中日新聞
http://www.chunichi.co.jp/article/national/news/CK2009030402000148.html
名古屋市土地開発公社が購入後、17年にわたって、
用途がないまま「塩漬け」になっていた名古屋地裁南側の土地(同市中区三の丸)を、
名古屋市が昨年3月に8億8000万円で買い戻していたことが分かった。
ことし3月末から暫定的に広場として開放する。
この土地は広さ354平方メートル。名城公園の一部として公園整備するとして、
1991年に同公社が5億1000万円で取得した。
だが、事業化が遅れて放置してきたため利子や維持費が累計で3億7000万円も膨らんだ。
市緑政土木局は「早く買い戻すべきだったが、予算も限られており、時機を逸してしまった」と話している。
事業化に先駆けての先行取得は、地価が右肩上がりの時代には合理性があった。
だが、地価は下落の一途をたどり、現在の実勢価格は1億1000万円と当初購入時の5分の1に。
市は買い戻したものの、公園に本格整備するメドは立っていない。
草刈りをしたり、整地するなど必要最小限の手を加え、市民が使える広場にする。
同局は「お金を掛けないで使うことが、(税金で高い金で買い取ったことへの)せめてもの償い」としている。
名古屋市民オンブズマンは「利子負担という“出血”を止めたのは一歩前進と言えるが、
そもそもこの土地を公社が買う必要があったのか」と批判する。
全て洗い出しますので、しばらくお待ちください。