とにかく怖いです。
文章だけでこんな風に感じたのは初めてではないでしょうか。
表現がグロテスクだとか事件が異常だとか云う怖さではありません。
じわじわきます。

アマゾン調査隊に参加した人が次々に異様な方法で自殺をしていきます。
その中には「天使の囀りが聞こえる」と言って死んだ主人公・早苗の恋人も含まれていました。
痕跡を辿っていくにつれて徐々に、皆が不可解な死を遂げた理由が明らかになってゆきます。
結末も衝撃的です。

ホラーともサスペンスともつかない、何とも読み手を不安に陥れる作品でした。
ともすればこ難しくなりがちな専門的な内容もうまく物語に溶け込ませてあり、読むのが苦痛になることはありません。

うーん、本当はもっと色々書きたかったのですが、未読の方のために敢えて"トリック"の部分には触れずにおこうと思います。
…そのくらいオススメなんです(笑)

まぁ、ナマ肉ナマ魚にはくれぐれも注意しましょうって事ですね。