第33回のブログでは、
商標を調べるときの目的を大きく3つあげたときに、
3.ライバルがどんな商標を持っているか調べる
があって、そのうちのひとつ
J-PlatPatを使って
『自分の商標と似ている商標を調べる方法 』を学びました。
その中で、称呼(類似検索)と類似群コードを組み合わせることで、
効率よく似ている商標を探せることを太郎くんと一緒に体験しましたね。
今回のテーマは、その続きです
「2.すでに登録されている商標の詳しい情報を確認する」
について、太郎くんと一緒に学んでいきましょう!
商標をくわしく調べてみよう
~ 第34回 おはなし ~
:「クマ先生、前回、商品:クッキー の類似群コードで、商標:イチバン星 に似ている商標があるか検索したとき、いろんな商標が出てきたよね。あれって、左端の登録番号がクリックできるようになっていたけど、何が見られるの?」
:「その説明がまだだったね。あの検索結果をクリックすると、その商標のくわしい情報が見られるんだよ。その前に、このリストに書かれていることから説明するね。」
:「まず、このリストの一番上には、それぞれの列で書かれていることが書いてあるよ。左から、
・出願番号/登録番号
…特許庁によって与えられた通し番号
・商標見本
…登録されている商標
・商標(検索用)
…商標に書かれている文字を調べやすいように示したもの
・称呼基準
…似ている度合いの目安
・称呼(参考情報)
…この商標に書かれている文字から読める可能性がある読み方
・出願人/権利者/名義人
…だれの商標なのか?
・出願日/国際登録日(事後指定日)
…出願をした日
・登録日
…商標が登録された日
・ステータス(緑の点線で示した列)
…今出願された商標がどのような状態か
(係属-出願-審査待ち …登録されていない状態
/ 存続-登録-継続 …登録されて権利が有効な状態)
・各種機能
…商標に関する書面のリンク
が表示されているんだ。」
:「これだけでも、色々な情報をみることができるんだね。」
:「この他に、太郎くんだったらどんなことが知りたい?」
:「商標が小さく表示されているから、商標をもっとしっかり見てみたいな。あっ、あとは、どんな商品を指定しているのかを知りたいかも!」
:「まさしく、太郎くんが知りたいと言ってくれたことを見たい時には、クリックしてほしいんだ。」
:「クリックしてみたら、大きく商標が表示されてるね。」
:「指定商品や指定役務については、一番下にかいてあるんだけど...見てごらん?」
:「この商標の指定商品には『30 菓子及びパン』と書かれているね...その下には、『30A01』と書かれている...これってもしかして?」
:「そう、区分が30、指定商品は菓子及びパン、類似群コードは30A01ということなんだ。例えば、これがロゴの商標であったら、図形等分類の数字もこれを見るとわかるよ。」
:「前回のおはなしは、登録できるかどうかを調べることが目的だったから、ここまで知る必要がなかったけれど、これがもしライバルの会社の商標を調べることになったら、どんな商品や役務を指定しているかで、どんな事業をしようとしているのかわかったりするね!」
:「まさしくそうなんだ。例えば、
-
第30類(クッキー・パン・菓子)
-
第35類(小売)
-
第43類(飲食店)
こういう登録をしている会社は、 お菓子を作って売って、さらにカフェもやるつもり ということが読み取れるよね」
:「商標を見るだけで、そんなことまでわかるんだ!」
:「商標は、会社がこれからどんな事業をしたいかの“未来予想図”なんだ。」
:「なるほど… ライバルの商標を見ると、ライバルの戦略も見えてくるんだね!」
:「その通り。 じゃあ次回は、 ライバルの商標を調べる方法 をもう少し深く学んでいこう!」
:「まだまだあるんだね!楽しみ」
~ 第34回 おはなし おしまい ~
<解説>検索結果から読み取れる情報とは?
今回のおはなしでは、
太郎くんが 検索結果の商標をクリックして、詳しい情報を読む方法をいっしょに体験しました。
商標検索は「似ている商標を探す」だけで終わりではありません。
検索結果をクリックすると、商標の“中身”が見られます。
ここには、ライバルの事業戦略やブランドの方向性まで読み取れるヒント がたくさん隠れています。
ここでは、検索結果のどこを見ればよいのか、そして何が読み取れるのかを整理していきます。
検索結果一覧で見られる情報
検索結果の一覧には、次のような情報が並んでいます。
出願番号/登録番号
特許庁が付けた通し番号。
番号がわかれば、商標をピンポイントで検索できます。
商標見本
実際に登録されている商標の画像。
ロゴの形やデザインの特徴がわかります。
商標(検索用)
検索しやすいように文字情報を整理したもの。
漢字・ひらがな・カタカナの揺れを確認できます。
称呼基準・称呼(参考情報)
その商標がどのように読まれるかの目安。
読み方の候補が複数ある場合もあります。
出願人/権利者
誰がその商標を持っているのか。
ライバル企業のブランド戦略を知る手がかりになります。
出願日/登録日
いつ出願され、いつ登録されたか。
ブランドの歴史や、事業のタイミングが読み取れます。
ステータス
出願中(審査待ち)
登録(権利が有効)
拒絶
など、商標の現在の状態がわかります。
各種機能(書面リンク)
商標の書類(出願書類・審査経過など)にアクセスできます。
さらに詳しい情報を見る
検索結果の番号をクリックすると、
その商標の詳細ページが開きます。
ここでは、次のような情報が確認できます。
① 商標の見た目(外観)
・文字のデザイン
・図形の有無
外観の類似判断に欠かせない情報を確認できます
②指定商品・指定役務(どの区分で使う商標か)
第30類:指定商品 菓子及びパン、チョコレート
第35類:指定役務 菓子及びパンの小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供
第43類:飲食物の提供
このように複数の区分にまたがっている場合、
その会社がどんな事業を展開しようとしているか?が読み取れます。
-
お菓子を作る(第30類)
-
お店で売る(第35類)
-
カフェで提供する(第43類)
→ 「製造 → 販売 → 飲食店」まで一貫した事業を考えている会社だな ということがわかります。
商標は、会社の“未来予想図”と言われる理由がここにあります。
③類似群コード・図形等分類(ロゴの場合)
指定商品・役務の下に表示されます。
検索によって調べることなく、ライバルの商標の情報から得ることもできます。
商標の詳細から読み取れること
商標の詳細ページを見ると、次のようなことがわかります。
●ライバルがどんな商品・サービスを展開しようとしているか
→ 指定商品・役務の範囲から読み取れる
●ブランドの方向性
→ 複数区分にまたがっているかどうかで未来を予測できる
●ブランドの歴史
→ 出願日・登録日から読み取れる
●ロゴの特徴
→ 外観の類似判断をするときの情報が得られる
●事業の広がり
→ 小売・飲食・製造など、どこまで事業を広げるつもりかをうかがえる
商標は、ただの名前やブランドのロゴの登録ではなく、
会社の戦略や未来の計画が詰まった情報の宝庫 です。
次回は、その情報についてのまとめと、情報を活用する際に起こりやすいリスクについて、もう少し深めていきましょう!
次回をおたのしみに
ではまたね。







