その時アニメイトではなく、普通の本屋だったので、
買うのが気まずくて正直また今度買おうと思いましたが、
でも今すぐ買いたくて
30分ほど本屋で悩み続けていたら
30代くらいの女性が二人現れて
「これなに?」
「あ、純情ロマンチカ
新巻でたんだ」
と普通に話し合っていて、
色んな意味で勇気もらい、レジに行きました。
そしたら運良く、男性だったレジの人が
女性になっていたのです!
そして購入。
家に帰って我を忘れました。
そこに、ひとつの想いがある。
それは、他人じゃ入れない、硬く、頑丈な門の中。
門の中に入れるのは、世界でたったの二人。
関係者はふたりだけ。
関係者以外立ち入り禁止。
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「原村くんが好きです・・・!」
‐それは、高校2年生の春の出来事でした。‐
原村 雪斗、13回目の女子からの告白を受けていた。
彼は頭はめちゃくちゃどっちかっていうと悪い。
大の勉強嫌いで、遊ぶことが大好きな、幼稚園児みたいな
ヤンチャな青年だった。
けれど、彼は何故か女子からの人気は人一倍に高かった。
他の男子達はそれをうらやましそうに見つめているけれど・・・
「ごめん、お前とは付き合えないから。」
「・・・・・・・・・・・・・・」
女子が一生懸命勇気出して言った告白も、サラッと断る。
「・・・他に好きな人でもいるの?」
女子が恐る恐る聞くと、原村は窓の外を見ながら
「・・・・・・ああ」
普段はめったに真剣な表情を浮かべない原村は、
何故かこの質問だけは真剣答える奴だった。
-そんなに好きな人なのだろうか-
女子達の間で、密かにそんな会話がでていた。
男子達なら分かるかもしれない と男子に聞きに来る女子も少なくはない。
けれど、男子達の答えは皆同じ、「知らない」
黙っているけれど、ただひとりを除いては―――――・・・
「え、また告白断ったの!!?」
原村と特別仲のいい友人が、笑驚きしたような表情で言った。
「あーあ、もったいねぇ、女子かわいそーーー!!
つーか今回の女子、この学校一の美女だぜ?
あーくそーもったいねぇ!!オレならぜってぇフラねぇよ!!」
「・・・お前なぁ、オレの身にもなってみろよ・・・」
原村は苦笑いした表情で言った。
さっきまで騒いでいた友人が急に大人しくなり、原村に小さくつぶやいた。
「そうだよなー・・・お前あいつのことが好きなんだもんなー・・・」
-・・・「あいつ」、オレが世界で一番愛している奴・・・-
-けれどその「あいつ」は、二ヶ月前車にはねられて・・・-
(・・・べ、別に死んだわけじゃねぇからこのネガティブな考えやめろ!!
病院行けばいつでも話せるだろ!!)
その「あいつ」の名前は、西井 いぶき
二ヶ月前、学校の帰り道に車にひかれ、奇跡的に骨に罅が入っただけだった。
けれど、回復に少しの時間が必要だった。
「にーしーい」
「! 原村、また来てくれたのか」
原村が西井のベッドの隣に置いてあるイスに座った。
西井は薄く笑った後、読んでいた本を隣の棚に置いた。
「なんの本読んでたんだ?」
「え?ああ・・・学校にしばらく行けない間に勉強遅れたらいけないから・・・
だから今数学の勉強してたんだよ」
「うっわ、お前真剣すぎ!!オレなんかぜってぇやんねぇー!!」
そういって騒ぐ原村を見て、西井はくすっと笑った。
西井は男だが、髪の毛が肩まで伸びていて、前髪も長くて顔がよく見えない。
クラスや学校では、「暗い奴」と言われていて、友人も数少なかった。
だからなのか、原村以外誰も見舞いには来なかった。
原村は西井の長い前髪を指でさらっとふれた。
「・・・なぁ西井、お前髪切ったら?お前髪で隠れてるけど顔全然美形じゃん、
髪切ったら絶対友達増えるって」
「・・・・・・いいよ、増えなくて。 ・・・・・・・・・原村だけがオレのそばにいればいいから・・・」
西井はそっぽを向きながら、そう小さくつぶやいた。
-・・・クラスの皆からは西井がどう見えているのか、オレには理解不能だ。-
-西井は控えめで大人しいけど、・・・そんなこいつが可愛くて仕方なかったりする・・・-
原村の手は、そっと優しく西井の頬に触れた。
生暖かい原村の手が、少し冷たい西井の頬を暖めながら、
お互いの唇をくっつけるように――――――・・・
-・・・西井は学校ではどこにいても、いつもひとり・・・
家にいても、両親はふたりとも仕事で遠くにいて、学校でもひとり・・・-
-西井には、いっぱい友達をつくってほしい・・・と、同時に、こっそり
オレだけが西井の友達でいたい、と 西井をずっと独り占め-
「・・・西井、オレさ、また女子に告られたんだ」
「・・・・・・。 そう、付き合うことにしたの?」
「まさか。 振ったに決まってんじゃん、オレは・・・
お前が好きなんだ」
-同性を好きになるなんて馬鹿馬鹿しい、いままでそう思ってた。
高校生になって、自分のクラスの端っこの席に、
ひとりで黙って本を読んでいた西井を見た。
あまりにも無口で暗かったから、声をかけてみた。-
「・・・お前、なんの本読んでんの?」
話しかけたとき、西井が驚いた顔でこっちを見ているのが分かった。
西井は原村から視線を下に逸らせて、本でできるだけ顔を隠すようにしていた。
「・・・・・・推理系小説・・・こういうのが・・・好きだから・・・」
-見た時から思ってたけど、やっぱこいつ、暗い。-
-・・・それでも、方っておけなくて、それからしつこく話しかけた。
すると段々親しくなって、一緒に遊びに行くことが、誰よりも多くなった。
友達として、親友として西井が大好きだ。・・・親友として・・・-
-・・・親友として?・・・なんか違う・・・でも・・・西井は男だぞ?・・・
・・・でもこの感じ・・・友情だけじゃ収まらない・・・きっとそうだろう。
いつしかオレは・・・西井を恋愛感情で好きになった。-
「・・・その気持ちは今も変わらない、お前が世界で、宇宙で、一番好きなんだ
言葉じゃ分かんないだろうけど、本当に大好きなんだ」
「・・・原村、オレが言おうとしてたこと、いつも先に言っちゃうよね・・・
それはオレもだよ。原村
初めて話しかけてもらった時、顔隠したけど、嬉しかったんだ・・・」
原村はその言葉に、返事を返さず、ただ西井の顔をじっと見ながら、
自分の顔を西井の顔に近づけ、キスをした。
原村の舌が西井の口の中をかき回し、歯列をなぞっていった。
原村の手は、下から西井の服の中に入れ、西井を感じさせた。
「・・・西井、今は病院だし、お前怪我人だから、この程度にしてやるけど、
・・・退院したらまずオレの家にくる、それから・・・分かってんだろうな?」
怪しい笑みを浮かべる原村の表情が、西井は嬉しく感じた。
「・・・うん・・・」
・・・そうして数週間後
また新しい一日が始まり、みんなはいやいやそうに学校へくるくせに、
友達と会えば嬉しそうに話していた。
ガラッと教室のドアが開くと、ざわざわしていたクラスメイト達が声を静めた。
男子達も女子達も、入ってきた生徒を頬を赤くして、まるで見とれるように見ていた。
女子達はひそひそと「え、誰あの子!?すっごいイケメンなんだけど!!」
「こんなカッコイイ人、うちのクラスいたっけ!!?」と言っていた。
そしてまた教室のドアが開くと、原村が入ってきた。
朝から相変わらずテンションの高い原村が、一瞬とまった。
そして目を光らせ、その生徒に飛びついた。
「退院おめでとう!!髪切ったんだな!!西井!!」
クラスメイトの全員がその名前を聞くと、わっと声をあげた。
髪を切ったせいか、見違えるように顔が美形だった。
全員(とくに女子)が、西井にくっついてきた。
「髪切ったから全然わかんなかったよ!!」
「お前こんな美形だったのか!!なんでいままで前髪で隠してたんだよ~」
「はじめて西井の素顔見たって感じ!!」
女子達は西井にくっついて、ほめては質問を繰り返してきた。
それを見た原村は、両手を暴れさせて
「オレ以外西井に100m近づくなぁ~!!」
「100mって・・・教室自体入れないじゃん」
原村の言葉に、西井がつっこんだ。それを見ると、クラスメイト全員が笑った。
-これできっと、西井も完全に仲間入りを果たしただろう・・・だけど・・・-
原村は西井の耳元で小さくつぶやいた。
「今日親ふたりとも夜の11時まで帰ってこないみたいだから来いよ、
この前の病院でも続き・・・わかってんだろ?」
西井は少しだけ頬を赤く染め、微笑みながら小さく返事をした。
「・・・・・・うん・・・」
-西井の顔はオレのもの、声もオレのもの、カラダもオレのもの、
西井の存在そのものが、西井の全ては、オレのもの・・・-
-きっとこれから友達も増えて、オレ以外の男子とも遊ぶだろう、
女子達にいっぱい告られるだろう、それでも、誰にも渡しやしない、
もし奪うなら邪魔する。
西井はオレが独り占め。関係者以外 立ち入り禁止-
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約1ヶ月ぶりの更新、地味に手抜きが入っていますw