私の芸大受験は、衛藤先生のほかにもご報告、ご相談申し上げました。

 

衛藤先生のお姉様である大塩寿美子先生は大反対。「芸大へは箔をつけに行きたいの?」とけんもほろろでした。私は「広い世界を見てみたい」と申し上げましたが、ご理解頂けませんでした。

 

衛藤門下の姉弟子である宮川嘉有子先生は、「由布子ちゃんが芸大に行ったら、衛藤先生がおかわいそう」とお泣きになりました。

 

今思えば、かなりの波紋を広げた芸大受験でした。この時に間にたって色々と親身になってくださった姉弟子の宮川嘉有子先生こそ、今に至るまでの私の箏人生の節目節目での大切な先輩となっています。

 

写真は、受験の頃のものです。真ん中に、衛藤公雄先生、右側は宮川嘉有子先生、そして左側で朱の着物を着ているのが私です。とても懐かしく当時を思い出します。

衛藤先生に芸大受験のお許しを戴いて私も受験生。センター試験対策と箏の練習の他にしなくてはならない初めての勉強、それは 楽典 でした。宮川先生が、松下春山先生(コチラ 参照)のツテ?で楽典の先生をご紹介くださり、高校三年生になった私は受験に向けて楽典の勉強を始めました。その先生のお名前は、巽真紀子先生。巽先生との思い出は次回に。