だ!」
アルベール
「ギィ その者を丁重に
私の部屋へ運ぶように」
ギィ
「は……はっ!」
アルベール
「自室から戻ってくるまでは
誰もこの場から出すな」ばっ
「じ…事態が収まるまでここで
お待ちを」ガチャ
「くっ
…私ではない!!
私は殺すつもりなど…!!」
ギィ
「やはりお前を殺すべきだった
あの言い伝えは真実だったんだ!!」
アルベール
「その言い分あとで聞いてやる!
今は何をすべきか考えろ!!」
ギィ
「なにを…」
アルベール
「言っただろ
俺がアレクシア・リュミエールだって」
ギィ
「バカなことを」
アルベール
「バカでも何でもやんなきゃ
なんねーんだよ!
こいつが守りたかったものを
失う訳にはいかねーんだ」
ギィ
「あなたは事の重大さを
わかっていない」
アルベール
「それはあんたもだよ
アレクシアはこの国の最後の希望なんだ
こいつはそれに応えようと必死だった
それを知ってて
無にすることなんてできない!」
ギィ
「 後戻りはできないですよ」
アルベール
「…わかってるよ
だから力を貸してくれ ギィ…」
ざわ
ざわ ざわ
アルベール
「案ずるな我が愛しきモーリアンの民よ
私は生きている
例え千本の矢が私を射ようとも
何度でも立ち上がるだろう
この国がある限り
私の命は消せない!
それがアレクシア・リュミエール
それがモーリアン王国の魂だ」
これが
これが「俺」の
オ オ オ オ オ オ !
「「「モーリアン王国よ
永遠なれ!」」」
覚悟だ!!
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「あれから二年かーー
アルベール俺が今 盗みに行くからな!」