前回の続き・・・「思わぬ展開」のわけを書き進めます。
全ての検査が終わり「膵臓癌」との確定診断を受けた
際の主治医の文書による説明は、次のようなものでした。
(原文のまま)
・ 診断は膵癌です。
・ 膵頭部と膵尾部に2つの腫瘍を認めます。
・ 膵頭部の病変は小さいので、本当の癌であるかどうか
を術前に確認したいと考えています。
・ 12/10(火)に超音波内視鏡下生検を予定 しています。
― 中略 ― ( 生検の合併症の説明 など )
・ 治療の選択としては、
①、手術+術後抗癌剤投与
②、術前抗癌剤+手術+術後抗癌剤投与
③、臨床研究として①または②(術前投与2ヶ月)を
無作為に決定(要 通院)
④、臨床研究 として重粒子線治療 +術前抗癌剤
+手術 +術後抗癌剤投与
〔臨床試験名〕
「切除可能膵癌に対する術前炭素イオン線治療と
ゲムシタビン(ジェムザール・・・筆者注)同時併用に
関する 臨床第Ⅰ相試験」
これに対して、私の選んだ治療は④でした。
ただ、この臨床試験参加条件の一つに「遠隔転移がない
こと」というのがあったのですが、この段階では当然無い
ものと判断されて提示されたと思っているので、まさか
この後に「転移がある」ことが判明して、中止になるとは
ゆめゆめ考えもしませんでした。
「転移がある」ことが判ったのは、千葉市の稲毛区の
「放射線医学総合研究所」の重粒子医科学センターに、
2日間に亘って通院して行なった CTシュミレーター、
「固定具」の作製等の事前準備が全て終わって一段落
して、年末に入院当日に実施した PET検査によって
でした。
それは、膵頭および尾部に腫瘍あり、又
第二腰椎、第四肋骨に転移あり、臨床試験に不適格
というものでした。
事ここに至った最大の要因は、T病院での事前検査の
不十分さにあると思います。
退院時に、こんな会話がありました。
私・・・、あちらに行って「PET検査」がありますが、
そこで転移が見つかって、駄目になること
はないでしょうね。
主治医・・・造影CT検査で無かったのだから、PET
検査でもまず見つかるということはないで
しょう。
後でした
この後、T病院に出戻り再入院して、抗癌剤治療を受け
ることになるのですが、再診初日にこのことを指摘したら、
「言った言わないというような不毛な議論はやめましょう」
と一蹴されてしまいました。(医者は強者、患者は弱者!!!!)
この一連の流れのなかで、2013年12月28日から今年
の3月までのT病院での抗癌剤治療が開始することに
なったのです。
次回は、T病院で行なった治療の内容、私の病状などについて書きます。