1,​​​​​​小1行き渋りで準備をやらないのはやる気の問題ではない理由

 

小1、春休み。

 

「今のうちに準備しておかないと」
「4月ちゃんと行けるかな」

 

親の方がドキドキしますよね。

 

でも、いざ声をかけると、

話を聞かない
やらない
動かない

 

そんな姿に「やる気がないのかな」と感じてしまうこともあります。

 

ですが、ここで知っておいてほしいことがあります。

 

やらないのはやる気の問題ではないということです。

 

行き渋りのある子どもは、やる前で止まっています。

 

なぜなら、脳は過去の経験から

 

「やっても意味がない」
「失敗するかもしれない」


と判断すると挑戦する前にブレーキをかけるからです。

 

本来、行動を決める前頭前野は、安心できる状態でこそ働きます。

 

ですが「やろう」「やらなきゃ」と言われ続けると、見えないブレーキがかかり動き出しにくくなっていきます。

 

さらに進級準備のように「何をやるか分からないもの」は、子どもにとって負担が大きくなります。

 

だから必要なのはやることを増やすことではなく、どうやったら脳が動く状態になるかという視点です。

 

子どもは安心できる場所でしか動けません。

 

そして、好きなことをしている時はすでに脳が動いている状態です。

 

その動いている流れに乗ることが次の行動につながっていきます。

 

では実際に「やる前で止まっていた子ども」にどう関わると変わるのか、私の体験をお話しします。

 

2.進級準備をやらない子が動き出した関わり方の変化

私も、同じように悩んでいました。

 

小1行き渋りのあった1年が終わり、春休みに入ったある日、子どもは、リビングでゴロゴロしながら、YouTubeを見ていました。

 

「一緒に準備しようか」と声をかけても返事もなく、聞いていない様子で、何度か声をかけても変わらずそのまま動画を見続けている姿に、

 

「自分のことなのにどうして聞かないの?」
「すぐ終わることなのに」

 

そんな気持ちが込み上げてきて、結局、最後は怒って終わる。

 

当時の私は「やらないのはやる気がないから」そう思っていたんです。

 

でも実はここに大きな勘違いがありました。

 

やらないから動かないのではなく、動き出せない状態だからやらないように見えていたんです。

 

そしてこの見方を間違えると、関われば関わるほど動きにくくしてしまうこともあります。

 

あのとき子どもは、やる気がなかったのではなく、やる前で止まっていただけだったということに後から気づきました。

もし、あのときに戻れるなら私はこんな関わりをしてあげたかったと思います。

 

子どものそばに行き、一緒に画面を見ながら「おもしろそうだね」と声をかける。

 

無理にやらせようとするのではなく、まずは子どもが今いる世界に入っていく。

 

そして、子どもの興味のあるものに関心を示して、いろいろ質問します。

 

「先生、教えてくれてありがとう。また教えてね」と伝える。

 

そうやって子どもが安心して話せる流れをつくったうえで、

 

「ちょっと教えてもらいたいんだけど」
「先生、お道具箱の中、これでいいか見てもらえる?」

 

とそっとお願いしてみる。

 

やらせるのではなく頼る形で関わる。

 

そんな関わり方をしてあげたかったと思います。

 

ではここから、今お伝えした関わりをご家庭でも再現できるように、ポイントを3つにまとめます。

3.春休みにできる動き出しを引き出す3つの関わり方

春休みをチャンスに変える関わり方はとてもシンプルです。

 

ポイントは3つだけです。

 

♦︎1子どもの世界に入る

まず最初にやることは、やらせることではなく子どもが今いる世界に入ることです。

 

大人がやらせたいことではなく、

 

「何見てるの?」
「おもしろそうだね」

 

と声をかけていきます。

 

小1で行き渋りのある子どもは新学期を前に見えない緊張を抱えています。

 

そんな状態でやらせようとすると脳はさらに固まり動きにくくなってしまいます。

 

だからこそ、好きなこと、興味があること、ワクワクすること、ここで一度、脳を動かしてあげることが大切です。

 

♦︎2 子どもの好きを観察して役割を与える

 

子どもが何に興味を持っているかは、会話の中や子どもが集中してやっていることの中に必ずヒントがあります。

 

例えば

 

「またYouTubeばかり見てる」と見るのか「あれ?何が好きなんだろう」と見るのかで、関わりは変わります。

 

子どもから、好きなものやおすすめを教えてもらったり、話を聞いたりする中で、少しずつ自分から話す状態になります。

 

そこで、

 

「先生、教えてくれてありがとう」
「先生、また教えて」

 

と伝えることで、子どもは、やらされる側から教える側へと役割が変わります。

 

この変化がとても大きくて、評価される立場から安心して関われる立場に変わることで、脳のブレーキがゆるみ、動き出しやすくなります。

 

♦︎3脳の動き出しを助ける

その流れの中で

 

「先生、ちょっと教えてほしいんだけど」
「先生、チェックお願いします」

 

とお願いしてみます。

 

ここで大切なのはいきなりやらせないこと。

あくまでも、動いている流れに乗せて、脳の動き出しやすさを考えた提案をしていきます。

 

最初は、スモールステップで『簡単なことから少しだけ』など、提案の仕方を変えていくことで「やってもいいかな」という気持ちが生まれます。

 

この関わりで起きているのは

 

・安心できる状態になる
・自分で選んでいる感覚が戻る
・動いている脳の流れに乗る

 

という変化です。

 

動かすための方法の一つを紹介しましたが、他にも方法はあります。

 

大切なのは、やらせることではなく自分から動き出せる状態をつくること。

 

春休みは何をやらせるかよりもどうやって動き出せるかを整える時間です。

 

関わり方が変わると子どもの動き出しは変わります。

 

4月を変えるのは、今の関わり方です。

 

まずは一つ、子どもの楽しんでいる遊びを見つけ「おもしろそうだね」から始めてみてください。