(リハビリ①)父の日
それは、その世にも恐ろしいモノは、ある平凡なキャンプの日常に突如、舞い降りた-
「…おい…貴様」
彼は、目前に黙然と存在を主張する脅威を捉え、心なし震える声で問うた。
「…これはどういうつもりだ」
しかしその元凶はどこまでも能天気に応える。
「ふえ? あ、これかしら?」
えへへ、と照れ笑いを浮かべた無垢なる狂気は、まるで世界には善意しか存在しないとでも信じるが如く、透き通った青眼で残酷な宣告を下した。
「あのね、ルークにと思って…ちょっと頑張っちゃったわ☆ 受け取ってくれる?」
「……………」
彼は、一体何をどう頑張ったのか、突き詰めてみたい衝動に駆られた。
-季節は夏。
だが-何故こんなにも薄ら寒い。
今日は絶対に自信があるのよ、などと爽やかにのたまう少女を、これほど恐ろしく感じたことが今まであっただろうか。…あったかもしれない。
歴戦の強者たる男に冷や汗をかかせる--否、窮地に陥らせるという点では、(歩く地雷原)少女の努力は大いに成功しただろう--
「あのね、いつもは喧嘩ばかりだけれど、やっぱりルークには日頃お世話になってるか」
「うっわ! 何これー。またエレナちゃん、記録更新した?」
どこからともなく現れたアリオスは、ルークの背後からひょいと問題のブツを覗き込んで、すげえすげえと驚嘆した。
一同に囲まれ慎ましやかながらも自己主張をする危険物とは、すなわち。
鍋であった。
否、鍋とは通常危険物とはならない。-問題はいつでも中身なのだ。
「何、もしかして鹿? 角? 頭まるごと?」
「そうなの。早起きして頑張ったのよー」
「これってヒトクイヨナキソウだよね」
哀れ、ひくひくと痙攣する巨大なタラコ唇がグツグツ煮えたぎる鍋にぶち込まれていた。
「……………」
「……………」
緋色の男と金色の男は互いに目を見合わせた。
豪華でしょうと微笑む少女に果たして悪意があるのかないのか。
「このはみ出てる足みたいなのって…もしかしてモモイロヤツメガニモドキムシ?」
腕を伸ばし、グロテスクなピンクと紫の、甲殻類の足のようなものを摘んだアリオスは、目の前に掲げてぷらぷらと揺らした。
「おいしそうでしょ~」
「ごめん。全然」
ルークの背に張り付いたまま、ひょいと顔をあげた金色の美丈夫は「それで」と少女を見遣った。
「しばらく封印してたのに、何だってまた今朝解禁?」
すると少女はもじもじと(嬉しそうに)男二人を見上げた。
「だって、今日って父の日でしょう」
沈黙が、おりた。
きらきらと海色の双眸を輝かせる(爆弾少女)エレナと、二人の(おっさん世代一部妖怪の域)男はしっかりと見つめ合った。
「…父の日?」
はじめに沈黙を割ったのは(まだルークの背にヤモリよろしく張り付いてる)アリオスだった。
紫と翠の混じった双眸をすう、と薄める。必死に笑いを噛み殺しながら
「えーと。エレナちゃんもしかして、新手のジョーク?」
しかし、麗しい少女はどこまでも真面目だった。
「違うわよ? だってルークは526歳でしょう? お父さまより年上だからやっぱり、年長者として父の日を祝ってあげないといけないと思って! わたし頑張ったの! 今までで1番うまくできたのよ☆」
「……………」
「……………」
「…二人とも、どうしたの? -あっ、そういえばアリオスもお父さんだったわね! お子さんが三人もいるのだもの。いやだわ。わたしったら。ごめんなさい、アリオスも一緒にどうぞー」
「………………」
「………………」
「あっ、ちょっと、ルークどこへ行くの?」
ぺいっとアリオスを引きはがしたルークは、長い赤毛を翻すと無言で踵を返した。
木立に消えて行った背に哀愁が漂うのは気のせいか否か--
早く食べないと冷めちゃうわよと叫ぶ声に彼が応えることはついになかったのであった。
「んもうせっかく作ったのに」
ぷん、と頬を膨らませるエレナにアリオスは肩を叩いた。
「いやあ、いくらなんでもおとーさんはないよねえ」
「えっ、どうして? わたし間違っていたかしら」
「いや、間違ってたかというとすごい微妙なんだけど…そこは男心理解してとか無理な話だし…まあルークこどもいないしねー? なんか父の日とゆーか、もはやご先祖様クラスだしね?」
頬をぽりぽりかいていたアリオスは、やがて美しく微笑んだ。
「まあ、とりあえず他の方法を探してみなよ」
「他の方法?」
「そう、たとえば…エレナちゃんにリボン巻いて上目遣いに--痛っ……-うわ石? 石来ちゃう?」
てゆーかどんだけ地獄耳だよ…とぶつぶつ呟くアリオスを横にエレナは
「とりあえず気に入ってもらえなかったのね…」
しょぼんとするのだったが、はっと思い出したように頭を上げると、きらきらとアリオスに向き直った。
「アリオスだけでも受け取ってくれる?」
「いやごめん。俺まだ死にたくないから」
終
携帯から投稿
仕事が忙しくなってしまって&スランプで全っ然書けてませんでしたが…ぼちぼち再開したいのでリハビリします
粗いけどサーセン(笑)
「眠れぬ男と夢見る少女」も一から書き直したいなあと思いつつ…
ハンドルネーム変えました
もういい加減統一せなと思いながら
もふ羊でいきます
よろしくお願いします
「…おい…貴様」
彼は、目前に黙然と存在を主張する脅威を捉え、心なし震える声で問うた。
「…これはどういうつもりだ」
しかしその元凶はどこまでも能天気に応える。
「ふえ? あ、これかしら?」
えへへ、と照れ笑いを浮かべた無垢なる狂気は、まるで世界には善意しか存在しないとでも信じるが如く、透き通った青眼で残酷な宣告を下した。
「あのね、ルークにと思って…ちょっと頑張っちゃったわ☆ 受け取ってくれる?」
「……………」
彼は、一体何をどう頑張ったのか、突き詰めてみたい衝動に駆られた。
-季節は夏。
だが-何故こんなにも薄ら寒い。
今日は絶対に自信があるのよ、などと爽やかにのたまう少女を、これほど恐ろしく感じたことが今まであっただろうか。…あったかもしれない。
歴戦の強者たる男に冷や汗をかかせる--否、窮地に陥らせるという点では、(歩く地雷原)少女の努力は大いに成功しただろう--
「あのね、いつもは喧嘩ばかりだけれど、やっぱりルークには日頃お世話になってるか」
「うっわ! 何これー。またエレナちゃん、記録更新した?」
どこからともなく現れたアリオスは、ルークの背後からひょいと問題のブツを覗き込んで、すげえすげえと驚嘆した。
一同に囲まれ慎ましやかながらも自己主張をする危険物とは、すなわち。
鍋であった。
否、鍋とは通常危険物とはならない。-問題はいつでも中身なのだ。
「何、もしかして鹿? 角? 頭まるごと?」
「そうなの。早起きして頑張ったのよー」
「これってヒトクイヨナキソウだよね」
哀れ、ひくひくと痙攣する巨大なタラコ唇がグツグツ煮えたぎる鍋にぶち込まれていた。
「……………」
「……………」
緋色の男と金色の男は互いに目を見合わせた。
豪華でしょうと微笑む少女に果たして悪意があるのかないのか。
「このはみ出てる足みたいなのって…もしかしてモモイロヤツメガニモドキムシ?」
腕を伸ばし、グロテスクなピンクと紫の、甲殻類の足のようなものを摘んだアリオスは、目の前に掲げてぷらぷらと揺らした。
「おいしそうでしょ~」
「ごめん。全然」
ルークの背に張り付いたまま、ひょいと顔をあげた金色の美丈夫は「それで」と少女を見遣った。
「しばらく封印してたのに、何だってまた今朝解禁?」
すると少女はもじもじと(嬉しそうに)男二人を見上げた。
「だって、今日って父の日でしょう」
沈黙が、おりた。
きらきらと海色の双眸を輝かせる(爆弾少女)エレナと、二人の(おっさん世代一部妖怪の域)男はしっかりと見つめ合った。
「…父の日?」
はじめに沈黙を割ったのは(まだルークの背にヤモリよろしく張り付いてる)アリオスだった。
紫と翠の混じった双眸をすう、と薄める。必死に笑いを噛み殺しながら
「えーと。エレナちゃんもしかして、新手のジョーク?」
しかし、麗しい少女はどこまでも真面目だった。
「違うわよ? だってルークは526歳でしょう? お父さまより年上だからやっぱり、年長者として父の日を祝ってあげないといけないと思って! わたし頑張ったの! 今までで1番うまくできたのよ☆」
「……………」
「……………」
「…二人とも、どうしたの? -あっ、そういえばアリオスもお父さんだったわね! お子さんが三人もいるのだもの。いやだわ。わたしったら。ごめんなさい、アリオスも一緒にどうぞー」
「………………」
「………………」
「あっ、ちょっと、ルークどこへ行くの?」
ぺいっとアリオスを引きはがしたルークは、長い赤毛を翻すと無言で踵を返した。
木立に消えて行った背に哀愁が漂うのは気のせいか否か--
早く食べないと冷めちゃうわよと叫ぶ声に彼が応えることはついになかったのであった。
「んもうせっかく作ったのに」
ぷん、と頬を膨らませるエレナにアリオスは肩を叩いた。
「いやあ、いくらなんでもおとーさんはないよねえ」
「えっ、どうして? わたし間違っていたかしら」
「いや、間違ってたかというとすごい微妙なんだけど…そこは男心理解してとか無理な話だし…まあルークこどもいないしねー? なんか父の日とゆーか、もはやご先祖様クラスだしね?」
頬をぽりぽりかいていたアリオスは、やがて美しく微笑んだ。
「まあ、とりあえず他の方法を探してみなよ」
「他の方法?」
「そう、たとえば…エレナちゃんにリボン巻いて上目遣いに--痛っ……-うわ石? 石来ちゃう?」
てゆーかどんだけ地獄耳だよ…とぶつぶつ呟くアリオスを横にエレナは
「とりあえず気に入ってもらえなかったのね…」
しょぼんとするのだったが、はっと思い出したように頭を上げると、きらきらとアリオスに向き直った。
「アリオスだけでも受け取ってくれる?」
「いやごめん。俺まだ死にたくないから」
終
携帯から投稿
仕事が忙しくなってしまって&スランプで全っ然書けてませんでしたが…ぼちぼち再開したいのでリハビリします
粗いけどサーセン(笑)
「眠れぬ男と夢見る少女」も一から書き直したいなあと思いつつ…
ハンドルネーム変えました
もういい加減統一せなと思いながら
もふ羊でいきます
よろしくお願いします
東日本大地震
先週発生した大地震
私は福島県ですが、職場の病院でものすごい揺れに遭遇しました
すぐスタッフと患者で院外に出ましたが、駐車場に避難しても立っていられないほどの揺れでした
病院の中も何もかもめちゃくちゃで、唖然としました
あんなのは生まれて初めてでした
まだ私のところはましな方ですね
もっともっとひどいところがあるんですから…
ですが相変わらず断水は続き、物流が滞ったせいで食料、燃料の確保も大変な状況です
連日の余震とマスコミの報道に精神が参りそうです
自宅は原発から40キロ地点ですが、自宅退避勧告がなされています
怖いし、不安だし、仕事も休みだから…
ものすごく暇←←←
すみませんでも本当に←
知人たちはみな無事でしたが、一人、宮城県の(ネットの)海沿いにいる知り合いが安否確認できてません
早く事態が鎮静化すること
早くみんなが家に帰られること
早く普段通りという幸せを感じられるようになることを願っています
佐藤知事の言う通り、原発に関して福島県民の怒りは極限に達しています
原発で今なお危険と隣り合わせな状況で作業してる人たちには申し訳ありませんが
福島県のほとんどの人は昔から原発をよく思ってません
遠く離れた安全な場所から政府に「問題ない」と言われても、ムカつくだけです(笑)
私は福島県ですが、職場の病院でものすごい揺れに遭遇しました
すぐスタッフと患者で院外に出ましたが、駐車場に避難しても立っていられないほどの揺れでした
病院の中も何もかもめちゃくちゃで、唖然としました
あんなのは生まれて初めてでした
まだ私のところはましな方ですね
もっともっとひどいところがあるんですから…
ですが相変わらず断水は続き、物流が滞ったせいで食料、燃料の確保も大変な状況です
連日の余震とマスコミの報道に精神が参りそうです
自宅は原発から40キロ地点ですが、自宅退避勧告がなされています
怖いし、不安だし、仕事も休みだから…
ものすごく暇←←←
すみませんでも本当に←
知人たちはみな無事でしたが、一人、宮城県の(ネットの)海沿いにいる知り合いが安否確認できてません
早く事態が鎮静化すること
早くみんなが家に帰られること
早く普段通りという幸せを感じられるようになることを願っています
佐藤知事の言う通り、原発に関して福島県民の怒りは極限に達しています
原発で今なお危険と隣り合わせな状況で作業してる人たちには申し訳ありませんが
福島県のほとんどの人は昔から原発をよく思ってません
遠く離れた安全な場所から政府に「問題ない」と言われても、ムカつくだけです(笑)
続き
つわりでダメージうけてます私ですどうも!
何がきついって仕事が…(笑)
大好きなフライドチキンが食えなくて悲しいっす←
ただいま8週目でごじゃります
ここからつわりがどんどん酷くなるらしくガクブルです(((゚Д゚;)))
経過はこちらに綴りたいと思いますので気が向いたらどうぞー(過去ログは遡らないことをオススメします←)
http://mofusheep.jugem.jp/
何がきついって仕事が…(笑)
大好きなフライドチキンが食えなくて悲しいっす←
ただいま8週目でごじゃります
ここからつわりがどんどん酷くなるらしくガクブルです(((゚Д゚;)))
経過はこちらに綴りたいと思いますので気が向いたらどうぞー(過去ログは遡らないことをオススメします←)
http://mofusheep.jugem.jp/
おしさしぶりでふ
久々に私です
どうもこんにちは
めでたく(?)こどもができたような雰囲気です多分←
今産院にきて検査してもらってます
すんげ気持ち悪くて仕事早退してきたら「病院いくぞ」と連行されました
あい
一応自分で調べてもみたので
九割くらいあたりだと思われます
どうもこんにちは
めでたく(?)こどもができたような雰囲気です多分←
今産院にきて検査してもらってます
すんげ気持ち悪くて仕事早退してきたら「病院いくぞ」と連行されました
あい
一応自分で調べてもみたので
九割くらいあたりだと思われます