　昨日東京・高田馬場の書店へ立ち寄ったら雑誌の棚に女学生袴姿の若い女性の表紙の写真集が置いてある。この場所は女性週刊誌を置いてある場所だよな、と思ったら表紙には「愛子さま」と大きな文字が掲げられている。そうか、彼女は天皇の娘の愛子さんだったか。棚にはこれと同じような表題の写真集がもう1点置いてあった。

　愛子さんは中学から大学まで学習院女子部で学んだが、私が立ち寄った書店は彼女のいたキャンパスから歩いて10数分のところにある。

　そういえば彼女が中学高校にいた時は、彼女が学校をよく欠席していた、ということを週刊誌はよく取り上げていた。彼女だけでない、外務省キャリア組の職員を辞めて皇室に入った彼女の母親も環境になじめていない、ということでよくネガティブな報道がなされていた。

　あの頃は天皇の弟・秋篠宮の一家をメディアは好意的に取り上げていた。天皇の甥である悠仁さんが将来の天皇だとそういうムードをメディアは醸していた。

　しかし、天皇の姪の眞子さんが婚約を決めたものの、婚約者の母が金銭トラブルを抱えていたことが発覚した時から天皇家と秋篠宮家のメディアの取り上げ方は大きく変わったように思う。

　最近の女性週刊誌の見出しには「愛子天皇」という文字がよく出てくる。現在の皇室典範では男性皇族にしか皇位継承を認めていないが、それを改正して女性皇族も皇位を継承できるようにしよう、という考えを支持する人は増えているようだ。世論に反し、現在日本の政治を動かしているお偉方の政治家は男系継承にこだわっている。

　だが、世論に従い、愛子さんでも行為を継承できるようにするべきだ、とは私は思わない。

　男性天皇にせよ女性天皇にせよ、そういうそういう地位の人がいれば庶民の下に置かれる人もいる。男系継承にこだわるお偉方は庶民から税金をぬかりなく取り、福祉のカネは出し渋るくせに自分のカネの出し入れには甘い。そして義務を果たさず権利ばかりを主張するのはけしからん、と言って庶民を押さえつけようとする。

　天皇とはそういう者たちが威を借りるための存在だ。