おはよう、こんにちは、こんばんは
くろです。
四月になりましたね!!
今年は桜が咲くの早かったぁぁぁ…。
って言いながらしっかりお花見は行ったんですけどね!
並木道を歩いただけなんでお弁当とかはないんですけど、これも立派なお花見!!
写真を撮ったので少しおすそ分け。
 
ゆきやなぎー!
小さいお花の集合かわいい!匂いがきついのが難点。
 
木蓮。他にもしろ木蓮が咲いていたんですが白は撮る前にちってました。
一本だけ咲いていたんで誰かが意図的に植えたんやなぁ。
 
 
なかなかの晴天の日に行きました。空の青と桜の白が綺麗な感じに撮れて満足。
 
 
 
いつも撮る桜を見下げられるスポットの桜。
上から見下ろせるし近くから観察できるしですごくいい場所。
 
 
さて、こんなお花パレードをしながらですが
ジアのお話が佳境に入ってきたのですがなかなか進まず放置して 温めてました。
 
今回やっと書けたので再開です。
前回のお話はこちら→二日目の話。
前々回はこちら→一日目の話。
 
*****
 
10月31日
 
 
静かな夜。月も分厚い雲に覆われて顔を覗かせないような。そんな静かな夜だった。
「レントンさん、明日は会えるのかなぁ…」
今はもうすぐ31日になろうとしている、街も眠りにつくそんな時間。
いつもならとっくに眠っている。でも今日はなかなか眠れない。
だってレントンさんに会えなかったし、カラハナさんにももう来ないだなんていきなり言われて。
気持ちが混乱しているんだと思う。
「ハァ…」
私は眠るのを諦めてはちみつをたっぷり溶かしたホットミルクを作り、冷え込む窓辺から外を眺める。
何度目かになるため息をついた時、ゆっくりと教会の鐘がなった。
「こんな時間になってたんだ…」
新しい発見に教会へ目を向ける。この街の人間には馴染みの小さな小さな教会だ。裏庭に小さな林をもったどこにでもある信仰の証。
メインストリート、大きな屋敷の反対側にある街外れの誰もが愛する教会。
大人になった時にあそこで結婚式をあげるのが街に住む女子達の夢。
そこにむかって走っていく見たことのある影。
「レントン、さん……?」
見間違えかもしれない。でもなんだかレントンさんのような気がする。
「ハロウィンの夜にはベンニーアの妖精が出てくる。それを退治できるのは特別な煙突掃除屋だけ」
当たり前のお伽噺。眠る前のお伽噺。赤子の頃から聞かされる、作り話。
でも今自分の目には妖精退治に出かけるレントンさんの姿が見えた。
「この街の煙突はすべて掃除しているってお母さんも話していたのに妖精が出るなんておかしな話ね」
自分に言い聞かせるように笑う。また明日聞こう。と。
カップを持ってキッチンに戻りうつむいている自分に気づいた。
「ねぇフリージア、本当にいいの?そう言ってあなたは今日眠れていないのよ?」
声に出して気づく。今寝れないのは後悔しているからだ。眠れないほどあの人が好きだからだ。
私はそっと家を抜け出し教会へ向かった。
 
誰もいない街は少し怖かった。歩き慣れた道でも違って見える。
何も見ませんように、なんて祈りながら早足に教会へ向かっていると曲がり角で飛び出してきた相手とぶつかってしまった。
「すみません!大丈夫ですか?」
「イテテテテ、あっ大丈夫?」
お互いに尻餅をつきながら相手を見る。そこには会いたいと思っていた相手がいた。
「あなたは!」
思わず叫ぶ私に相手は首をかしげた。
「あら?どこかで会ったかちら?」
あの時と変わらない青色のワンピースにピンクのシャツ。長い髪は私たちより少し明る目の茶色。一重なのに印象に残る黒い瞳に可愛らしい顔立ち。
この人がレントンさんを抱えて全力ダッシュしていたなんて信じられない。
「おーい?」
まじまじと観察してしまった私を不思議そうに覗き込む。慌てて起き上がるとまだ地べたに座っている彼女も助け起こす。
「ごめんなさい。初めまして、です。フリージアと言います」
私が名乗ると彼女は愛らしい笑みを浮かべた。
「こっちこそごめんね!あたちはプリニティ!プリティなプリニティ!」
豪快な挨拶に笑ってしまう。確かにプリティだ。
「それで、フリージアちゃんはこんな夜更けにどうちたの?」
「私は…教会に行こうと思って」
視線の少し先には静かに佇む教会がある。
「こんな時間にお祈り?珍ちいわね」
「お祈りじゃないんだけど、レントンさんが走っていくのが見えたから…」
「レントンいた!?どこ!?」
レントさんの名前をだすと凄まじい勢いで迫ってきた。その迫力に身体を仰け反らせながら教会。と絞り出す。
「教会ね!まったくレディを置いていくなんてレントンも仕方ないわね。じゃぁ、行こうか!」
と言いながら、なぜか手を差し出してくるプリニティさん。ポカンと見上げるとずいっとさらにその手が迫ってきた。
「教会、行くんでしょう?」
「う、うん」
その手をそっと掴むとトコトコと歩き出した。
「今日はね、ベンニーアの妖精が出るからあんまり出歩いちゃだめなんだよ?この街ではみんな知ってると思ってた。でもそんな夜もあたちがいれば大丈夫!だってあたちはベンニーアの妖精に対抗できるから!」
「対抗できる?」
「うん、そう。いろいろあって素晴らちい体質なの!でもね、…今回の妖精はレントンの大切な人だったんだって」
レントンさんの大切な人。毎日花を送っていた相手だ。確か…
「名前はクララ。とっても綺麗な女の子だったわ。でも、クララの大事な人がいなくなったから自分の時間も止めちゃったの。…レントンはすごくクララが大事なんだろうけど、でも…きっとクララは助からない」
ギュウっと握った手に力が入る。どちらが力を込めたのかわからない程お互いの手を握り締めていた。
「レントンはあたちを必要としてくれた。だから傷ついてほちくないの。でもどうちたらいいか分からない」
ポツポツと自分の感情を話す彼女は迷子のように瞳を潤ませていた。この純粋な涙に隠し事なんてできない。
「私は、レントンさんが好きなの。だから、レントンさんが辛い時は側にいてあげたい。悲しみで引き裂かれそうなら、ここにいるよ!って伝えたい。だから、その…辛くっても側にいてあげよう」
なんてわがままでちぐはぐな言葉だろう。もう少しマシな言葉はないかと模索するが言葉が浮かんでこない。
「辛くっても…。そうね!…さて、教会についたけど入口が締まってるね。不親切な教会ね!」
「そうね。この教会、夜は無人になるから施錠しちゃうの。でも裏に回れば…」
 
「キャァァァァァァァ!!!!!」
 
突然凄まじい叫び声が聞こえた。機械音のような、女の人のような、でもとても人間が出した音には聞こえない音が教会の中から聞こえてきた。
「まずいかも!!」
プリニティさんの焦った声。私は一目散に裏口まで回った。短い廊下を走り抜け礼拝堂の裏口に繋がる扉の前で一度止まる。
中から人の動く音と、叫ぶような声が聞こえる。
「…―の形見だから…―守って…」
とぎれとぎれだが確かにレントンさんの声だった。
ドアノブに手をかけた私を止めたのはプリニティさんだった。
「フリージアちゃん、待って。レントンが話ちているのはベンニーアの妖精。でもきっとクララなの」
小刻みに震えているのは自分かプリニティさんか。
 
私はそっとドアノブから手を離した。
 
 
******
 
 
そしてまた完結しなかったぁぁぁぁ!!!!
なかなか書けないものだ。困った。しかもフリージアさんがぶれ始めてどうしよう。
え?そうなるのあなた。みたいな感じです。
しかもレントンがしっかり出てくる前にプリニティ先に出てきたし。なぜだ。
 
次で終われるかな…?
あと一回か二回で完結させたいです。
というか他の話がはかどってどうしよう。いや、楽しい。
 
 
ってことで今日はここまで!!!
くろでした!!!