そんな大げさな話じゃないんだけどね
ちょっとおもろい人がいました
私の師匠だった人
かつて改造公認車検をやっていたんだけど、その時の師匠が衝撃でした
車好きだった私は工業高校の自動車科を出て、三菱の自動車整備の専門学校に進み、三菱ディーラーにメカニックとして就職しました
そして、悪い人に騙されて、いろいろあって悪徳中古車屋で働くことになりました
師匠とはその時知り合いました
そこを辞めた時、次のアテがないなら教えてやるから公認車検やってみるか?と言われました
ディーラーでは車検部隊で毎日車検ばっかりやっていました
まぁ、馴染みもあるしやってみるコトに
しかし、師匠はゲテモノがメインの人でした
普通じゃ車検が通らない車を、合法的に通してしまうのが仕事
いや、グレーゾーンとかも結構あったかもww
旧車や輸入車、改造車ばっかり手掛けていたので、普通の車の方が少ない
ある時こんなコトを言われました
オイル漏れがあったら検査はパスできない
お前ならどうやって通す?
どうって、オイルを拭く
じゃ、それ以外の方法は?
思いつかない。。。
俺ならこうする!ってのを教えてくれました
漏れはダメだけど、滲みは?
法律で漏れがあったらダメだけど、滲みがダメなんて書いてないぞ
しずくがポタっと落ちたら漏れだけど、そうじゃなければ滲みだぞ
屁理屈のようにも聞こえるケド、確かに間違っていない
で、拭いても検査官が見た時にしずくが垂れたらダメだろ
だから・・・
だから・・・?
オイルを抜く!
はぁ?( ´,_ゝ`) プッ
オイルが無くたって30秒くらいならエンジン壊れたりしない!
もっとも入って無いのがバレたらダメだけどなww
これグレーゾーンなヤツね
そして、話はもっとすごいコトに
ある時フェラーリを陸運局に持ち込んだ
するとガラスに亀裂が入ってるコトに気づいた
君ならどうする?
・・・・。
ガラスに亀裂損傷があってはならない
法律にはそう書いてある
でも、ガラスが無きゃいけないとは書いてない
だから、その場でガラスを叩き割ったww
これ新鮮でした
ディーラーにいた時は、正解は一つしかなかったしね
コレ常識や思い込みなんだよね
法律に適合してるかどうかを見るのが車検だからね
車検証のデータと相違があれば、データの方を変更する手続きをするのはOK
そもそも、そういう発想すら無かった
記載データに合わすのが正解だと思い込んでた
ディーラーは立場的にそれが正解なんだけど、「車検をパスする」って本来の目的からすれば、どんな手段を使ってもOKなんだよね
いつしか、手段が目的になってしまっていた
セオリー通りのプロセスをこなせばOKが出るモンだと思い込んでた
目的を果たせるなら、手段にこだわる必要はない
常識と言う思い込みの中にいるとそれは見えない
世の中を逆さまに見た時、手段は一つじゃないコトに気づくかも?