「手術室に行きますよ〜」と看護師さんに声をかけられ、少し緊張しながら、看護師さんの後を歩いてついていく
食品工場のような無機質な空間に入ると、広い通路の両側に鉄扉がズラッと並んでいる。Operating room1〜16まであると看護師さんが歩きながら教えてくれた。
閉まっている扉の小窓からオペの様子を垣間見る。今日は何件オペがあるのかなぁ?
患者にとっては人生の一大事だが、ここでは日常のごく普通の定型業務。そう考えるとすごい仕事やなぁ…
これがオペ室の廊下↓

こんなにガラーンとしておらず、沢山の人や器材が出入りして、もっと活気あふれる感じ。
オペ室12に到着。部屋の扉は開いていて、廊下には既にオペ服を着たスタッフ5,6人がズラッと立って待機されていた。どうぞどうぞまあこちらへという感じで、オペ室の中に案内される
オペ室の中はこんな感じ↓

手術台に寝ると、すぐに数人の看護師らしき人が「○○付けますね」「○○指しますね」などなど早口でテキパキと準備を進める。体中にペタペタ何か貼られたり、なされるがまま、オペ室のライトを見上げていると、何だか急に怖くなってきて涙がポロリ…
そんな恐怖心も束の間、麻酔科医が「はい、麻酔しますからね〜」と声をかけるやいなや、すぐ眠りに落ちる

「終わりましたからね〜」「順調ですからね〜」「15時50何分」等々、医師や看護師の沢山の人の声が聞こえる。
“4時間位と聞いてたが早く終わったのかな?遅いより良かった、きっとうまくいったということね!”と、ひとまず安堵
。
口の中に入れられていた麻酔の管が抜かれ、あれこれ器具を外したり、両足に血栓予防のマッサージ機を取り付けたり、手際よく作業が進められ、移動ベッドに乗せ換えられ、はい、病室に向けて出発
“ところで、何これめっちゃ痛いねんけど〜
なんでもっと寝かせててくれへんの、起こすの早すぎるんちゃう。ドラマでは麻酔から覚めた時のシーンはみんな穏やかな顔してたのに、話ちゃうやん!😩”
術後暫くは個室です↓良かった…

看護師さんに「すごく痛いです!」と訴えると、「すぐ痛み止め入れますからね〜暫くしたら効いて来ますからね〜」(と言ったと思う)
“え…こんなに痛いのに今から?オペ終わった後すぐ入れといてよ〜
“と思いながら、ひたすら痛み止めが効くのを待つが全然治まらない
初めてのナースコール「まだ痛いです、全然効きません
」と半泣きで訴えると、「この痛み止めは6時間あけないと使えないので」と絶望的な言葉…

でも「他の痛み止めで使えるもの入れてみますね」と一転、救いの手が
。
“他のもあるんやー良かった〜!ほな何でもええから、とにかくはよそれ投入して〜
“。
痛みと共に息苦しくなり、酸素マスクを付けていられず外して「苦しいです!」と叫ぶ
「酸素マスク外したら余計しんどいよ」と看護師さん。
“わかってるよぉ、でもじっとしてられへん程しんどいねんてばー
ああ、こんなに苦しくて、こんなに痛い思いするなら、死んだ方がいいわ〜
”とマジ思った。
「じゃあ、眠くなる薬はもらえませんか?」と聞くと「ウトウトする程度のものだけど入れますね」と。
“色んな点滴あるんやなぁ。楽になるものなら何でもいいからジャンジャン使って!お願い
”
藁をもすがる思いとはこういうことか。
そして、眠剤が効いたのか痛み止めが効いたのか、暫くすると痛みも少し和らぎウトウト眠りに落ちる
浅い眠りの繰り返しの中、再びジワジワと痛みが復活、耐えられずナースコール。
少し早いけど2度目の痛み止め投入
それでもまだ痛い!再びナースコールして、他の痛み止めはないか聞くと、痛い時に自分で押して出せる点滴を作ってくれると言う
“なんと!そんな便利な痛み止めがあるの!それさえあれば何とか一晩乗り越えられそう〜
”
希望の光
が見えた!
一晩中、訳のわからん夢を何回も見ながら、寝て起きてを繰り返す。
左手に痛み止めボタンとナースコールを握りしめ、早く時間が経つのをひたすら願いながら、長い夜
が終わる。
姿勢が変えられないせいか、腰や背中どこもかしこも痛い。少し動くとお腹に激痛が走る。
スマホ
を持ち上げることすらしんどい…
、とにかくしんどい…術後1日目が終わる。
朝起きたら随分体が楽になっていた
人間の回復力ってすごい!
喉元過ぎれば何とやらで、忘れてしまわないようブログに残すことにした。
もう二度と手術はゴメンだ、こんな思いは絶対したくない。
また再発しないように、これからは体に良い物を食べ、体に良い事をして、健康第一で生きて行くことを固く誓います

質素な食事と腹八分目に満足できる人になろう。
日本の高度な医療技術と優秀な病院スタッフには本当に驚いた。
衛生的な環境、手厚いケアサポート、高性能な医療機器、システム化された医療体制。
医療スタッフは皆仕事がデキる人ばかり。
まさに医者は神、看護師は天使に見えた。
現代の日本に生まれたことに感謝


