2週間ほど前のことになりますが、近鉄特急に揺られて京都から奈良にある眼医者さんへ行ってきました
眼医者くらい京都市内にいくらでもあると思うのですが、ウチのオカンもわざわざ和歌山から通院している腕の立つ先生揃いの病院なので、私も概ね半年に1回ほどのペースで通院しています

京都から奈良市内へ向かうのであれば、JRの奈良線も選択肢に入ってくるわけですが、件の眼医者さんは最寄り駅が近鉄の大和西大寺駅なので、利用できるのは近鉄一択となります

京都から大和西大寺くらいの距離であれば、特急に乗らずとも急行で十分なのですが、後者だとロングシートな上に、必ずしも席にありつけるとは限りません
ということで、別途特急料金として510円を支払い、わずか30分ではありますが、近鉄特急の旅を楽しみたいと思います

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私の乗車する京都13:40発の特急には、22000系のリニューアル車が充当されていました
同系のリニューアル車は、2015年の12月から営業運転を開始し、お披露目から既に2年半ほどが経過していますが、実は今回が初めての乗車となります

「南紀」から乗り継ぐ関係で、松阪から京都まで伊勢志摩ライナーに乗る機会は多いのですが、近鉄の汎用特急車に乗る機会といえば、この眼医者へ通院する時くらいしかありません
しかも、アーバンライナーや伊勢志摩ライナーといった固定編成を組む特急車とは違い、近鉄の汎用特急車の運用は変幻自在なため、特定の車種に狙って乗車するのはかなりの困難が伴います

車体をつぶさに観察していくと、リニューアルによってエクステリアデザインは激変しています

車体のクリスタルホワイトは神々しい輝きを放っており、22000系の車両愛称であるACEの頭文字であるAを象った側面の大きなロゴは、これまでの近鉄にはないデザインも相まって、同社の汎用特急車が次の時代へと大きく飛躍しようとしている印象を受けます

先頭部は、前照灯のLED化、及び行先表示のフルカラーLED化が行われているため、ともすれば22600系と見紛うほど顔がそっくりになってしまいました

それでは、車内へと入ってみましょう

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リニューアルによって、室内の座席はすべて新品に交換されています
また、デッキ部やトイレも含めて、照明がすべてLEDに交換されているため、昼間時はややもすれば、室内が眩しいほど明るいです

網棚の下に取り付けられた補助照明から、関西の優等列車としてのアイデンティティを感じ取ることができます

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座席周りには、背面テーブル,インアームテーブル,フットレスト,ドリンクホルダー,網ポケット,コンセントが装備され、近鉄特急らしく付帯設備には抜かりがありません

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▲参考画像(22600系)
座席そのものは、21020系や22600系で採用されたものに改良を加えています

一番大きな変化としては、座席そのもののクッション性がかなり向上し、21020系とは比べ物にならないくらい座り心地がよくなっています
また、リクライニングに連動して座面が沈み込むチルト機構が廃止されたことから、あの使い勝手の悪かった中央のアームレストがようやく通常の形状に戻りました

いくら何でも、リクライニングと連動して角度の変わるアームレストなんて使い勝手が悪いことこの上ないですからねぇ

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枕カバーは、KINTETSU22000の文字があしらわれた専用品が奢られています

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フットレストは、22600系や26000系リニューアル車のように、土足面と素足面を装備した両面式から、土足面のみとなりました
この点では、グレードダウンを感じてしまいますが、普通車なので装備されているだけでも嬉しいですよね

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座席背面はこのような感じになっています

コンセントの設置場所が背面テーブルと網ポケットの間なので、通路側の人が充電ケーブルを接続している状態だと、窓側の人が少々通路へ出ずらいかもしれません
ただ、23000系や26000系のリニューアル車のように、フットレスト横に設置すると、それはそれでケーブルに躓くリスクがあるわけで、その辺も考慮して設置場所が変更されたのかもしれません

とはいえ、これまでの22600系などとは異なり、コンセントが2席で1口ではなく、各席に1口ずつ設置されるようになったのは大きな進化といえます

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あっという間に30分の乗車時間を終え、大和西大寺に到着しました
後ろ髪を引かれる思いで降車し、予約していた眼医者さんへと向かいます

近鉄特急乗車記(後編)へとつづく…