静かに見守っている
いっそのこと彼が早く兵役に行ってしまえばいいのに―
ほとんどの人がそう思い、願い、焦り、結成の時を待つ。
ブログの更新を辞め、あえて彼等には触れず、
だけどずっと待っている、完全体の彼等の未来を。
個人のファンならそれもいい、じきに帰ってくるであろう愛しい人を
さあ、どんな愛で迎え入れようか、高鳴る鼓動は大きくなるばかりでしょう。
だから何も言わないで。
個人が好きなら、何も言わないで欲しい。
想いは人それぞれ、自分の愛の形は人にはまるで違う自分だけの理想。
まだ争うの?まだ言い合うの?いつになったら辞めるの?
いっそ彼らが解散すれば納得するの?
求めるものはそんなこと?
私は完全体を待っているだけ。
ここに帰って来れる日を、ずっと待っているよ。
妄想ストーリー☆ジェジュン&チャンミン編2 最終回~真実の愛~
妄想ストーリー☆JJ&チャミ編2
最終話です☆
最後まで読んでいただき
ありがとうございました!
こんなに集中して書けたのは
本当に久しぶりです。
おかげで寝不足です(笑)
久しぶりだったし急いで書いたので、
表現方法とかうまくなかったかもです。
終わり方もあまり上手でない(笑)
でも終われてスッキリしました
これからまたブログは休止に戻ります。
が、また嬉しいことがあった時は
こうしてヒョコッと書きに戻ってきますので~~
ありがとうございました
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
・・・ジェジュン先輩とは、
約1年ぶりの再会だった。
この1年、彼に自ら会いたいと
思ったことなど、
正直僕は、1度もなかった。
―が、きっとどこかで再会するだろうと、
予感にも似たものがずっとあって。
そんな思いを持っての再会だったせいか、
たいした驚きも動揺もしていなかった。
誰にも、何も告げずに
僕等の前から去り、
先輩のことだ、
それが僕と花音さんの為だとでも
いうのだろう。
いつまでも彼女の心に居る先輩が、
目の前から消えてしまえばいいのにと
わずかにも思った僕は、
潔く姿を消した先輩に比べ、
なんと格好悪く
みっともない男に見えるのか、と、
あの時は逆に先輩のその行動に
怒りすら覚えたものだ。
・・・だけど、今となってはそれも、
もう思い出す必要もない過去のこと。
彼女のあの時の決断が、
逆に僕を成長させ、
・・・こうしてやっと冷静に、
1年前の話を伝えることが
出来たのかも知れない―
・・・本当は、彼女の行方まで
話す必要なんて、今の僕にはない。
本当に会いたいのなら、
自力で見つけるのなんて先輩には
たやすいだろうからだ。
だけど、きっとまだ先輩を
待ち続けているであろう彼女の元へ、
今こそ導いてやらなければ、と、
―その行方を教えることは僕なりの、
最後の花音さんへの愛であり、
そしてケジメだった―
・
・
・
・・・子供を流産し、
嘆き悲しむ私にチャンミンは言った。
「―花音さん、もう泣かないでください・・・」
明日は僕達の結婚式ですよ?
今夜は病院に1晩泊まって、
明日にはどうか、立ち直って―
・・・立ち直って、と彼は言う。
“明日は結婚式だから”、と。
「・・・何を言っているの、チャンミン?」
私達の赤ちゃんが、
死んでしまったのよ・・!?
さっきまで生きていた命が、
なくなってしまったのよ??
なのに、なのにすぐにも結婚式だなんて・・・!
動揺し、叫ぶ私にチャンミンは
少しばかり強い口調で言った。
今思えば、彼も動揺していたに違いないが、
その時の私にとっては、
彼の発言は冷たく、そして残酷だった。
「―悲しいのは自分だけですか?」
僕だって悲しいんですよ・・!!
だけど、結婚式はもう明日なんです、花音さん!
子供なんて、また作ればいいでしょう・・!!
・・・子供なんて?
また、作ればいい・・?
・・・違う。
違う、違う。
そんなの違う・・・!!
・・・ジェジュンに別れを
告げに行ったあの夜、
彼が私に言ってくれた言葉を思い出す。
“俺がこの子の父親になるから―”
自分の子供でもないのにそう言って、
そして、―子供を守る為に、身を引いて。
―きっと、その時チャンミンが
もっと別の言葉で
私を慰めてくれていたなら。
1人よがりに未来を決めず、
私と一緒に立ち止まってくれる人であったなら。
たとえ子を失おうとも、
彼との別れは選択していなかったかも、
知れない―
・
・
・
・・・風が、午後から少し強くなった。
「洗濯物入れなくちゃ―」
チラリと父の部屋を覗くと、
本を片手にいつのまにか
スヤスヤと眠りに落ちている。
起こさないように、
静かにタオルケットを掛け、
強い風に今にも飛んでしまいそうな
洗濯物を取り込みに、
私はふたたび庭へと出た。
「―あ・・・!」
手を伸ばした瞬間に、
吹き上げた強風が
1枚のハンカチをさらっていった。
「あ~~っ、もう!」
風に舞うハンカチは庭を抜け、
―通りすがりの誰かの
足元に落ちた。
「あ!―すみません!!」
風で飛んでいってしまって―
「・・・いたずらな風だよね。」
―いや、俺にとっては。
君へと導いてくれる道しるべかも―
足元のハンカチを拾い上げ、
私の前に立ったその長身の男性は。
―そう、紛れもなく。
1日たりとも忘れたことなどない
ジェジュンの姿だった―
「―ジェ・・ジュン・・?」
間違いなく彼だと言うのに、
優しく目の前で微笑むその人に
名を問いかける。
彼は近寄ると、
何も言わずに私を
その腕に抱き締めた。
―懐かしく、フワリと香る彼の匂い。
どこか安心して身を任せたくなる、
力強く暖かな、その胸の中。
「―花音。・・花音―・・」
耳元で囁かれる自分自身の名が、
まるで萎んだ花に水を与えるように。
「・・・ジェジュン・・・!」
愛しい記憶を思い起こさせる―
「・・・ど、して・・?どうしてここに?」
答えを聞くはずの唇は、
すぐに私の唇を塞いだ。
重なる唇の熱さが、
懐かしいそのキスが、
全ての迷いや問いを溶かしていく。
・・・来たのね、ジェジュン、
やっぱりここに帰ってきたのね。
どう知ったの?
彼に聞いたの?
―1年の間、まだ私を忘れずに
想ってくれていたの?
見つめる彼の熱い瞳が、
その答えを返す。
「―花音・・・。やっと取り戻せた。」
俺達の運命を、やっと―
・・・いや、違うね花音。
もともとの俺達の運命なんだ。
別れても、遠く離れても。
俺達は共に生きていく存在なんだよ―
「―俺と結婚しよう、花音。」
もう二度と、君を離さない―
俺の腕の中、泣きながらコクリと
頷く花音。
そうしてまた触れ合う唇が、
堅くその未来を誓い合った―
~完~
妄想ストーリー☆ジェジュン&チャンミン編2 第39話~巡る記憶~
妄想ストーリー☆JJ&チャミ編2
第39話です☆
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
・・・いつの夜も思い出す。
無論忘れはしない、
あの夜の決別を。
大切なものを失ったあの夜を―
1年前のあの日―・・
結婚式前夜、独身最後にと
友人達と過ごした食事会の帰り。
店の前で、ショーウィンドウのガラス越し、
確かに彼を、私は見たの。
もの悲しげに私を見つめる、
ジェジュンの姿を―
目が合った瞬間にさっと身を翻して
去っていくジェジュン。
「―花音さん?」
チャンミンが側にいると言うのに、
彼を追うことなど許されないのに、
私は視線をジェジュンが去った方角から
反らすことが出来なかった。
―彼が、
ジェジュンが行ってしまう・・・!!
このまま離れたら、
何故かもう二度と
彼に会えない気がした。
別れを決意したのなら、
それも覚悟の上だったはずが。
・・・抑え切れない想い、
貴方へと走る心が、
身体を置いてきぼりにしていく―
「花音さん・・・っ!?」
ジェジュンの後を追いかけようと
掛け出した瞬間に、
―まるで貧血のような、
スッと意識が遠くなったのを
おぼろげに覚えている。
気付いた時は病院のベッドの中、
落胆した様子で
私の手を握るチャンミンの顔。
・・・ひどくお腹が痛む。
起き上がれない
この倦怠感は何なのだろうか―
そして彼は、静かに告げた。
「花音さん・・・落ち着いて聞いてください。」
・・・お腹の子は―
僕達の、子は―・・・
・
・
・
「・・・子を、失った・・?」
今・・なんと言ったんだ、チャンミン―
・
・
・
喫茶店で再会したチャンミンは、
俺の突然の登場に
最初は驚いたものの、
すぐ冷静な表情に戻り。
「主任、少し待っててもらえますか?」
昔の知り合いなんです。
少し話したいので―
そう連れに告げ、
俺を喫茶店の外へと連れ出した。
「―黙ってどこに消えたかと思ったら、
こんな街にいたんですね、先輩。」
「チャンミン、それよりお前・・・さっき―・・」
俺の言いたいこと、
聞きたいことがまるで全て
わかっているとでも言いたげに、
彼はフウッとひとつ溜息をつき。
「―先輩が聞こえた話の通りですよ。
・・・僕は結婚はしていません。」
花音さんとは―・・
結婚式を挙げることもなく、
そのまま別れたんです―
その目はどこか遠くを見つめ、
過去を思い出すかのようにチャンミンは、
花音と別れるに至った出来事を
俺に話して聞かせた―
(つづく・・)
妄想ストーリー☆ジェジュン&チャンミン編2 第38話~帰る場所は~
妄想ストーリー☆JJ&チャミ編2
第38話です☆
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
知人から、昔と変わったね、と
最近よく言われる。
昔よりも強くなった、
凛としたしっかりした女性になった、と―
・・・そうね、自分でも変わったと思う。
過去を捨て、
それでも全てを忘れ去ることが出来ず、
いつも弱気で泣いていた
どこかまだ子供のような私は、
―1年前のチャンミンとの別れで
欠片も残さず全て消え去った―・・
・・・今はこうして故郷の街で。
小さな家、決して裕福とは言えないものの、
仕事をしながら困らない程度に
生活できている。
「花音―・・」
庭で洗濯物を干している私に、
杖をついた初老の小さな男性が、
道端から声を掛けてきた。
「―お父さん、長いお散歩だったわね?」
あまり無理しないでよ?
「うん、日差しが気持ちよくてな、
腹が空かなきゃもう少し歩きたかったんだが。」
「すぐ朝食にするね。」
そう言って、私は父の手を取り、
家の中へと導いた―
・・・1年前、私は1人
この故郷へ戻ってきた。
家出をするまで住んでいた家は
すでに売却され、
今では知らない人のものとなり。
隣人だったジェジュンの実家も、
どこかへ引っ越したようだった。
そこからすぐの古い、
とても小さな家に父は居て、
その行方を探し当てることは容易だった。
・・・不思議なほど、
父と再会することに
昔の恐怖はなかった。
怒鳴られようが、
また暴力を振るわれようが、
父と正面から向き合う覚悟が、
その時の私には
出来ていたように思う。
それほど、そう変わるほどに、
1年前の辛い出来事は、
私を強くさせたんだ―
父と再会した時、
私は正直驚いた。
これがあの父なのか、と、
娘である私が一目でわからないくらいに。
まるで小さく弱く、
髪は白髪に変わり、痩せて―
「・・お・・・父さん・・・?」
力なく呼びかける私の声に反応した父は。
驚き、そしてただ、ただ泣き、
すまない、すまなかったと、
地を這うばかりに頭を下げた―
・・・今は父と2人、
こうして穏やかな日々が
ゆっくりと過ぎている。
ジェジュン―・・
ここに、この街にいれば、
きっとまた貴方に会えるよね?
何も言わずに去った貴方。
何の真実も知らぬまま、
私達の為に去った、愛しい人―
運命はまた2人を引き合わせる。
そうよきっと、
きっと、また―・・
そう自分自身に
言い聞かせながら、
1年前の出来事を
私はまた思い返していた―
(つづく・・)
妄想ストーリー☆ジェジュン&チャンミン編2 第37話~衝撃~
妄想ストーリー☆JJ&チャミ編2
第37話です☆
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
花音の元から去って、1年後―
(―あっついな・・・)
新しくついた仕事にも慣れ、
今日は朝からの営業に、
この炎天下の中
すでに汗だくだ。
前ほど、やりがいのある仕事だと
言えないかも知れないが、
それでも日々は忙しく過ぎ。
立ち止まって過去を思い、
苦悩する暇など
欠片もないままに過ごしてきた。
この1年、新しい出会いは幾つかあれど、
―まだ、誰かを気に止めるような
そんな余裕もなく。
・・・ただ変わらずに、
空を眺めれば。
花音―・・
彼女は元気にしているだろうか、
幸せでいるだろうか、
・・・産まれた子供を
チャンミンと2人で、
慈しみ育てているだろうか―・・と、
返ってくることのない答えを、
その青い空に探す―
花音、君が幸せでいれば、
俺はそれでいい。
めまぐるしく回る日々の中で、
俺の心の奥に閉じ込めた
彼女への想いも、
いつかは薄れていくだろう―・・
・
・
・
この日のノルマの営業を回り終え、
会社に戻る前に涼もうと
見かけた喫茶店に入り、
2人用のテーブル席に座った。
クーラーの効いた店内と、
冷たいアイスコーヒーが
心地良く身体を冷やしていく。
半分ほど一気に飲み干して、
外では吸えずにいた煙草を口にする。
―ふう・・・っ、ようやく生き返った気分だ。
カランコロンと、
また店のドアのベルが鳴り、
新たな客が入ってきた。
わざわざ振り向いて見たりはしないが、
俺の後ろの席に座るその客。
「は~~っ、やっぱりこっちは暑いな!」
この季節の出張はほんと、
嫌になるよな―
俺の背中合わせに座った男が
そう向かいの誰かに話している。
男2人での出張と言うところだろうか。
俺もコーヒーを飲み終えて、
そろそろ出ようと財布を手にした時―
「なあ、チャンミン、
お前本当に最終便で帰るつもりなのか?」
泊まって明日の朝帰る方が楽なのに―
・・・聞こえてきたその名に、
思わず俺は動きを止める。
「主任は呑んで帰りたいだけでしょう?」
僕は自分の家で休みたいんですよ―
(―チャンミン・・・!!)
あまりの唐突な偶然に驚いたが、
間違いなくその声は、チャンミンで。
俺が後ろを振り向けば、
顔を合わせる位置に彼は座っていた。
先輩らしきその相手と、
チャンミンは会話を続けている。
・・・チャンミン、
仕事でこっちに来てるのか?
ようやくチラリと、
少し横目に彼の顔を確認した。
―1年前と、なんら変わらない彼の姿。
どうする、先に俺が席を立って
こっちを見られたら、
いくら後ろ姿でもするどい彼のことだ、
俺だと気づくかも知れない。
(俺だと気付かれたくないな・・・)
仕方ない、もう1品頼んで、
時間を延ばすか・・・?
いや待て、
注文時の声でバレてしまうかも―
どうしたものかと
思案している俺の耳に、
思いもよらない言葉が入ってきた。
「―チャンミン、お前さあ、
1人暮らしだろ?
家に帰りたいなんて、既婚者じゃあるまいし~」
「余計なお世話ですよ。」
ただ、ホテルのベッドだと
熟睡出来ないのが嫌なだけで―
何でもない、ふとした会話の中にあった、
驚愕の言葉。
“既婚者じゃあるまいし―”
1人暮らし・・・?
既婚者じゃ、ない・・・?
結婚したはずの彼を、
既婚者と呼ばずして何と呼ぶのか。
1人暮らし??
花音と、2人の間に産まれただろう子供と
暮らしているはずじゃあないのか??
―どういう意味だ、
どういうことだ、チャンミン・・・!!
気付けば俺は、姿を隠すこともなく。
驚き俺を見上げるチャンミンの前に、
立ちはだかっていた―
(つづく・・)