こちらは、配信でやったゲーム「The TALOS Plincipal(タロスの原理)」の感想になります!
プレイしていない方、配信をご覧になっていない方はご注意ください
配信アーカイブも見てくれると嬉しいです!
ちなみに冒頭はゲームの概要(ネタバレあり)で、*より下が感想だよ
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まずはゲームについて…
さて、謎解き要素満載だったこのゲームは、「Portal」というゲームに触発されて作成されたゲームらしい
隠し要素でPortalの箱も出てくるからほんとリスペクトしてるんだろうね
実はPortalも持ってるんだよね、いつかやろうかな
タロスの原理の主人公というか、プレイヤーが動かすのは↑の画像にあるように、一見「ロボット」のような個体で、自称創造主である「エロヒム」と名乗る天の声に導かれて、A「廃墟の地」、B「死者の地」、C「信仰の地」の3つのエリアに隠された「印章」と呼ばれるパズルのピースを集めていく
入ることができるエリアは、この3つの他に「塔」が存在する
主人公は、美しい庭園で目覚める
そして主人公はエロヒムに命令されるのだ
「その知恵を持って印章を集め、永遠の扉をくぐれ。さすれば永遠の命を授けよう。ただし、絶対に塔へ上ってはいけない」
また、「この試練はそなた(主人公)が人間になるために必要な過程なのだ」というようなことも言われる
その後主人公は、エロヒムに言われる通りに黙々と、各地に設置してあるパズルを解き、印章を集め、永遠の扉を目指すのだが、そこでプレイヤーには1つの好奇心が芽生えるだろう
そう「塔へ上るとどうなるのか?」
絶対に上るなと言われると上りたくなるものだ
さて、話が少し変わるが、各エリアには現代で言うパソコンが設置してあり、そこではさまざまな過去のデータを閲覧できる
ミルトンライブラリインターフェイスと呼ばれるそのパソコンでデータを集め、集計すると
・すでに人類は何らかの理由により絶滅していること
・絶滅直前の人類は、その歴史や文明などを後世に遺そうとしたこと
・そのために「エロヒム」というAIを創ったこと
が判明する
実際に人類が絶滅することを悟ってから絶滅するまでの期間がどの程度あったのかはわからないが、データには、最期に良い終末を過ごそうね、とインターネット上で楽しく会話しているログもあり、それに加えてエロヒムを創った期間も考えると、ある程度長い年月をかけてゆっくりと絶滅までを歩んでいったようだ
データを収集していく内に、プレイヤーは何とも言えぬ気持ちになるだろう
自分たちが終末を迎えたときはどう過ごすだろうと思いを巡らせる人もいるかもしれない
ちなみに、エリアの草木や建物の壁には時々ノイズがはしるため、ここが現実世界ではなくデータとして創られた世界であることがわかる
エリア外に出ようとするとエロヒムから
初めに言葉があり、言葉が世界を創った
我こそがその言葉
言葉こそが全て
言葉が終わるとき世界が終わる
宇宙がなければ どこへも行くことはできぬ
と言われるが、おそらくプログラムのことじゃないかと思う(あんまり詳しくないのでよくわからん)
いくつかのパソコンでデータを収集していると突然、パソコンが主人公に対して話しかけてくる
「君は自分を人間だと思うかい?」
「なぜエロヒムに従っているんだ?」
「全てを知りたければ塔に上れ」
主人公はエロヒムには「塔に上るな」と言われ、パソコンには「塔に上れ」と言われ、板挟みにされるわけだが、この時点でプレイヤーには2つの選択肢があるということだ
エロヒムに従い塔に上らず永遠の扉をくぐるか、パソコンまたは己の好奇心に従い塔へ上るか
いずれを選ぶかはプレイヤー次第だ
だがそもそも、主人公はなぜこんなことをさせられているのかと疑問に思う人がいるだろうが、これがまさにこのゲームのストーリーの根幹となる
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エロヒムを創ったのはアレクサンドラ・ドレナン(通称アレックス)という女性率いるプロジェクトチームである
パソコンに遺されたデータとアレックスがエリア内に遺した「タイムカプセル」と名付けられたボイスデータによると、絶滅を前に人類は、人類の歴史や文明全てをデータとして後世に遺そうとした
だが、ただデータのみを遺すのではなく、明確な表現はなかったものの、おそらく肉体を捨てた人類を創ることにしたのだろうと思う
このプロジェクト名が「タロス(Soma)」という
エロヒムを創造することは容易ではなかったようだ
絶滅した原因を直接表示したデータは発見できなかったが、創造までの過程でプロジェクトのチームメンバーが自殺をしたり、離脱したりして、最終的にはアレックスのみでプロジェクトを進行していたと思われる
アレックスが遺したボイスデータには
『単に問題を解くだけでは知性とは言えず、既存の思想体系を疑う能力を持
たなければならない』
『これをシミュレーションに組み込まなくては、作り出せるのは単なる勤勉
な奴隷だけだ』
『知性と最も密接に結びつくものは好奇心のみで、地球上のあらゆる知的生
命体は未知のものに惹きつけられるものだ』
『機械が人間の肉体の延長だというのなら、機械が活動し続ける限り私たち
は存在し続ける』
と記録されていた
つまり、このタロスの原理というゲーム自体が"知性を持った人間を創るための試験"であり、主人公(アンドロイド)は人間になるべき候補者、エロヒムはその導き手だということだ
さて、プレイヤーには取れる選択肢が2つあると前述したが、このゲームが試験だとすると、試験に合格しなければならないということだ
ここからはエンディングのネタバレになる
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まず、エロヒムに従って塔に上ることなく永遠の扉をくぐった場合
結論から言えば、この選択肢を選んだ場合、主人公は初期化され、また新たに印章を集める旅をしなければならなくなる
なぜならアレックスは"知性を持った人間"を創りたいのであり、何の疑いも持たず言われたことをこなすだけの"単なる勤勉な奴隷"は必要としていないからだ
そして、エロヒムに反して塔へ上った場合
塔は6階建てだが、エレベーターで行けるのは5階までで、5階から6階へは塔外部の非常階段を上る必要がある
途中でエロヒム信者のサムサラという人物に邪魔をされるが、こちらにもシェパードという味方ができる
シェパードと協力し、無事に6階へ到達した場合、試験に合格したとみなされ、システム(今までいたエリア)をシャットダウンして、現実の世界で目覚めることになる
現実の世界では探索等できないが、ムービー中に出てきた建造物を見る限り、生身の人間が住んでいるようには見えない
ちなみに、エリア内でのパソコンとの会話の選択肢によっては、パソコンを現実世界へ連れて行くことができる
パソコンという物体を連れていけるのではなく、パソコンを通して主人公に話しかけてきていたAIを主人公の体に取り込み、データとして連れていけるということだ
おそらくだが、アレックスが「システムが予期せぬ動きをすることがある」と遺していることから、このAIが"予期せぬもの"であり、いうなればAIが持った自我ではないかと思う(確証はない)
もしかしたら、選択肢を作るために組み込まれていたものの可能性もあるが…
それから実は、3つ目の選択肢がある
エリア内では印章を集めるわけだが、印章とは別に★が隠されていることがある
この★は隠しエリアへ行くためのカギなのだが、これを全て集めて隠しエリアへ行った場合、塔の地下へ行くことができるようになる
地下にはワープポイントがあり、そこへ入ると棺と墓石のある場所に出る
そしてエロヒムに「そなたの墓石に刻む言葉(エピタフ)を選べ。そなたは葬られるが死ぬわけではない」と言われる
置いてあるパソコンで好きな言葉を選ぶと、主人公は棺へ入って眠りにつく
実はこのゲーム、120以上ものパズルを自力で解いていくわけだが、特定の条件を満たせば3度だけ他のアンドロイド(オンラインプレイヤーではない)からヒントを出してもらうことができる
そのヒントを出してくれる者が「棺から目覚めたエロヒムの使者」たちだ
そう、主人公は後世の者たちを導く使者となるのだ
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さてこのタロスの原理、配信を見てくれていた人は分かると思うが、難易度が高すぎる…が、そこがめちゃくちゃ面白かった
ボクは哲学的な話も好きだし、パズルや謎解きも好きなので、このゲームは本当に最初から最後までずっと楽しめた
難易度が高すぎて自力で解けなかった場所がいくつかあったのが悔やまれるけど…
タロスの原理はだいたい聖書や神話に基づいてるように思う(Wikipedia参照なので間違ってるとこもあるかも)
タロス → ギリシア神話に登場する自動人形または怪物
エロヒム → ヘブライ語聖書に出てくる神を表す名詞
ミルトン → 旧約聖書創世記の挿話「失楽園」の著者
エピタフ → 墓石に刻まれた詩
また、エロヒムはパソコンのことを「蛇」と呼んでいたので、創世記でアダムとイヴをそそのかした蛇のことかなみたいな
印章がテトロミノ(テトリスのピースみたいな形の図形)の形をしている理由はゲーム内のアーカイブに
聖イードワルドがテトロミノの中にテトラグラマトンと神を意味するギリシ
ャ文字の反映を見出していた
などと書かれていたが、実際に調べても出てこなかったのでもしかするとゲーム内で作られたストーリーかもしれない
しかし、歴史や文明を遺したいって気持ちはわからなくもないけど、まさか人間を創ろうとまでするとは…
そこで「人間は何をもって人間なのか」という話になってくるんだろうけども
アレックスは「私と同じ記憶や考え方を持った機械は、果たして私なのか」という疑問を持っていたけど、これまた難しい問題だよね
前にアレックスの疑問をそのままゲームストーリーにしたようなゲームをやったことがあるけど、Aという人物の性格や記憶を完全にコピーして、Aとは違うBというまっさらな個体にペーストしても、AとB、2人の人物が生まれただけだった
これに関しては本当に個人の考え方によるところがある
①自称オリジナルであるAが、Bを自分と同一であることを受け入れて、たとえA
が不幸でもBが幸せであればいいパターン
②自称オリジナルであるAが、Bを自分と同一であると受け入れることができず、
Aが不幸であるのにBが幸せであることが許せないパターン
ただなあこれ、"自分"がAであるかBであるかによって思うこと違うと思うんだよね
そうなるとやっぱり別人なんだよね
少なくとも分裂した時点でその後同じ運命を辿るわけじゃないから、別個の存在だと思う
それに、コピー元がオリジナルかどうかなんて証明できないよな
肉体に関してを除けば"それまで"が全く一緒なんだから
さて話はそれましたが
前述したとおり、アレックスは知性を持っていれば人間であると結論付けたようだ
ボクの考えはそうだなあ…そもそも猫だから難しいけど(*´ω`)
タロスの原理に関しては、人間を他の動物と区別するというより、機械を最低限人間に近づけるみたいな感じだから、「人間とは何をもって人間か」と問われた時に他の動物と人間との違いを探したところで無意味なんだろうね
そうなると、アレックスのいう知性を持っていることが人間と呼ぶことができる最低限の条件になるわけだ
だからパソコンに途中で「カエルは人間か」という質問も無意味な気がするな
アレックスは後世に希望を持ってみたいだけど、正直ボクは、人間を創ってまで後世に歴史と文明を遺す必要性を感じない
単なるデータとして遺すならいいとは思うけど、それを人間にインプットした状態で繋ぐ意味がわからない
だって、たとえ新たに人間に近い生物が生まれたとしても、新しい歴史も文明も創られていくはずだから
アレックス達がなにを思って人間を創ったのか、細かいことはわからないけど、データの1つに
また人間の愚かな歴史を繰り返すつもりか
もうこの惑星に平穏に生きる道を与えてはどうか
というアレックス宛のメッセージもあった
たとえ歴史や文明を伝えたところで愚かな歴史が繰り返されるかどうかはわからないけど、繰り返される可能性は高くなるよね
アレックス達がどうして人間を創るという考えに至ったかはわからないけど、本当に「機械が人間の肉体の延長だというのなら、機械が活動し続ける限り私たちは存在し続ける」と思った上で人間を創造しているなら何というか、自分勝手な気がする
う~~んなんかうまくまとめられないなあ
話は少しそれてるかもしれないけど、絶滅するならそれを受け入れるべきだよ
それが自然の摂理ってもんだ