ブログに登場する○ちゃんと清○さんの続きです。
○ちゃんのお宅の朝食も、50年前でありながらパン食でした。



それだけでは生活習慣の違いだけで驚きはないのですが、
目玉焼きが「エッグベーカー」で出された時には

異文化を感じざるを得ませんでした。

目玉焼自体は珍しいものではないのですが、
「エッグスタンド」同様、

ヨーロッパの片田舎で見る容易な陶器に

目玉焼きが入っていました。

簡単に言うと、
釜めしを作るように目玉焼きを作る食器です。

スキレットの蓋付きというイメージです。


卵焼き系は
フライパンで焼くことしか発想がなかったので
都会の文化的な生活に驚きました。

 

「エッグベーカー」とは、

しばらくして再び出会うことになります。

職業として陶芸の世界にしばらく身を置いたのですが、
和食器の陶器でありながら、
鮮やかな黄色の作品を制作している工房がありました。
当時から「エッグベーカー」を中心に創作活動をしている
「湯町焼」でした。

出荷価格(販売価格の3割)で購入しましたが、
やはり目玉焼き以外に使用法が考えられませんでした。

その後、伝統工芸とは無縁の職業へ転職してしまい
「エッグベーカー」も食器棚の片隅へと追いやられてしまいました。


最近の雑誌「サライ」の逸品特集の中に取り上げられており、
一つ6000円、二つで12000円、

雑器の範疇を超えた価格になっていました。

 


振り返ると○ちゃんのお宅、
目玉焼きの皿ですらよい食器を使っていました。

我が家のように、
ご近所の瀬戸物屋さんで買って

用をすます庶民の生活感覚と違うようです。

最近○ちゃんにその話をしたところ、
同じ窯のものを未だに使っているとのこと。
直火にかけられ食器の代わりになるので便利との話でした。

ヨーロッパの社会では一般的に
先祖から使っている食器を代々受け継ぎ
破損したら買いたすようです。

日本には
「安物買いの銭失い」という言葉がありますが、
ヤマザキの白い食器欲しさのシール集めはやめました。