新宿から松本まで、この日(18年03月16日)がラストランとなるE351系「スーパーずさ」に揺られた後、今宵の宿へと向かうべく鈍行に乗って、松本から上諏訪へと引き返しました
計画段階では、松本市内のビジネスホテルを予約することも考えたのですが、せっかく信州へ来たのに、温泉宿に泊まらないは勿体ないので、上諏訪温泉にある温泉宿を予約しておきました
勘のいい人ならお気付きかもしれませんが、上諏訪温泉に泊まるのであれば、「スーパーあずさ」で松本まで行かずとも上諏訪で下車すれば、わざわざ鈍行で引き返す手間が省けたのではないかと思われるでしょう
もちろんその通りなのですが、せっかくラストラン当日にE351系に乗れるのに、終点まで行かずに途中で降りるのは何とも惜しいではありませんか
ということで、上諏訪温泉に泊まるのに上諏訪を通り越して一旦松本まで行って、鈍行で上諏訪まで引き返してくるという回りくどい行程のせいで、宿へ着くころにはすっかり日が暮れてしまいました
本来の予定通り「スーパーあずさ」15号に乗っていれば、露天風呂から諏訪湖をまったり眺めながらのんびりできたのですが、日が暮れてしまったのと、引越作業の疲れから、とてもではありませんが温泉に行けるような気力は残されておらず、宿に着いて早々に仮眠を摂ることにしました
今回、私たちが宿泊したのは、”神秘なる諏訪湖に心癒される宿 上諏訪温泉しんゆ”というお宿です
先ほど、到着したら日が暮れていたと書いたにもかかわらず、明るい時間帯の写真になっているのは翌朝に撮影したからです
このお宿は湖岸通りと呼ばれる道路1本を隔てて、諏訪湖に面しており、遊歩道に立てばご覧のような絶景が広がっています
ただ、「あずさ2号」の歌詞ではありませんが、信濃路の春はまだ浅く、この日は寒風が吹きすさんでいました
部屋からも諏訪湖が一望できるのですが、先述したようにここへ着いた時には日が暮れていたので、この超展望を堪能できたのは翌朝の僅かな時間だけでした
今度来る時は、できれば16時くらいまでにチェックインして、客室の掘りごたつや露天風呂から諏訪湖の眺めを堪能したいです
客室や廊下にやや古さを感じるものの、エントランスや食事処は清潔感溢れる和モダンな空間にリニューアルされており、特に不満点はありません
食事は部屋食ではなく、朝夕共に1階に設けられた個室が連なる食事処で提供されます
肝心の食事ですが、週末の金曜日にチェックインしたにもかかわらず、1泊2食付き10800円+入湯税というあまりにも安い宿泊料金から、正直それほど期待していませんでした
しかし、諏訪湖を一望することのできる部屋からの眺望性と、繊細な味付けの料理の数々に、いい意味で期待を裏切られました
もちろん信州のお宿ですので、味噌ときのこの新鮮さについては折り紙付きです
料理の量については、少な目かもしれませんが、小食の私にとっては寧ろ丁度いい量でした
食べきれないほどの料理を提供してくるお宿と比べても、この点は好印象です
しかし、料理が最高だった反面、どうもお風呂が今一つでして…
露天風呂が狭い上に、備え付けのシャンプーも安物なのか、洗髪後に髪がギシギシしたのが気がかりでした
翌朝、宿の送迎バスで上諏訪駅まで送ってもらいました
改札を抜けると、新宿を8時ちょうどに発車したE353系「スーパーあずさ」5号がホームへ滑り込んできました
前日まではE351系が充当されていたスジだったので、この5号についてはダイヤ改正日当日の今日が初となるE353系での運行です
上諏訪駅といえば、駅の中に足湯があることでも有名ですよね
ひとっ風呂浴びたかったところですが、松本へ向かう鈍行の発車時刻が迫っていることもあり、入浴は断念しました
当駅を始発とする鈍行が設定されている関係で、駅構内には留置線が設けられており、211系が一休みしていました
水玉模様が描かれた可愛いバスで松本城へ向かいます
ちなみに、このバスは松本生まれの芸術家・草間彌生氏の手によって生まれたもので、「水玉乱舞」号と名付けられています
前回訪れた時(16年7月)とは異なり、今回は雪化粧した北アルプスの山々と松本城天守閣との共演を見ることができました
季節によって印象が大きく違ってくるのも、松本城の魅力の一つなのかもしれません
ところで、2年前に松本城へ行ったことがあるのに、E351系ラストランとの兼ね合いがあるとはいえ、なぜこのタイミングでもう1度訪れたのかというと、同行者(※オカン)たっての希望だったからです
天守閣からは突兀とした北アルプスの山並を望むことができます
あまり山には詳しくないのですが、おそらく左の方から順に、大滝山,常念岳,横通岳かと思われます
これがまた筆舌に尽くしがたい絶景なので、松本城を訪れるのならば、北アルプスが雪化粧で彩られるシーズンがおすすめです
私も夏に訪れた時とはまた違う感動を味わうことができました
ひとしきり松本城の見物を終え、松本駅へ戻ってきました
これから、「しなの」の東海道新幹線を乗り継いで、関西まで戻りたいと思います