朝日新聞
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「選挙後、何が起きる?」
名古屋市職員の間で、「4月の市長選後には何が起きるかわからない」といった不安の声が聞こえる。
これまで24年間、市職員出身者が市長に就いてきたのに対し
、今回名乗りを上げた3人は全員、市役所での勤務経験がないためだ。
職員の間では市長候補の思惑を探る動きも出ている。
名古屋市教職員労働組合(名教労)は1日、
自民が支援する細川昌彦氏、民主が推薦予定の河村たかし衆院議員、
共産などが支援する太田義郎氏にそれぞれ公開質問状を送った。
幹部は「市予算カットの流れがより強まるのでは、と警戒しており、牽制の意味合いもある」と話す。
名教労によると、09年度からは賃金の4%カットも始まり、
備品などを購入する運営費も01年の6割程度に減っている。
新市長がさらに経費削減を強いるのか、教職員の間で危機感が募っているという。
7日の講演会で河村氏は「税金で食っとる方は極楽。
英語で言うとパラダイス」と公務員批判を展開した。
客席にいた市職員の男性は「あくまで個人的な参加。どんな話をするか聞きたかった」。
河村氏の政策の概要版には「全名古屋市職員で、
戸別訪問による消えた年金全調査」「企業誘致、市全職員セールスマン」など
職員の労働負担が増えそうな言葉も並ぶ。
給与削減はないものの、講演会などでは「高年齢層の職員給与は高い」とカットをにおわす発言もある。
細川氏は、立候補表明をした翌日の2月19日、
市役所で松原武久市長と笑顔で握手を交わした。
市幹部によると、細川氏と松原氏は政策についてすでに意見交換しているといい、
職員の中には「細川氏は松原市政を継承するのでは」とみる向きもある。
ある市幹部は「松原氏への反発も職員内にはあり、
細川氏を警戒する職員もいるが、河村氏も百八十度変えそうな感じがして困る」と漏らす。
太田氏は、福祉や雇用に重点を置くマニフェストの1次案を公表。
18日夜には市職員を含めた市民との意見交換の場を持つ予定だ。