Don't have a good day, have a GREAT day.
みなさま、ごきげんよう。
桜も満開、天気もいいので、花見日和ですな~。
昼からどこかにお花見に行こう。
先日、タワレコに行ったら、DVDコーナーで「フリーガイ」を見つけた。
「お買い得1100円」とでかでかと赤と黄色のシールが貼られており、
もともとほしかった円盤だったから買った。
一昨年くらいに公開された映画で、気に入ったから何度か繰り返し劇場で鑑賞した。
映画をよくみはじめてから最初にパンフレットがほしい映画だと思ったが、残念ながらパンフはなかった。笑。
モブキャラ「ブルーシャツガイ」
演じているのはライアンレイノルズ。
この人、こんなコメディタッチな俳優だということはこの映画をみるまでは知らなかった。
この映画はオンラインゲームが舞台となっており、そのゲームのモブキャラが主人公となっている。
私も小学生のころ、初めて買ってもらったニンテンドーDSのどうぶつの森でよく遊んだが、
主人公である自分のキャラクター以外のキャラクターがどんな生活をしているかまでは想像したことがなかった。
この映画が面白いなと思ったのは、「脇役のモブキャラにもゲームの中にそれぞれの生活がある」ということに着目している点だ。
モブキャラにプログラムされているのは、同じセリフ、同じ行動、同じ服…。そこに派生はないのだ。
確かに。自分が操作する主人公のキャラクターは装備や服装を変えれたり、マップのあらゆる地点を移動したりできるが、
モブキャラには決められた服装、セリフがあり、マップの一点にとどまって主人公が来るのを待ちわびている。
ブルーシャツガイのセリフや服装でそれが表現されているのも面白かった。
部屋にはたくさんの青いワイシャツ。
毎朝決まってペットの金魚に「おはよう」と声をかけ、
行きつけのコーヒーショップでミルクと砂糖を2個づつ入れたコーヒーを注文する。
勤務先は銀行で「Don’t have a good day, have a great day」がキメゼリフ。
プログラムされた一定の行動様式、確かにつまらない人生だ。
モロトフガールとの出会い
同じ服装、セリフ、行動で毎日を過ごすブルーシャツガイの前に、憧れの女性モロトフガールが現れる。
ガイはみた瞬間恋をしてしまうのだ。
一定の行動様式がプログラムされているはずなのに、なぜ恋をしてしまったのだろうか。
これをきっかけにある一定の秩序が保たれていたゲームの世界が変化を遂げていく。
モロトフガールが口ずさむマライアキャリーの「Fantasy」が良い。
キャッチーなメロディがクセになり、映画をみた後になんていう曲であるのかを調べた。
何気なく家でこの音楽をかけていると、母が「Tom Tom Clubやん」というので、
「?」となったが、調べてみたらTom Tom Clubの「Genious of Love」をサンプリングした曲であることがわかった。
この「Genious of Love」のPVが印象的で、この曲も好きになった。
最近は便利なBOOKOFFオンラインというものが存在し、
ほしいCDを検索すると全国のBOOKOFFに在庫があるかどうか調べてくれ、買うことができる。
Tom Tom ClubのCDは廃版になっていたので、BOOKOFFオンラインで買うことにした。
CD蒐集も趣味の一つだが、最近はレコードもアツい。
本屋で実施されていたレコードフェアでこのレコードを見つけたときは「運命か!」と思った。
少し前にCDを手に入れたにも関わらず、レコードも即買いしてしまった笑。
と長々と書いたが、マライアキャリーの「Fantasy」という曲が、映画全体を通してのテーマとなっているなと感じた。
一目みたモロトフガールに恋をして、そこから人生が変わっていく。
モブキャラには決められた人生しかないと思われていたが、そうではないんだということにガイは気づいていくのだ。
なんとロマンチックな!!!笑
「Fantasy」に引用されている「Genious of Love」の歌詞も好きだ。
I'm in hevenWith my boyfriend
My laughing boyfriend
There's no begining
And there is no end
Feel like I dreaming
But I'm not sleeping
はじまりもなく、おわりもない
夢をみているような感覚。。なんかいい表現だなと聞いていていつも思う。
一人一人が主人公だ!
この映画をみて好きになった理由はこれかもしれない。
学校や会社などの小さなコミュニティで自分はいつも脇役だと感じることが多い。
主人公にふさわしくないのは自分でもわかっていても、やはり一度きりの人生だし自分が主人公でいたい。。
目立つことをする、いつも輪の中心にいることだけが主人公なのか?
否、そうではない。ということを私たちに伝えてくれるのがこの映画ではないかなと私は思った。
一人一人それぞれが、それぞれの人生の主人公であるということをモブキャラたちが教えてくれる。
モブキャラがモブではなくなる瞬間だ。
自分ファーストで生きることは私にとっては少し厳しい状況もあったりするが、
そういうときは「Fantasy」を聞いて、この映画のことを思い出したりしている。
最近NHKで放送されていた「わたしってサバサバしてるから!」というドラマにも勇気づけられた。
網浜さんの生き方はすごく自己中心的だけど、そういう生き方が自分を大切にするためには必要なんだと思い知らされた。
自分の思ったことをはっきりという、自分がやりたいと思ったことをする、人のことを気にしすぎない。
ごくごく当たり前だけれども、なかなかできない自分。
自分ファーストに生きることをこれからは意識していきたいと思った。
DUDE
この映画のいいところはこれまでに述べてきたメッセージをコメディタッチで伝えているところだ。
特にDUDEというキャラがゲームの本来の秩序を取り戻すために投入されるシーンが面白い。
即興で作成されたキャラだから、オリジナリティがなく、キャッチフレーズが「Catch phrase」なのだ。笑
自分はモブキャラだと思っていたガイだが、
自分たちにもそれぞれの生き方があるということを、他のキャラクターにも説得する。
ゲームとしての秩序が壊されてしまうと、作成者側としてはえらいこっちゃとなるため、
元の秩序を取り戻すために慌ててDUDEが開発される。
胸にはブルーシャツのタトゥー、筋肉ゴリゴリで脳筋、いかにもアホそうな即興キャラ。
DUDEは力任せにガイたちをねじ伏せようとするけれど、
アイデンティティを確立したガイたちは結託し、想像を超えるパワーを発揮する。いいねぇ。笑
現実とゲームの世界がリンク
現実とのストーリーのリンクがこれまたいいんだよな~。
ミリーはモロトフガールの中の人なんだけど、共同開発者のゲームに隠されたメッセージに気付くのが遅すぎるっ!!笑
ミルクと砂糖を2つ入れるのも、バブルガムアイスクリームが好きなのも、
いつも傍でみていないとわからないことだらけなのに!
と最後にはラブストーリー的展開を迎えるこの映画、飽きがきませんねぇ。笑
メタバースやマルチバースが大きく取り上げられる近年ですが、
それの源流にあるオンラインゲームを主題にした作品もいかがでしょうか?
それではこの辺で
さよならっ!さよならっ!さよならっ!