平日の夕方、研修を終えた一行は
懇親会という名の出会いの場へ
僕には、ビジネス上で関係性のある女性へは
手を出さないという決め事がある。
懇親会の会場に着き、自由に席に着く。
ほぼ全員が研修で初めて顔を合わせたメンバー
男女比は8:2
少ない女性の中でひとりだけ
飛び抜けて可愛い子がいた。
細身で化粧は薄く、よく笑う。
体型は細身でパンツスタイル。
黒髪のイメージでは、
若いのに自分自身をよく知っているタイプ。
当然、この研修に参加してる男たちなら
すでにターゲットにしているはずだ。
会も中盤、
学歴を匂わせ、
社名という鎧をまとったエリートたちが攻勢をかける。
僕はこのタイプの男が嫌いだ。
知識と教養と名刺を武器に
攻めるオオカミたち。
だが、そう上手くはいかない。
薄々、気付いてはいた。
この子をゲットすることではなく、
男たちから奪うことに快感を得ることに。
中途半端な遊び方しかできない男たちに負けるはずはない。
おそらく、見た目の純粋さと清楚さから
男からのアプローチには慣れているのだろう。
本能で避けているのか、
経験から避けているのか。
番ゲすらままならない。
そんな不毛なアプローチを側から見ながら、
気付けば、彼女と日本酒を飲み交わしている自分がいた。
彼女には優秀な彼氏がいた。
本当に健気でよく笑う。
そして、可愛い。
お開きの後、まとわり付く男たちを
振り払うように彼女は駅へ向かった。
去り際にアイコンタクトをして。
10分後、駅前の信号の向こうに彼女はいた。
二次会で彼女が僕に言った言葉が今でも頭に残る。
『チャラそうなのに、実は真面目で
周りの空気を読んで、立ち振る舞って、ずるい。』
『勝ち』を確信した。
僕には、ビジネス上で関係性のある女性へは
手を出さないという決め事があった。
タクシーに乗った彼女に手を振り、
ビジネスホテルへチェックインした。
LINEが届く。
『ありがとうございました。』













