この本の表紙の絵は,ボッティチェッリの「プリマヴェーラ(春)」の三美人。
ローマ帝国の時代の頃に描かれた三美人を模したものということで,ルネサンスとは何かを説明するために中学校の教科書にも使用されてる絵。この絵は,この物語の中では,ローレンツィーノ・デイ・メディチが同じくボッティチェッリの「ヴィーナスの誕生」と対にして,自分の部屋に飾ってたもの。
イタリア・ルネサンス2ということですが,ルネサンスそのものを主題にはしてません。前作に引き続き,ヴェネチアのマルコ・ダンドロが登場します。マルコは神聖ローマ皇帝のスパイだったオリンピアに関わったことで,公職追放となり,フィレンツェへと旅に出ます。そのフィレンツィで起こった殺人事件。メディチ家にうずまく内部抗争。マキャベリの君主論も登場します。
事件後に,マルコはオリンピアと第3巻の舞台となるローマに向かいます。