衛藤公雄先生が初めて作曲された、「輝ける未来に寄せて」という曲があります。原題は「希望の光」。楽譜は出版されておりません。この曲が作曲されたのは1936年。衛藤先生が12、3歳!の頃に作られた曲です。宮城道雄先生におほめ戴いたことが嬉しくて、その時の湧き出す喜びを表した曲と言われております。

 
この曲には、私も懐かしい思い出があります。衛藤先生に習い始めた最初の頃に、母がご挨拶がてら私のお稽古の様子を見に来たことがありました。その日は、衛藤先生の興が乗っておられ、「今日は由布子ちゃんのお母様がいらしてくださっているので、一曲演奏します。」とおっしゃり、「輝ける未来に寄せて」を演奏されたのです。
先生の大きなお体から紡ぎ出される力強い音、素早い手の動き、そして時に心を揺さぶられるような繊細なメロディ。母と私だけの為の演奏。夢見心地だったことを思い出します。その経験があったからか、私にとって、今でも演奏したくなる曲のひとつです。
 
この曲、衛藤先生の1960年頃の演奏が、YOUTUBEで聴けます。下記Youtubeの一曲目、です。
これ、12、3歳の衛藤少年 が作曲したのです。。。衛藤先生ってモーツアルトにも負けない天才かも、って改めて尊敬しています。
 
写真は、上記Youtubeからの抜粋。