先日のブログ「怒」を書いてて思った。
我ながらよくこんなトコに来たな…と。

 

 

 

 
大阪と茨城。600㎞ほどある。まあ、車で走れば8時間ほどで着くから、近いっちゃ近いけど…。

ほんま、よく出会ったわ。
 
きっかけはオンラインゲーム。

Wiiでしてた「モンスターハンター」

 

息子たちの為に、元同棲相手が買ってきたもの。
10年近く一緒に住んでて…はじめは結婚しようと思ってて…踏ん切りがつかなかった同棲相手。
手を上げるんですよ…。半年に1回ほどだけど…。定期的に。子供たちには手を出さなかったけど…。
私は顔に青あざ作って仕事に行ったこともあった。

警察沙汰になったこともあった。

でも、息子たちとはいい関係を作ろうとこうやってゲームを買ってきてくれたりする…。

普段は優しかった。
なんで??と悩んで鬱にもなった。

「精神科なんて恥ずかしいから病院に行くな」と言われ、病院にもなかなか行けなかった。

こんなんじゃ駄目だと、頑張った。子どもたちにもちゃんとした姿見せなくちゃと。

仕事は頑張って行った。震えていけない時もあったけど。できる限り行った。

娘も生まれて、そろそろ…収まるかな?と思ったけど…結局、DVは収まらず。

 

息子たちはあまりWiiを触らなくなって…何気に私も触りだして…下手で雑魚しか倒せなくて、はちみつ集めばかりしてて…でもなんか、それが面白くて。
下手だから一人でしてた。
他の人としたら…下手すぎて申し訳ないやん??

 

そんななか、とある女性キャラが声をかけてきた。

「いつも一人だね。一緒にクエ(クエスト)行きませんか?」と

「私下手だし、迷惑かけると思うよ?」とそんな意味合いの返事をしたと思う。

「大丈夫。自分も下手だから」

と。

一緒にクエを行くようになった。

 

寝る前のほんの1~2時間。特に待ち合わせもせずだけど、フレンドになったからログインしたらわかる。
キャラクターでしか知らない相手。
チャットもボイスチャットじゃなくてキーボードで。

文章がとても丁寧なのと、面倒見が良いので女性だと勝手に思ってた。
 
楽しかった。
気晴らしができたのか、精神的にも落ち着いて仕事も頑張れるようになった。

 

Wiiでやりつくして…そろそろ飽きたしPC版でするかなぁ…とお互いWiiは触らなくなった。
PC版での待ち合わせとかそうゆうのも、一切なし。

 

自然と切れた…と思った。

 

PCでゲームしてても、やっぱりメインは一人でしてた。

たまに寂しくなって、Wiiで一緒にしてたキャラの名前を検索して…見かけたらそこに飛んで…ああ…違うな…って勝手に落胆して…
そうゆうのを何度か繰り返した。
 
Wii版と違って、参加人数も多いし、世界も広いし…。違うキャラ名でしてるかもしれないから…ここでも会うなんて奇跡ないよな…って思ってたら…。
 
奇跡は起きた。
びっくりした。
 
同じaceって名前で、同じキャラメイクで同じレイア装備で…



「あの…もしかして…」

声をかけると、やっぱりそうだった。嬉しかった。

 

また一緒にクエを楽しむようになった。

 

たまに彼女の兄弟とも一緒に遊ぶようになった。
兄かな?弟かな?偉そうなチャットでの発言だし、彼女のお兄さんなのかな?と勝手に思ってた。
 
ちょうど彼女が居なくて、彼女の兄と思われる人とクエに行ってた。
「たぶらかすなよ?」みたいな発言をされたと思う。

「えー?だれを?aceを?私女だから大丈夫だよ。心配なんだね~お兄さん?」

「そう兄貴」

「じゃあaceは妹なんだ~」

「ちがう」

「じゃあお姉さん?」

「違う兄貴」

「あなたがお兄さんなんでしょ?」

「ちがう。aceが兄貴。オレは弟。」

「えええええええええええええ?????????」

 
青天の霹靂だった・・・・

 

それから、本人に聞いた。

「男だったの??」

「そうだよ。言わなかった??」

「言わなかった…チャットが丁寧だし、変なプライベートチャット送って来なかったから女の人と思ってた…。」

まだ女性プレイヤーが少ない時代だったのか、女性と知られたら色んなプライベートチャットが飛んでくることばかりだった。

だからaceは絶対女の人だと思ってた。
だって…弟君からもエロいプライベートチャット飛んできましたから…そうゆうのは嫌!!って怒ったけど。
後で聞いたら弟は既婚じゃねーか…おぃ…汗
 
そのあとはゲームもだけど、少し年上ってのもわかったし、独身だったし、遠慮せずに色々相談相手にもなってもらった。
息子たちの事とか、DVが収まらない同棲相手の事とか、娘の事とか。

彼はとても穏やかで、親身に相談にも乗ってくれた。
特に、姉妹で育ったため男兄弟を知らない私に、息子たちへの…男の子の対応の仕方とか色々アドバイスしてもらった。

会ったことはないけれど、とっても信頼のできる相手となっていた。 

 

そのうち同棲相手と決定的な事があり出て行ってもらい、私も安定してきたころ、子供たちを近所に住んでる母に任せて、初めて会いに行くことに。

普段から夜勤もこなしていて子供は母に預かってもらって…とゆうのもしてたので、問題はなかった。
母にも「気分転換しておいで」と快く送り出してもらえた。

 

オフ会だ。
 

文章でしか話したことの無い相手。

複数人の参加するオフ会は何度か参加したことあるし。今回は二人きりだけど、そんなに心配はしていなかった。

文章から読み取れる人柄はかなり好印象だった。

 

日帰りだし。

 

ちょうど、梅の咲く季節。

私は梅林に行くのが好きだったので、筑波山の梅林を見に行くとゆう、お花見オフ会とゆうことで、彼に会った。
 

平安時代、手紙のやり取りだけで恋愛が成立したとゆう…

うん…。わかる気がする。

手書き文字じゃないけれど、文章から受けた印象は実際に会っても同じだった。

 

とても穏やかで、優しくて、気遣いのある。でもちょっと抜けてる…そのまんまだった。

 

今の主人だ。
 
茨城と大阪とで超遠距離恋愛…。

何年…?7~8年ぐらい…付き合ったかな…??

 

関東大震災のときも…主人が心配で心配で…やっと連絡が来たときは夜だった。

皆、無事だと。

農家だから食べ物と水はあるけど、煙草が全然売って無いから大変…とゆう言葉に力が抜けた。

 

震災後、落ち着いてきたら、またお互いの行き来がはじまった。

私の家にも泊まって。子供たちとも交流を深めてくれてて…。

子供たちからの反応も良かった。
 
胃の病気で入院したと気とか…心配でこっちが死ぬかと思った…。
 
大阪で、娘を連れて茨城で。

いろんなところに遊びに行った。
茨城の子連れで遊びに行けるとこ…ほとんど行ったんじゃないだろうか?

大阪では我が家でのんびり過ごした。

 

数年付き合ってて…ゲームでチャット中に先の事をどう考えてるか…とゆう話になって…

「結婚はできない。別れよう」って言われた。

 

うん。わかった。それはいい。でもさ?チャットで言う事????

チャットで言われたのが腹が立って、その日の夜中、娘を連れて茨城まで車で走った。

阪神高速、名神高速、伊勢湾岸、東名高速に首都高、そして常磐線へと。

愛車の軽自動車。ムーヴで走ったよ。

 

行ったことはないけれど、住所は知ってた。

震災の時に煙草をよく送ってあげてたから。

 

直で行ったら朝早すぎるから、途中、東京に寄って、日本人なら一度は参拝しなきゃ…と思っていた靖国神社を参拝した。

英霊達に日本を守って戦ってくださった感謝を告げて、そしてこれから戦いに挑む勇気をもらった。

 

 

茨城は…びっくりするぐらい 田舎だ。

田んぼと畑しかない。

風で巻きあがった黄色い砂を見て、ああ…黄砂って茨城で生産されてるんだ…と、マジ思ったほど広大な田畑が広がっている。

 

主人の家もやっぱり田舎だった。山が近かった。

敷地に入ると、一人のお年寄りの女性がいた。

娘は車の中で眠っていたので、そのまま眠らせておいた。

 

にっこりわらって、

「aceさん居てますか?喧嘩しに来たんですけど」

と彼の名前を告げる。

「???息子なら居てるけど」

と、案内された離れに向かう。

 

まだ彼氏であった主人が出てきた。

 

「え????黒い猫??なんで??」

とてもびっくりしていたのを覚えてる。

 
「あのねーーー??チャットで別れ話って、失礼じゃない???? 結婚したくないのはわかるよ。こっちは子供が3人も居てる年増だし。強制できるもんじゃないし、それぞれ考えはあるだろうから。でも、別れ話ってちゃんと、面と向かってするべきじゃない???チャットでなんて、失礼過ぎるわ!!!だから文句言いに来た!!」

と。

 

目を白黒させてた主人は私が怒りをぶちまけ終わると、「ちょっと待ってもらってていい?」と私を置いて母屋の方に。

 

しばらくすると、呼ばれた。

 

母屋に案内される。

家の中に土間がある田舎の純日本家屋とゆうか、古ぼけた古民家で…日本昔話しの世界だった…。

土間の天井は自然のままの木のゆがみを上手い事組み合わせてある、見事な天井だった。

傘と蓑…??江戸時代の旅人が雨の時にきるようなやつが埃にまみれて壁に引っかかってた。

 

さっきの女性ともう一人、年老いた男性がパジャマでコタツに入ってた。
布団が一組敷いたままだったから、男性は具合が良くないのだろう。

彼の父母だった。

 

何だろう?と思いながら、勧められたコタツに入る。掘りごたつだ。しかも、電気じゃなくて炭で暖を取るタイプの。

珍しくてキョロキョロ見渡す。太い梁、細工の細かい障子…重厚な和箪笥…うん。古いとゆうより古ぼけて、廃屋っぽい…と、失礼なことを考えてしまう。

 

上を見上げると…スゲぇ…天井なんか穴開いてますけど…???

 

主人…彼氏が二人に私を紹介してくれる。

「彼女…大阪の黒い猫さん。この人と一緒になりたいと思ってる」

 

はああああ????

 

前もってご両親には言っていたのだろう。お二人はニコニコしていた。

言われた私はびっくりだった。

 

別れようって言ってたんじゃないの???

訳が分からなかった。

 

「みたとおり、家は、都会の人がびっくりするような暮らしをしてし、父は体も具合が悪いけど…嫁に来てくれないか?」

と主人が言う。

頭が混乱する。

いや。うん。彼の事好きだし、一緒になりたいと思ってるけど、年寄りの介護とか全然できるけど、私、振られて喧嘩しに来たはずなんだけど…??

 

「うちは貧乏でなにも無いけど、借金はないから安心してくれ」

とお父さんがニコニコしてる。

 

「子供いてますけど、反対されないんですか?」

「賑やかでいいね。幾つだっけ?息子さん達は大阪で仕事してるから、娘さんだけ来てくれるのかな?今日は娘さんは?」

と、受け入れ態勢万全…

 

わけわからん…

関西人にとって関東って…鬼門やん…だって、うどんの汁 黒いねんで??

 

これから住むだろうこの家の惨状…
新婚早々同居で介護付きは目に見えてる…普通ならこれだけでアウト案件なんだろうけど、不思議とそのことは気にならなかった。

 

ただ、関東だよ…ご飯…口に合うのか???お好み焼きとかタコ焼きやさん…コッチで見たこと無いんだけど…やって行けるのか…??そこは思った。
 

色々急展開だし、不安は大きかったはずなのに…。

「はい。」

と返事してた自分が居てた…。

 

 
大逆転劇だった…。

 

いや...ほんま、話一本かけるわ。ドラマになるで。

 

 
ほんと…奇跡の出会いだったと今でも思う。