群馬の田舎で生を受けた私は、父の影響で小学生の低学年からパリへの憧れを持つことになった。
父が連れて行ってくれた映画館で初めて見たフランス映画「赤い風船」。
そこに現れたパリの下町と子供たち、そして赤い風船、
私の心はパリへとワープしていた。
憧れは、いつかはパリに住みたいと思いに・・・
ファッションデザイナーとなった20代の頃、仕事を兼ねてパリに行くことになった。
仕事の合間を縫って行ったところは、クリニャンクールにある蚤の市だった。
なんだか宝の山に来たようなワクワクした気持ちでいっぱいだった。
突然、天使のような子供の素焼きの壺が目に飛び込んできた。
どうしても欲しくなり、後先も考えずに買ってしまったが、
かなり重いし大きい、さらに壊れやすい。
どのようにして日本は持って帰ろうかと思案にくれていたら、
お店の人が、ダンボールに入れて持ちやすいように梱包してくれた。
とてもありがたかったが、やっぱり重~~い・・・!
なのに なのに 凝りもしないで、さらにアンティークのビスクドールと目が合ってしまい、
その子も連れて帰ることになってしまったが、
合わせて10キロ近くあった。
今思うとあんなに重くて壊れやすいものを二つもよく持ち帰って来たなと思う。
やっぱり若さだったのかな・・・?
飛行機に乗る時も、機内持ち込みにして
壊れないように大切に運んできた思い出の子たちは、
今でも私の同居人です。
パリにはよく知られている蚤の市が3つあります。
一番大きいのは、クリニャンクールですが、
その他にPorte de Montreuilにあるモントルイユ蚤の市と、
Porte de Vanvesにあるヴァンヴ蚤の市です。
こじんまりとしていて、結構手ごろな値段で
掘り出し物が見つかるヴァンヴの蚤の市が好きでよく行っていました。
私は、ラリックやガレなどが好きですが、
なにせ高価なものなので、とてもコレクションなど出来ません。
そこで、ラリック風の花瓶と一対の瓶と巡り合い、
嬉しくなって購入しました。
こういったガラス類は光が当たるととても美しく、
今でも花瓶としてお花を美しく引き立てています。
また、蚤の市では、よく陶器や金属でできた動物たちと出会います。
そこで買い集めた尾っぽのかけた白い犬や、灰皿の赤い犬、
金属で出来た犬、そして猫たちです。
こちらは、金属で出来た重い猫のブックエンドです。
玉と遊ぶ猫に引かれて・・・私のところにやってきました。
最後は猫のナプキンリングですが、
こちらは蚤の市ではなく、
パリで有名な、料理関係のセレクトショップ
≪AU Bain Marie≫オー・バン・マリーで購入したものです。
とても可愛いものが沢山あり、
アーティストや料理人たちにとても人気のあるショップです。
パリに行ったときに覗いてみてくださいね。
アドレスは、56, rue de l'Université 75007 Parisです。
そしてこちらは、友達のおまわりさんから頂いた「警察の帽子」
これは、実際に彼が使っていたものです。
昔の映画に良く出てくる懐かしいフランスのおまわりさんの帽子ですね。
帽子に「8」という番号がありますが、
これはシャンゼリゼ通りのある8区の管轄と言うことだと思います。
私は今のフランス警察の帽子より、この帽子がフランスらしくて好きです。
これは、私がパリに住んだときに使っていた電話機ですが、
本当は返さなくてはいけなかったのかもしれませんが、
日本に連れてきてしまいました。もちろん使えませんけどね。
珍しいのは、受話器のほかに小さなマイクのようなものがついていますが、
マイクではなく、受信機です。
つまり、相手と電話をしている時に、もう一人の人がそばで聞くことが出来るわけです。
昔の映画などで使っていることもありますね。
家族で聞き合う楽しいものなのかも知れませんね。
私の周りには、今も大好きなパリが共存しています。