その日は点滴が漏れたのが始まりだった。

昨日変えたばかりの点滴部分が硬くなり漏れ始めていた。
1日ももたない血管…限界かな…
前日に先生から内服に切り替えて徐々に減らすか、37wで点滴をバッサリ切るかの選択を考えるように言われていた。
私はここまで頑張ったから37wを迎えたい‼︎と思ったのでバッサリ切る方を選択していたのだが、その前に身体が限界をむかえていた。
これを機に内服へとシフトする方向へ進むことにした。

2時間も経たずにそれは訪れた。
張り替えしだ。
以前もあったが、来たのは10時間後とかだったので、今回の張り返しの速さにビックリする。

10分間隔になったころちょうど助産師さんが来たのでモニターを付けることに。
段々と間隔が短くなる6分あたりから生理痛のような痛みも出始めた。
前回の張り返しの時と様子が違う。きっと陣痛だと腹を括ったが、リトドリンを追加で飲む指示が出てモニターをつけたまま様子見ることに。
治らない張りに内診することに。
4〜5センチ開いてるとのことでこのまま出産の方向に進むことになった。
内心やっぱり…と思い、病室へ戻って再度モニターをつけて張りの間隔や心拍などを見ていく。
夫にも連絡をし、ここから出産まで5〜6時間かかるかなと言われたのでゆっくり慌てずに来てと伝えた。
30分もかからず夫が到着し、そこから急激に間隔が狭まり痛みが強くなる。
陣痛開始から約2時間、いきみたい痛みが襲った。
いきみたいのを我慢するのが一番辛い。
助産師さんにもう出ます‼︎と2回目のいきみたい痛みが来たときに伝えると慌てて分娩室へ。
先生内診で全開‼︎
慌ただしく準備をする周りを結構冷静に見れる時間があった。
おそらく2分間隔くらいで痛みが来ていたと思う。
意外だった。
私の出産のイメージはずっと痛みが続き、ひたすら踏ん張るというものだった。
分娩台に上り、痛みが来たら踏ん張り、痛みが引いたら呼吸を整える。
痛くない時間があるのにびっくりした。
最初の1〜2回の踏ん張りは無我夢中だったが、それ以降は結構冷静で、痛みの波が来始めたら「よし!」と声を出して気合を入れて踏ん張った。
これに合わせて助産師さんもお手伝いしてくれる。
目を見開きひたすらおへその方を向いて力を入れる。
何回踏ん張ったかはわからないが、15分たった頃にパチンッと会陰切開し、ずるんっと出てきた。
元気な産声を無事に聞くことができた。
早産だったこともあり、心配で目で赤ちゃんを追う。
あまり見えないけど、うるさいくらいに声を上げて泣いてるのを聞くと安心した。
小児科の先生も立ち会っていたので簡易的に検査をし、無事を確認したのでカンガルーケアも少しだができてよかった。

もう頑張る必要がなくなった私は後処理されながら、会陰切開が意外と痛かっただの縫われながら痛いだのずっと痛いと言っていた。
おそらく、こんなに産後すぐに喋る人はいないんじゃないか?と言うくらい感想を言ってた。
痛いと噂の後処理は本当に痛く、何度も麻酔を刺されたがその麻酔が痛い!
ベテラン先生が縫う時は痛くないのに、研修医みたいな先生が縫うと痛い!そしてなぜかお尻に針をブスって刺さる時があった。
総合病院なので仕方ないとはいえ、研修医に大事な処置をされるのは今後のことを考えると不安でしかたなかった。

こうして、陣痛開始から2時間30分もかからず私の出産が終わったのである。