ハート・オブ・おきなわ
沖縄戦のことを追体験しようと思えば,まずガマを訪れるとよいでしょう。ガマとは,洞窟のことです。沖縄戦とガマとは切っても切れないほど深く関係しています。ガマで起こった戦争の悲劇を,あなたも感じてみてください。
ガマと戦争
ガマとは何でしょう?ガマは沖縄の方言で洞くつを表します。沖縄では,あっちこっちで天然のガマに気付けるでしょう。ガマは,第二次世界大戦中には,とっても大切な役割をはたしました。日本兵たちは塹壕(ざんごう)としてガマを使いました。一般市民はガマを避難場所として使いました。
しかし,多くの人たちがガマの中で飢えやけがで亡くなりました。たくさんの人たちが米軍の手によって殺されました。火炎放射器が人々を焼死させるために使われました。やつらは時にはガマの中に手榴弾を投げ入れ,人々を殺しました。
日本兵のせいで一般市民の命もガマの中で失われました。沖縄の方言を口にしたというだけでスパイとして殺された人もいました。ガマの中で泣きやもうとしないために殺された赤ちゃんもいました。ガマの中では,多くの人が自害するよう強いられました。そしてときには,日本兵が無理やりガマの外へ人々を追いやりました。身を隠す場所がないのでこの人たちは死にました。
沖縄戦では多くの一般市民が無理やり参加させられました。多くの悲劇がガマの中では起こりました。もちろん,ガマは避難場所としてたくさんの人たちを救ったのですがいつもそうとは限りませんでした。悲劇的な戦争とはどのようなものなのかをガマは我々に教えてくれています。