少し前のことですが、バッハの有名なメヌエットが課題曲のひとつだった時のことです。

「くり太郎さんなら簡単に弾けるから、1週間で仕上げて来て下さいね」

との師匠の仰せ。

この曲（↓）です。

…いやいやいや

…待て待て待て

確かに難しいとは言いませんが、でもジジイにとって決して「簡単な曲」ではありません。

1週間で仕上げてこい、とのことなので、死に損ないのジジイが死に物狂いで頑張りましたよ

スラーやスタカート、強弱やヘミオラ、フレーズの取り方にも気をつけて。

「1日20回やればレッスンまでに100回はこなせるなー」と目標を決めて。

→1日20回といっても、通して20回弾くのではなく、1回毎に、弾けないところを繰り返し繰り返しやって、それを20回行ったのでした。

その甲斐あって、レッスン前までにはある程度思う通りに弾けるようになりました。

さあ〜て！

その成果を引っ提げていざレッスン本番

「練習は嘘つかない」と誰かが言っていたことを胸に唱えながら。

レッスンは師匠以外誰も居ない1対1なのですが、もー緊張してきましたよ。

更に師匠から「簡単だったでしょ？ さぁ、聞かせて下さい」と~~イジワルな~~プレッシャーまで与えられるに至り、キンチョーMAXです

……で。

「練習は嘘つかない」の言葉は嘘つき餅つき鏡餅

レッスン本番ではガタガタでした。

普段は間違えないようなところも間違ったりしちゃって

とはいえ、師匠は何か別な考えがあり（夕飯のおかずの事とか）、別なところを見てる（アサッテの方向とか）のでしょうか？

不思議なことに合格頂きました

なぜどーして本番では思う通りに弾けないのでしょう。

カーネギーホールでもなく、1万人の聴衆が居るわけでもないのにキンチョーしまくりです。

家族の前でも…

自撮りの時でさえも…

蚊取り線香（→キンチョー）の煙がモウモウと立ち昇ります。

これは一生（といっても、もうそんなに長く残ってませんが）治らないのでしょうか。

自分の葬式で、お坊さんが蚊取り線香を供えながらお経を唱えているのを棺桶の中で聞いてるだけで、キンチョーの余り息が止まってしまうかもしれません

本番に弱いジジイ