医療事務 レセプトで役に立つ知識

医療事務 レセプトで役に立つ知識

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α遮断薬
ミニプレスデタントールカルデナリンバソメットエブランチル など

血管にある交感神経のα受容体を遮断し、血管を広げることで血圧を下げます。高血圧のほか、前立腺肥大症に伴う排尿障害の治療に用いることもあります。立ちくらみを起こしやすいので注意してください。

αβ遮断薬
ローガンアーチストアロチノロール (アルマール)など

α遮断作用とβ遮断作用を合わせ持つお薬です。アーチストは、心筋症や心不全の治療に応用されることがあります。アロチノロールは震えの治療にも用います。

β遮断薬
インデラルカルビスケンミケランテノーミンセロケンメインテートセレクトールセレカルダイム など

心臓を休ませて血圧を下げます。作用メカニズムは、心臓にある交感神経のβ受容体を遮断することです。これにより心臓の興奮がおさえられ、血圧が下がります。高血圧、狭心症、不整脈(頻脈)の治療に用いるほか、心筋症や心不全の治療に応用されることもあります。急に服用を中止すると、反発的に症状が悪化することがありますから、自分だけの判断で止めてはいけません。喘息のある人には向きません。

利尿薬
フルイトランノルモナールナトリックス

体の余分な水分を塩分とともに尿に排出するお薬です。循環血液量が減るので、むくみがとれて血圧も下がります。同時に心臓の負担も軽くなります。少量であれば副作用もほとんどなく、併用薬としても優れています。ただ、量が多めになると、血液中のカリウム分が減ってしまうことがよくあります。また、糖尿病や痛風のある人は、症状を悪化させるおそれがありますので、慎重に使用します。定期的に検査を受けていれば安心です。

ACE阻害薬
カプトリルレニベースアデカットタナトリルコナンエースコールコバシルゼストリルロンゲス など

ACE阻害薬は、昇圧物質「アンジオテンシンⅡ」の生成を抑えることで、血圧を下げます。また、血糖・尿酸・脂質代謝、あるいは電解質への影響が少なく、むしろよい効果を及ぼします。高血圧症のほか、心不全や糖尿病性腎症の治療にも広く使用されようになりました。咳の副作用がかなりの頻度で現われます。あまり心配ないのですが、ひどいときは早めに医師と相談してください。

AⅡ拮抗薬(ARB)
ブロプレスディオバンニューロタンオルメテックミカルディスイルベタンアバプロアジルバ

とくに日本でよく処方されるのがARBことAⅡ受容体拮抗薬です。多少作用機序が異なりますが、ACE阻害薬に近い働きで血圧を下げます。心臓の負担を軽くしたり、糖尿病の発症抑制効果も期待できるようです。ACE阻害薬にみられる咳の副作用もなく、安全で使いやすい薬剤といえるでしょう。持続性があるので1日1回の服用で済むのも利点です。ただ、利尿薬やACE阻害薬に比べ少々割高で、経済的とはいえないかもしれません。

AⅡ拮抗薬・利尿薬配合剤
プレミネントエカードコディオミコンビ

AⅡ拮抗薬と、少量の利尿薬の配合剤です。併用により降圧効果が強まり、十分血圧が下がるようになります。利尿薬の成分はどれもヒドロクロロチアジド、含量は通常の1/4~1/2ほどで副作用が出にくい量です。AⅡ拮抗薬としては、プレミネントがロサルタン(ニューロタン)、エカードがカンデサルタン(ブロプレス)、コディオがバルサルタン(ディオバン)、ミコンビがテルミサルタン(ミカルディス)になります。

AⅡ拮抗薬・Ca拮抗薬配合剤
ユニシアエックスフォージミカムロレザルタス

こちらは、AⅡ拮抗薬とCa拮抗薬の配合剤。やはり降圧効果の増強が見込めます。この組み合わせは日本で繁用されており、今後、単薬で効果不十分な場合に第二選択されることが増えるでしょう。ユニシアはカンデサルタン(ブロプレス)とアムロジピン(ノルバスク)、エックスフォージはバルサルタン(ディオバン)とアムロジピン(ノルバスク)、ミカムロはテルミサルタン(ミカルディス)とアムロジピン(ノルバスク)、レザルタスはオルメサルタン(オルメテック)とアゼルニジピン(カルブロック)の配合剤です。どれも持続性なので1日1回1錠服用。飲むのも楽です。

レニン阻害薬(DRI)
ラジレス

最新の降圧薬で、レニンという体内物質をおさえる作用を持ちます。レニンは、高血圧症にかかわるレニン・アンジオテンシン系サイクルの起点となる酵素です。これが抑制されると、このサイクルで産生されるアンジオテンシンという昇圧物質が減少し、血圧低下につながります。効果は、ACE阻害薬やAⅡ拮抗薬と似ており、1日1回の服用で十分な血圧管理が可能です。単独で用いるほか、降圧効果の増強のため他の降圧薬との併用療法もおこなわれます。食事の影響を受けやすいので、食後と決めたら毎日同じ条件で服用しなければなりません。

高血圧は、「本態性高血圧」と「二次性高血圧」の2つのタイプに分かれます。本態性高血圧は、他に原因となる病気がなく、もともとの体質や日頃の生活習慣が原因となります。中高年に多く、高血圧の90%は本態性です。

血圧を適切に保つことは、将来起こるかもしれない脳卒中や心臓病、腎臓病を防ぐことにつながります。このことは、多くの臨床試験で証明されています。たとえば、Ca拮抗薬のバイロテンシンを用いた中国での大規模臨床試験「Syst-China Trial」。約2400人の高血圧の人を、薬で血圧を下げるグループと、薬を使わないグループに分けて、5年間にわたり比較した試験です。バイロテンシンで血圧を下げていたグループは、脳卒中死が60%近く減少しました(実薬群:3人vsプラセボ群:7人/1000人・年)。

理想的な降圧薬は、安定した降圧効果が確実に得られ、かつ副作用が少ないものです。Ca拮抗薬、ACE阻害薬、AⅡ拮抗薬(ARB)、β遮断薬、それと利尿薬を中心とした薬物治療がおこなわれています。

十分な効果が得られない場合、あるいは重症例では2~3種類の降圧薬を併用することがあります。相乗作用により降圧効果を強めたり、作用の異なる降圧薬を少量ずつ用いることで個々の副作用を抑えようという狙いがあります。

降圧薬の一般的な副作用は、体のだるさ、めまい、立ちくらみなどです。顔のほてりや潮紅、頭痛なども比較的多くみられます。これらは、飲み始めに多く、しだいに軽くなることもあります。カルシウム拮抗薬では、足がむくんだり、歯肉が腫れることがあります。歯肉の腫れは、歯肉をよくブラッシングし、口内を清潔に保つことで、ある程度予防可能なようです。

Ca拮抗薬
ノルバスクアムロジンアダラートペルジピンヘルベッサーニバジールヒポカバイミカードバイロテンシンカルスロットコニールスプレンジールムノバールランデルカルブロック など

Ca拮抗薬(カルシウム拮抗薬)には、血管を広げ血流をよくする作用があるので、高血圧症や狭心症の治療に広く使われています。比較的副作用が少なく、血糖や脂質など代謝面への悪影響も少ないので、合併症の多い高齢の人にも最適です。ふつう、安定した効果が得られる1日1回もしくは2回服用の持効タイプの製剤を用います。

Ca拮抗薬・スタチン配合薬
カデュエット

Ca拮抗薬薬のアムロジピン(ノルバスク)と、スタチン系コレステロール低下薬のアトルバスタチン(リピトール)の配合薬です。高血圧症と高コレステロール血症を併発しているときに用います。