楽典の講義・勉強は、当初は津田沼にあった衛藤先生のお教室で行われました。宮川嘉有子先生とご一緒に巽真紀子先生の講義を受けました。当時芸大大学院修士課程の一年生だった巽先生は、テキストを使って楽典初心者の私に非常にわかりやすく教えてくださり、また終始和やかな雰囲気の中で「楽典って楽しいな」と知識を新たに得ることの大きな喜びを感じたことを覚えております。
 
新しい知識を得る喜びで、巽先生の講義は私には毎回あっという間でした。とはいえ、実際はかなりの時間が過ぎていたことは申すまでもありません。衛藤先生もゆっくりとお休みになりたいでしょうに、私の勉強にお教室を提供くださり、時々は横で聞いておられました。おかげで、ゆったりとした空間でじっくりと学ぶことができました。
 
講義が終わる頃、隣の部屋からいい香りが😊
衛藤先生がご自身も大好きなコーヒーの豆を挽き待ってくださっていたのです。勉強後の疲れた頭にはとても嬉しく、一緒にいただきました。私にとって今でもコーヒー豆を挽く音、そしてコーヒーの香りはその時の記憶を思い起こさせてくれます。
 
写真は、津田沼の教室でコーヒータイムの衛藤先生、巽先生(中央)、私(左)です。衛藤先生のカーディガン姿という珍しい写真でもあります。私は学校帰りで制服姿です。
コーヒーにアイスクリームという絶妙コンビでコーヒータイムを過ごすこともありました(この写真に写っています)。「衛藤先生は、コーヒーと一緒にアイスクリームを食べることがお好き」でした。お菓子もよくいただきました😊
 
津田沼での数回の講義の後は、私の自宅まで巽先生がお越しになり受験まで面倒を見てくださりました。講義後は母の手料理(蕪の鶏そぼろあんかけなどはその当時の記憶と密接です。)を一緒に食べ、いろんな話をしました。思えば私の自宅は巽先生のご自宅とはだいぶ離れていましたので、先生は大変だったことでしょう。
そしていよいよ年が明け、準備も万端で臨んだ芸大受験でしたが結果は、、、次回に続く。