年末に向けて、何かと慌ただしくなる季節です。一段と寒さも雪も増してきました。

この時期は冷えで体調を崩したり、風邪やインフルエンザの感染症にも罹りやすくなります。また、身体の冷えからトイレが近くなったり、腎炎や膀胱炎、生理痛、不妊症などを引き起こしやすくなります。冷えから身体を守るために、温かい食べ物を食べる事は勿論、ストールや腹巻・靴下の重ね履きなどで防寒対策をしっかりと心がけることもが大切です。

身体を温める事は漢方の得意分野です。身体が冷えている原因も様々で、女性に多い血液不足の冷えには、身体を温め、新しい血液を作り、子宮を温める婦宝当帰膠を。胃腸が弱った人の冷えには参茸補血丸や補中丸を。風邪を引きやすく風邪を引くとなかなか治らない呼吸器系の弱い方の冷えには、衛益顆粒をそれぞれ用います。また、新陳代謝が低下し、足腰が冷え、腰痛やトイレが近く夜間頻尿などに悩まされているかたには、新陳代謝を活発にする金匱腎気丸を。皮膚が乾燥し、血の巡りが悪い冷えには血流を改善し、身体を温める冠元顆粒・田七人参を用い、冷えを改善します。

薬剤師  中川 とも子

40歳を過ぎると、物忘れが目立ってきたことに気付き、認知症への心配が切実となって、不安や気になったりする方も、きっといらっしゃることでしょう。

 若い人でもお昼は何を食べたの?と聞かれると、すぐ思い出せない程度の事であれば病的なものではなく、老化現象あるいはストレス、栄養の偏り等からきた生理的な物忘れと考えられますが、お昼を食べたかどうか、それじたいを丸ごと覚えていないとなると、これは病的な状態です。体験の全体が記憶から消えてしまっており、本人は勿論忘れたという自覚がありません。これは、認知症の始まりと考えられ、若い人でもすぐ専門家の診断を受けるべきです。

 漢方では、物忘れは脳のストレスや思い悩みによる脳の過剰な負担や全身の血流・胃腸機能の低下によって気・血の生成が妨げられ、脳に気血のエネルギーを提供できなくなったためと考えます。

 漢方薬では、心脾顆粒・冠元顆粒・参茸補血丸を用いて脳の血流を改善し、脳の疲れを和らげ、精神を安定させて認知症を予防や改善していきます。

  薬剤師  中川 とも子

秋は何かと物憂い季節です。これから北海道では、長い冬を迎えるため、気が重い方もいらっしゃるのではないでしょうか。ストレスや緊張が持続的に加わって精神的な疲れが溜まり、気分が落ち込む・やる気が起きないといった症状に加え、憂欝感がつのる・イライラするなどの症状が現れたり、夜は眠りが浅く、夢を特見て途中で目覚めやすく、疲れているのに眠れない、もっと寝ていたいのに、朝早く目覚めるなど睡眠の質も悪くなりがちです。

漢方では、これら現代社会に蔓延するストレスや過労による心身の疲労に対し、効果が期待されています。

漢方薬としては、不眠や寝てもすぐに起きてしまうといった症状には不安感を取り除く温胆湯や天王補心湯を用い、精神不安を取り除きます。いつも落ちつかず、イライラしてねむれないといった症状には、酸棗仁湯錠が効果的です。

また、胃腸の調子を立て直し、ストレスや脳の疲れを和らげ、精神を安定させ心脾顆粒を。イライラや憂欝などには加味帰脾湯などを用いて、不安や抑うつ感、緊張といったストレスを緩和していきます。

薬剤師   中川 とも子

明日、9月5日(土曜日)北見市の北見市市民会館1号室にて、午後2時から遥達先生による講演会を行います。

主要なテーマは「漢方による認知症治療」です。


漢方相談もございます。遥達先生による無料漢方相談を、午前中の10時30分より、北見漢方薬局にて行います。

身体の気になることがある方は、お気軽に、是非ご参加くださいね。


北見漢方薬局

北見市とん田西町218 イトーヨーカドー様前ウイングビル1F

電話 0157-31-2413



遥 達(よう たつ)

   


     

中医師、医学博士

1982年 中国雲南中医学医学部卒業

      同大学大学院・講師



1993年 埼玉医科大学皮膚科教室留学、医学博士号取得


日本皮膚科学会会員・中華中医薬学学会会員・埼玉医科大学皮膚科協力研究員



八月のお盆過ぎ頃から、「熱はないのだけれど、鼻水とくしゃみが出て・・・」とご来店される方が増えています。鼻水・鼻づまり・くしゃみ・目のかゆみ等の症状があれば『秋の花粉症』かもしれません。花粉症は春だけでなく、秋にも多くなっています。一般的に、花粉症と言うとスギ・ヒノキ花粉と言った春の季節を連想する方が 多いと思いますが、北海道では今の季節はカモガヤやヨモギ等の花粉症があるのです。

急激な季節の変化で、睡眠不足や体の抵抗力が低下した事によって免疫力が調節できない時に花粉症の症状が悪化します。

漢方では皮膚粘膜を強化して、花粉、ホコリ、気温の変化、ウイルス、細菌から身体を守る作用のある衛益顆粒を用いて花粉や風邪に負けない抵抗力を持つ身体を作ります。

また、鼻がムズムズしてくしゃみが頻繁に出る、鼻詰まり、粘りの強い鼻水が出るという様な鼻の症状には鼻淵丸を。さらさらの鼻水が出る場合には、青竜湯を。胃腸が弱くて体力・食欲が無く、体がだるくて軟便が続く場合には補中丸を用いて、症状を緩和していきます。

薬剤師  中川  とも子

蒸し暑い日々が続き、家族みんなの健康がなんとなく不調になりがちではありませんか?だるさやむくみ、食欲不振といった夏バテや、夏風邪、冷房による体の冷え等、夏は体調を崩しやすい季節です。

 この時期は冷たい物を多く摂る事で、胃腸機能が低下し、下痢や便秘、食欲不振を招き、体に必要な栄養が不足するので、むくみや貧血等の症状も現れやすくなります。これに寝不足が加わり、体力を消耗して免疫力が低下。その結果、夏風邪を引く原因になってしまいます。

また、多量に汗をかくことで、血液がドロドロになり、血栓を形成し、脳梗塞・狭心症・心筋梗塞・エコノミークラス症候群などを引き起こしやすくなります。この時期特に胃腸の弱い方は健胃顆粒などで胃腸を丈夫にすることが大切です。冷えやむくみ、下痢などの症状が強い場合には、勝湿顆粒や健脾散を用いて胃腸虚弱の症状を改善します。夏風邪に対しては、喉や鼻の粘膜を強化し、抵抗力をアップさる衛益顆粒などで体力を補います。心筋梗塞や脳梗塞の予防には麦味散顆粒や冠元顆粒を用いて濃縮した血液をサラサラに保ち心肺機能を高めるのに効果的です。

薬剤師   中川  とも子

パニック障害は、突然に動悸、めまい、呼吸困難、息切れ、不安、発汗を伴い、自分の気持ちをコントロールできなくなり恐怖感に襲われた状態になります。そのため、救急車で運ばれる場合もあります。発作が起こらないときは、また発作が起こるのではないかという不安、恐れを感じます。原因は不安や緊張等のストレスですが、環境や遺伝も関係します。また、産後や更年期の時期にも現れやすくなります。

 治療では抗不安薬や抗鬱薬を使って発作を抑える事が出来ます。心理療法も行われますが、また、あの苦しみに襲われるのではないかという不安を抗不安薬等の薬の力だけでは、なかなか根本的に解消しきれません。

そこで漢方では、西洋医学的治療の補助療法として様々な不安や緊張を取り除く作用のあるものや、辛い身体症状に対する体質を改善する漢方薬を用いてパニック障害を改善します。具体的な漢方薬としては、自律神経の緊張をほぐす心脾顆粒・抑肝散加陳皮半夏・天王補心丹・牛黄清心丸を。不安と同時に喉が詰まったり、胸が苦しい等の不快感には半夏厚朴湯を用いて治療を行っていきます。

薬剤師  中川 とも子

中高年になると、めっきり物忘れが増え、認知症への心配が切実になってきます。伴侶や親など認知症になった身内の介護で、御苦労をされている方も多い事でしょう。認知症は家族に重い負担を強いる事になり、出来ればなりたくないというのが皆さんの共通の願いではないでしょうか。

漢方では、物忘れは脳に栄養を与える「血」と体のエネルギーとなる「気」の不足によって起こると考えます。脳の気血不足と深く関わるのは「心」と「脾(胃腸)」の不調。「心」は「血」を全身に送り、「脾」は食事の栄養から気血を生み出す働きを担っています。そのため、「心」と「脾」の働きが低下すると、脳に十分な気血が行き渡らずに、物忘れが起こりやすくなるのです。また、血行不良(瘀血)や体の老化と深く関わっている「腎」の働きの低下なども物忘れの要因の一つです。

漢方薬では脳の気血不足を改善して、認知症の予防や抑制の効果が期待される心脾顆粒や、脳の血流を改善する冠元顆粒、老化を防ぐ杞菊地黄丸・参茸補血丸を。さらに、問題行動等の周辺症状には抑肝散・逍遥丸を用います。認知症はご家族や身の回りの人の温かい対応が何よりも大切です。

徐々に涼しさを感じる季節となりました。夏の間に暑さや早い日の出に寝不足気味だった人も、自然に睡眠時間が延びてくる季節ですが、相変わらず寝付きが悪い、睡眠が浅くて夜中に何度も目が覚める、一度目が覚めると、もう眠れないといった不眠症に悩まされる人も多いようです。まず、不眠の原因を漢方は大きく二つに分けて考えます。一つは精神を安定させる栄養分である「血」が足りないタイプ。もう一つはストレスが過剰なタイプです。特に夏の間冷たいものの摂り過ぎで消化機能が低下してしまっているひとは血を十分につくることが出来ないため、血の不足を招いて不眠になります。また、過剰なストレスは「心」に熱が発生してイライラやほてりを感じ、寝つきが悪くなります。

漢方薬では、眠りが浅く血が足りないタイプには婦宝当帰膠・帰脾湯・天王補心丹を。ストレス過剰で熱がこもり、イライラして寝つきが悪いタイプには酸棗仁湯顆粒・加味逍遥散を用います。特に夏の間にたくさん汗をかいて夏バテをし、元気がなく、眠れない場合は身体に潤いと活力を取り戻す生脈散(麦味散顆粒)等を加えると効果的です。

薬剤師  中川 とも子

皮脂が詰まった毛穴に細菌が繁殖して炎症を起こした状態がニキビです。思春期に多くみられ、膿んで痕が残ってしまう場合もあります。思春期のニキビは、男性ホルモンの増加によって過剰に皮脂が分泌し、顔や胸、背中に散在します。最近は30歳前後の“大人ニキビ”も増えています。これは、生活環境やストレス、ホルモンバランスが影響しています。また、ニキビや吹き出物といった肌のトラブルを漢方では「肌は内臓の鏡」ととらえ、身体の機能低下のサインとみます。脂っこいもの、甘いもの、辛いもの等刺激の多いものは体内に熱をこもらせます。胃腸に熱がこもると起こる便秘もニキビも悪化させる原因になるので、生活習慣の改善も必要です。漢方ではニキビは身体の中に熱(炎症)があると考え白ニキビ、赤ニキビ、黄ニキビ、黒ニキビのタイプと症状の段階に合わせて治療を行います。漢方薬としては五涼華、涼血清営顆粒、瀉火利湿顆粒、温胆湯、逍遥散、冠元顆粒等を用い、身体の中から改善してゆきます。さらに、晶三仙は脂肪の消化を促す山査子が含まれているため、体内の脂肪量が減少し、ニキビの発生を抑える効果が期待されます。