日曜劇場 日本沈没 希望のひと
全話終了ということで、
賛否両論ありましたが、個人的には、
今シーズン一番楽しめたドラマでした。
日本沈没という未曾有の危機が訪れ、
究極の決断が迫られるなか、
日本のリーダーたちが、
国民にとって最良の選択を模索していく作品。
どこか、今の日本と重なる部分があって、
妙にリアルなんですよね。
原作を含め、過去の日本沈没から見ると、
徐々に沈んでいく日本各地という描写がなく、
それに怯える日本国民というシーンもあんまりなく、
特撮シーン的には見応えはあんまりないです笑
それに関していえば、もう15年くらい前になりますが
草なぎ剛さんが主演を務めた2006年版の日本沈没は、
かなりクオリティが高く、ご当地沈没なんて、
ちょっと不謹慎なポスターもあったくらい
各地の沈没シーンが見所でした。
今作はむしろ、「日本沈没」が予測され、
国家の機密事項として扱われ、
沈没がいつ起こるのか、いつ国民に知らせるのか、
避難体制はどうするのか、
といった、国家を動かす人たちの視点で、
未だかつて起こったことのない危機に、
どう対処していくのか、
これが見所でした。
半沢直樹、下町ロケットなど、
大人の群像劇を描くことにピカイチ上手い
日曜劇場ならではの作風でしたね。
日本沈没のメカニズムに対しては、
そこまで無理に温暖化と結び付けなくても
いいのでは?とは思いましたが、
沈没説を非難する描写や、首都機能分散や、
国民の意外にも冷めた反応など、
妙にリアルなところが、
面白かったです。
最終回を観ての感想としては、
やはり3ヶ月で描くのは困難…というか、
もっと見たかったなと思いました。
関東沈没篇、日本沈没篇、日本復興篇と
いったように、沈没後の移民先での取り組みとか、
このドラマならそこも描いていても面白かったなと
思いました。
原作でも、その後を描いた作品がありますし。