この景色が好きで移住したのが1998年。
移住する前はカナダのウィスラーに一年いた。
その雄大さに似た場所に住みたかった。
そこで選んだのがここ。
こんな雄大なところで暮らせば
心も自由に雄大に…
ならなかったな。
結果として。
逆に閉じてしまったな。
美しいなって常に思っていた。
大好きだなっていつも思っていた。
それが2年前、大好きだった景色を見れなくなった。
怖くなった。
この雄大な山から
怒られてるというか
なめとったらあかんで
みたいな感じがした。
この景色が好きだった。
夏も冬も好きだった。
でも年をおうごとに雪がつらくなり
苦痛になり
憂鬱になり
冬がくるのが嫌になっていった。
秋になると、心は落ちていった。
この雪さえなければいいのに
もっと雪が少なければ暮らしやすいのに
雪がなければ…
そんなことばかり思うようになっていった。
そしたらふと気付いた。
この雪があるから、この美しい景色がある。
この雪があるから、美しい春夏秋の景色がある。
この雪がこの山があるから
この美しい景色があるから
沢山の人が生活していけるのだ。
この雪がなかったら生活していけないのだ。
この厳しい山がなければ
厳しい環境でなければ
ここはここではないのだ。
私は何を言ってるんだ?
この雪がいやって、
なければいいって、
何いってんの私。
そしたら
大好きだった山を見ることができなくなった。
怖くなった。
その前後数年。
私は病んでたんだろうな。
でも、今は、この山を美しいと思うことができる。
ここで暮らした19年、今は感謝でいっぱいだ。



